隻眼の虎のレビュー・感想・評価
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男のロマン?
たがいに殺るか殺られるか、の関係で
おまけにそのどちらかが野生動物となると、
そこにはなんらかの強い結び付きのような
不思議な関係性、
(それを男のロマンというのかもしれない)
猟師と獲物のあいだには
そういうものがある様に感じる。
この作品もやはりそういう面があり。
山の神と崇めるほどの相手に
畏敬の念をこめて対峙してる。
でもそこからさらに踏み込んで
種族を超えて、奪い奪われた父親同士であるという
繋がりも盛り込んだ。
やはり新しき世界の監督、只者ではない。
ただ、少々虎に人間味盛りすぎじゃないかなあ?て
感じるところもなくはない。
それでも、残虐な殺戮場面があってもなお
高潔に見える山の神のいる山を
人間が簡単に荒らして冒涜していくのは
観ていて胸が痛む。
人間が神を超えた万能感を持つのは
果たしていかがなものか・・・。
時代設定的にどうしても日本軍の描かれ方は
褒められたものにはならないだろうから
そこはもう仕方がない。
チェン・ミンシクは好きな俳優
虎~
古風でいぶし銀でいい感じ。虎がかっこいい!
冒頭の草原と狩りのシーンも渋い。
動物と人間の共通の情は期待してなかったので、虎が幼子の遺体を持って来るっていうのは、フィクション色が強くてクサく感じた。もう少し泥臭くて地味な戦闘シーンになると思ったけど、なかなか最終決戦は派手だった。
虎がカッコいい!
動物、特に野生のネコ科動物は好きなもので、この映画はずっと観たい、と思っていた反面、悲劇的なラストが想像ついたので躊躇してもいました。
思い切って観た結果・・・、虎がカッコいい!
CGはハリウッドとかのそれと比べると、ちょっと拙い部分もあるけど、表現したいことは、ちゃんと伝わってくる。
大量殺戮シーンはちぎっては投げ、ちぎっては投げとカッコいい!
これだけ景気のよい殺戮シーンはたくさんある動物パニックものでも、そうそうないのではないか。
もちろん、この映画は能天気な動物パニックもの、切り株映画ではなく、虎と猟師の悲劇的な物語。
観終わって、なんとなく子供の頃に読んだ『シートン動物記』を思い出しました。
それにしても、くだらない欲望のために動物を狩るのは、本当に止めて欲しい。
この映画では日本軍が、つまらない名誉欲のために「山の神」と言われる虎を狩ろうとするんだけど、日本人は国内のオオカミやカワウソも絶滅させてしまっている。
世界中で、どれだけ多くの動物たちが人間によって絶滅させられたか。
酷いことじゃないか。
いろんな動物がいた方が面白いじゃん。
自然を守ろうよ。
韓国映画の残虐な物語を期待してたけど、虎とハンターの絆みたいなのが...
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