「「コメディ」に全振りした方が」疾風ロンド よしさんの映画レビュー(感想・評価)
「コメディ」に全振りした方が
強毒炭そ菌を奪われた研究所員が、炭そ菌を取り返す為に雪山に挑む物語。
東野圭吾原作、阿部寛主演のサスペンス・・・・ではなく、完全な『コメディ』です。
この作品のポイントは、『サスペンス』として見始めるか、『コメディ』として見始めるか・・・に尽きるのだと思います。
『コメディ』として見始めれば、それなりに笑えるところはあると思います。劇場で鑑賞すれば大笑い出来たシーンも多かったでしょう。
逆に『サスペンス』として見始めてしまえば、戸惑いと落胆だけが残る作品です。私は、『サスペンス』として見始めたので、評価は当然のように辛口になります。
ただ『コメディ』としてみた場合でも、高い評価は付けにくい作品です。阿部寛やムロは兎も角として、他のキャラが中途半端でコメディに付いてきていません。根津や瀬利をもう少しコメディに寄せるべきでした。それこそ『トリック』の山田や矢部のように。
逆に『サスペンス』に全振りしたらどうでしょう。粗が多すぎて、物語になっていなかったように思います。
「偶然出来た炭そ菌」だったり、「簡単に盗まれる炭そ菌」だったり、「不慣れな雪山に一人で探しに行く主人公」だったり、「危険な炭そ菌がある山に愛息を連れて行く主人公」だったり・・・
探す対象が炭そ菌であることを隠して根津や瀬利に捜索を依頼する・・・を最初からしていれば説得力は格段に上がるのでしょうけど。
当然のように私的評価は厳しめです。
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