「切なさ半減」グッバイ、サマー masakingさんの映画レビュー(感想・評価)
切なさ半減
「ムード・インディゴ」でまさかのバッドエンドに愕然としたが、そのショックから立ち直るべくリベンジを仕掛けて、またはぐらかされた感じであった。
少年二人の手作り自動車による冒険譚であれば、もう少し切なく、甘酸っぱい感じになるはずなのだが、観終わってあまり後に残るものがない。
どうしたのかな?ミシェル・ゴンドリー。
決して悪くはないのだけれど、彼らの冒険にあまり必然に感じられる偶然がなかったからだろうか。パリに帰ってくる手段もあまりにあっけなく、そっけないし。
「恋愛睡眠のすすめ」「僕らの未来に逆回転」のようなワクワクする手作り感は、もしかしたら大人がやるからワクワクするんじゃないだろうか。大人がやることの危うさや、今にも失われてしまいそうな純粋さが、これまでのゴンドリー作品から感じていた切なさだったのだと改めて実感した。
子供にも同じようなことを感じるはずなのだが、どうも子供は危うさや喪失の切なさが前提となりすぎていて、そりゃそうだろうという気持ちで観てしまうのだ。
次に期待。
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