「インドという国」LION ライオン 25年目のただいま アボカドうさぎさんの映画レビュー(感想・評価)
インドという国
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一人になってしまったわずか5才の子供を保護できない国。
迷子になって一人で乗り切っていく部分がこの映画の中で最も印象が強かった。日本では想像できない現実。
私が実際約25年前にインドに行った時の印象と重なる。
サルーは迷子になる前に母や兄からたくさんの確かな愛情をもらっていた記憶が新しかったから、養父母にもすぐに馴染めたのだと思う。
一方もう一人の養子はインドで相当な辛い目にあって酷い傷を受けていた(空港で初めてあった彼の頭はきずだらけだった)。その経験のために大人になっても自傷行為が続いたのだと思う。
サルーもふるさと探しにはまってからは何もできなくなってしまった。ルーツというのはそれだけ深く大切なものなのだと思った。
その点でこの2人には共通点がある。
Googleで家にたどり着いて、お母さんが生きていて良かったと思ったが、やはりお兄さんは亡くなっていた。
養母の「お母様にあわせてあげたい、立派になったあなたを」と言うセリフ。この映画の中で最も素晴らしく愛情あふれた言葉に感じて涙が出た。
インドは広く大きく深い国。外から批判しても仕方ないが。
もう少し何とかならないのかとは思う。
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