「残酷な美の世界、映像と音楽が融合した表現を体感すべし」ネオン・デーモン AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
残酷な美の世界、映像と音楽が融合した表現を体感すべし
ネオン管やフラッシュライトで照らし出される幻惑的な映像世界と、シンセサイザー音楽のハイセンスな融合。これはまさに体験であり、映画館で体感すべき作品だ。
作り物、まがい物の美があふれるファッションモデルの世界で、エル・ファニング扮するジェシーの天然の美しさ、本物の揺るぎない価値が他を圧倒する。人間とは不平等な存在なのだ。下着ブランドのモデルを選ぶオーディションでの、観ている側まで胃が痛くなりそうな緊張感。選ばれるジェシーと、存在しないかのように扱われる他のモデルたち。その残酷さといったら! それにしても、エル・ファニングの変身ぶりは見事だ。
倒錯趣味も多彩で、デヴィッド・リンチ作品を思わせる猟奇的な描写もあり。ニコラス・ウィンディング・レフン監督、ますますメジャーになっていくだろうが、これからも鋭く尖った映画を作り続けてほしい。
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