トイレの花子さん新章 花子VSヨースケのレビュー・感想・評価
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イロモノ系と思いきや…
特殊メイク、作品全体を通して流れるホラーとしての雰囲気、意外と悪くない出来でした。
あらすじとしては心霊スポットでいきがったDQNが悪霊ヨースケを怒らせてしまったのでお寺に駆け込み、その伝手で除霊師見習いの主人公と知り合う。
なんやかんやあって、2016年に故常盤経蔵氏によって提唱されたバケバケ理論(バケモンにはバケモンをぶつけんだよ理論)に基き花子さんとヨースケの対決と相成る。
注目すべきは勿論、クライマックスの花子さんとヨースケの直接対決。
除霊師の少女のスタンドの如く並び立ち、目配せまでする花子さん。この絵面、中々エモい。
花子さんを使役する除霊師シリーズとして続編出しても面白いでしょう。その内花子さんの元人間らしい部分も小出しにしつつキャラ売りできれば結構ウケるのでは?
題名の付け方が難しいけど上手でしたね。
トイレの花子さんのみを表に出していたら「伝統的な花子さん物」と勘違いした層がガッカリしたでしょうが、vsヨースケを加えることでイロモノ系として認知されつつ見所はあるという意外性が産まれました。
一方題名で視聴不要と切った人もいたでしょうし、プロデューサーは頭を悩ませたのでは無いかと。
悪霊VS悪霊?
廃校の3階男子トイレには悪霊ヨースケが棲んでいて、ロックバンドのメンバーたちが肝試しの場所として選んだ。御札が貼ってあったのに剥がして燃やしてしまったジョー。ギャーという叫び声を立てて車に戻ってきたが、友人である亜紀が弟ユーヤを助けるために乗り込んだために悲劇が起こってしまった。
そんな「トイレのヨースケ」という恐怖を描く一方で、水峰美代という除霊師に弟子入りした雫音(志田友美)の成長物語も描いた作品。お寺のジンさんを頼って、かつての弟子であった泉も訪れるが、実は陽介は美代の息子であったという事実。美代しか除霊できないとかなんとか言いつつも、美代は逃げてしまい、雫音がヨースケと直接対決することになったのだ。
意外としっかりとした撮影やメイキャップ。脚本で言えば、田舎が舞台であるのにライブハウスがあるというチグハグな部分が引っかかるけど、水峰家という除霊師一家の設定や、旅をする弟子などユニークなところがいい。
悪霊が強すぎるため、封印するには悪霊をぶつけるしかない!『フレディvsジェイソン』、『エイリアンvs.プレデター』、『貞子vs伽椰子』と同じ発想。しかも、トイレの花子さんは雫音にとって幼い頃からの友達だった・・・という凄い発想で出来た作品。亜紀とユウヤの姉弟愛もよかったし、泉という助っ人も良かった。物足りない部分はあるけど、これはこれでいいのかも。志田友美で続編を作ってもらいたい。
妖怪より怖い師匠!!
志田友美主演という事で楽しみでしたが、彼女の魅力を前面に出した作りで癒されるグフフ!!と言うよりは、厳しい大人たちに囲まれて緊張感を持って生きる除霊師を描いていて、どちらかと言うと恐縮してしまい、眉をひそめて観る感じでした。出だしで師匠が怖くて驚きましたが、そのまま志田さんがリストカットの少女を見かけて除霊する様子はほっこりしました。ヨースケはカシマレイコやテケテケみたいに都市伝説のキャラクターかと思っていましたが、本作オリジナルキャラクターで、堂々とタイトルにしたのは良かったです。雰囲気には拘っているようなのに、師匠の日記帳の文面は、20分位で書いたような、かなり雑な印象でした。難波圭一が出ているのが珍しかったです。チャラいバンドマンは死んでも自業自得なので、助けなきゃという気持ちにはなりませんでした。花子さんは有名な割に特殊能力とかは良く分からないですが、本作でもどのような攻撃方法なのかはハッキリせず、妖怪の先輩としての威厳でヨースケより強かった感じでした。結論としては師匠が一番怖かったです。除霊師としては始まったばかりなので、志田さんがより主体的になった続編があれば観てみたいです。
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