「グーグール社の宣伝映画?」LION ライオン 25年目のただいま ぷー子の感動が冷めるまえに、映画感想さんの映画レビュー(感想・評価)
グーグール社の宣伝映画?
なんだろうこのタイトルは?
『ライオン』だけじゃダメなの?
なんだか「せっかくだからお茶漬けでも食べてってよ」って続けたくなるタイトルですこと。うふふ。
「スラムドッグ$ミリオネア」のデブ・パテルが主人公だね。
かっこいいんだよね、彼。ずっと観ていたい感じ。
彼の演技的なものは、もう忘れちゃった。
それくらいの演技だったのでしょうか。
いい演技していたのが、スー役のニコール・キッドマン。
彼女はここ数年のあいだ出演した映画がことごとくコケにされていたから、ハリウッドでの彼女の地位も怪しまれてきたけど、この映画で評判を取り戻せた感じがする。
アカデミー助演女優賞にもノミネートされたのでよかったね。
ここ数年、彼女へのプレッシャーは大きかったのではないかとぷー子は思います。
そんな困難にもめげずに演技し続けてきた彼女の努力がこの映画で発揮されたように感じた。
映画『ライオン』は、少年サルーがインドで迷子になることろからはじまる。
ストーリー的にも面白くて、やだこの子どうなっちゃうんだろ? とハラハラできる。
孤児院に入れられた少年サルーは、結局オーストラリアの家族に養子としてもらわれ、居心地のよい生活を送って青年になります。
青年のサルーは急に、「自分はなんなのか」というアイデンティティー・クライシスに陥ってしまい、生まれた故郷を探して訪れようとする。
その「故郷探し」のシーンに問題あり。
長いのなんのって、もう「故郷探し」が映画のほとんどを占めてない? と思うほど長い。
どうせ最後には生まれ故郷を見つけるんでしょ? はやく見つけてよ。と思ってしまうくらい長いの。
こんなところでストーリーを止めていたら、退屈でしょうがないよ。
で、生まれ故郷を見つけて(ほらねっ)、家族を探しにインドに行くのだけど、すんなりと家族を見つけてしまう。
ここでもまたぷー子は首をかしげた。
現実にはそうだったのかもしれないけど、映画のなかではもうちょっと作ってもいいんじゃないの?
インドでの家族探しを生かしてもっと面白くできたのではないか、と思った。
インドの街並みを観るのも楽しそうだし、オーストラリアで育ったサルー君が経験する文化の違いを描いても面白かったのではないかと思う。
でも、グーグルアースを使っての捜索シーンでかなり時間を使ってしまっているので、インドではさらさらっとお茶漬けでも食べるように母親と再会する。
この映画って、グーグール社から制作費を出してもらっているのかしらね?
そう思ってしまうくらいグーグールを前に出してる。
ぷー子はもっとインドの様子が観たかったのに。
そんで最後のシーン。おやっ、ドキュメンタリー画像の登場だ。
この映画は、本当にあった話をベースにしているので、本物のサルー君がインドの母親にオーストラリアの母親を会わせるドキュメンタリー・シーンが挿入されている。
そのシーンでぷー子もジーンときて、涙がほろってあふれ出たよ。
でも、あのドキュ・シーンはいらなかったんじゃないかと思う。
わざわざ涙を誘うために、本物のサルー君とオーストラリアの母親をインドに連れて行ってこの映画のために撮影したのがバレバレだよ。
「でもぷー子も泣けたんなら、成功しているんじゃないの」とみんな思うかもしれないけど、やっぱりあのシーンはいらなかったと思うわ。
あんころまんじゅうの上にさらにあんこを三段重ねしているような感じなのよ。
お腹いっぱいになっちゃったわ。