ハードコアのレビュー・感想・評価
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ある研究施設の水槽で目覚めたヘンリーは一切の記憶を失い肉体の一部を...
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ある研究施設の水槽で目覚めたヘンリーは一切の記憶を失い肉体の一部を機械化されたサイボーグ。武装集団に襲撃され彼の妻だと名乗る研究者エステルが拉致されてしまうが、謎の男ジミーに助けられたヘンリーは彼とともにエステルの救出を図る、というB級SF風の話ですが全編ヘンリーの一人称視線で描かれ主人公が殆ど画面に登場しないという画期的な作り。
様々な扮装で現れてはヘンリーを助ける、怪優シャールト・コプリー演じるジミーとヘンリーが襲いかかる敵を次々に肉塊にしていく様は壮絶にグロテスクで痛快。『ロボコップ』、『マトリックス』、『ダーク・シティ』、『クロニクル』、『ザ・レイド』等のエポックメイキングな映画からの影響を下地に、どうやって撮影したのか見当もつかない奇抜なアクションシークェンスの数々を人海戦術で綴り、極めてSF的でアナーキーなオチをつけるロシアの鬼才イリヤ・ナイシュラーの本領が発揮された大傑作。ヒロインのエステルを演じるのは『マグニフィセント・セブン』、『ガール・オン・ザ・トレイン』のヘイリー・ベネット。他作と全く異なるミステリアスな雰囲気が印象的です。
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