「こんなに古くては説得力が無い」ひるね姫 知らないワタシの物語 ジンクスさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなに古くては説得力が無い
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設定そのものは現実の問題をファンタジー世界に置き換えて語るもので、それが僕たち観客や作り手の問題に置き換えることもできるという、アニメーションの良さを活かした王道のストーリーです。
よく分からなかったという人もいるようですが、オトナアニメは大抵こんなもんですので、このくらいはついてこれないと…。(攻殻機動隊は流石にしんどいですが)
しかし肝心の中身は…。
異空間とリンク、古い考えクソくらえ、手下が黒幕、死んだ親が残した技術、なぜか見えないパンツ…。
新しいものを受け入れようという物語なのに、こんな使い古しの寄せ集めでは説得力がありません。
CGも使いこなせていないのか、人や車の移動スピードが不自然です。鬼とかはいいんですけどね。
普通に観てると気付かないんですが、作り手の意図が感じられる、かといってそんなにグッとこない点が多かったです。
新幹線に飛び乗ったあと、その扉から見えるホームの風景が流れていくところをわざわざ数秒映してました。その後で特に語られる訳ではないんですが、恐らく「新幹線も新しい考えを認めたことで生まれたんだよ」というメッセージなのでしょう。しかし、いいだけ綺麗な駅構内を映した後なのであまり効果があるとは言えない…。
ベテランスタッフの古い手法なのか、それとも若手の未熟な技なのか、こういうところを神山監督はダメ出ししてくれればいいのに。
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