アノマリサ
解説
「エターナル・サンシャイン」「マルコヴィッチの穴」などで知られる鬼才脚本家チャーリー・カウフマンが監督・脚本を手がけた、大人向けのストップモーションアニメ。クラウドファンディングで集めた資金で製作された異色のR15指定作品ながら、その独創性が評判を呼び、第88回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされた。カスタマーサービス界で名声を築き、本も出版しているマイケル・ストーン。私生活でも妻子に囲まれ恵まれた人生を歩んでいるかに見えたが、本人は自分の退屈な日常に不満を募らせていた。そんなある日、講演をするためシンシナティーを訪れたマイケルは、そこでリサという女性に出会う。長い間、すべての人間の声が同じに聞こえていたマイケルは、「別の声」を持つ彼女と特別な夜を過ごすが……。「ハリー・ポッター」シリーズのデビッド・シューリスが主人公マイケル、「ヘイトフル・エイト」のジェニファー・ジェイソン・リーがリサの声を演じ、マイケルとリサ以外の登場人物の声すべてを「脳内ニューヨーク」のトム・ヌーナンが担当。
2015年製作/90分/アメリカ
原題:Anomalisa
スタッフ・キャスト
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2021年9月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
2021年9月19日
映画 #アノマリサ (2015年アメリカ映画)鑑賞
不思議な映画だった。また、疑問が多すぎて困った
・顔が取れることの意味は?
・総支配人の求愛は?
・なんで桃太郎?
・最後の車のシーンの意味は?
「アノマリサは、和英辞典で天国の女神」って、天照大神のことを言ってるのかな?
2021年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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おそらくは、僕が今抱いてる不快な感情ごと作り手の狙いなんだろうなとは感じる。
主人公の抱えてる人格的な欠陥のどこまでが「病」のせいなのかわからないので非難しにくいが、
兎に角振る舞いの端々が落ち着きなく、怯え、一縷の希望に縋り、過度に求めては落胆する。イライラしている彼の一挙手一投足に、今度は我々がイライラさせられてしまう。しかし絵的には彼の目から見た他者は本当にマネキンそのもので生気が感じにくく、彼の感じる嫌悪には共感を得てしまうのだ。
一目見りゃわかる大人のおもちゃ屋で海賊グッズの扱いを訪ねる姿は奇行のピークで、彼の混乱は深刻だ。
ラストに全てが自分の振る舞いゆえに水泡に帰り、疲れ果て、諦め、子供に精液のついた人形を与えることで彼の倫理の欠落は決定的になる。しかしどこかでそれを自覚しているのが救いがない。理性がなくなるまで壊れてしまった方がまだ幸せかもしれない。「症状」とも「持ち前の傲慢さ」ともつかないそれが他者に理解できるものでない以上、誰も彼に手を差し伸べることなどできないのだ。これを形にして世に放った残酷さ、悪趣味さ。
それにしてもあの歌う機能付きの芸者風の人形、どうやって「使う」んだ?
2021年1月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』『エターナル・サンシャイン』の脚本で知られるチャーリー・カウフマンが2015年に監督したストップモーション・アニメ。
一風変わった作品を送り出す異才なのだから、アニメと言っても勿論普通のアニメではない。
緻密なストップモーションやその独創性は高く評価されたものの、良くも悪くも好き嫌い分かれる事必至。ハリウッドのアニメ=楽しいだけの子供向けのディズニーやイルミネーションとはまるで違う、R15のセックス・シーンだってある、大人向け異色のアニメーション!
カスタマーサービスで成功したマイケル。
が、単調な毎日にうんざりし、どの人々も同じ顔に見え、同じ声に聴こえる。
講演でシンシナティーを訪れる。
元恋人と再会。宿泊ホテルに誘うも、激しく拒否される。
街中をさ迷い、とある大人の玩具店へ。日本製のからくり人形に魅せられる。
ホテルに戻り、リサという女性と出会う。彼女だけ顔も声も違って見え聴こえ、互いに惹かれ合うが…。
簡単なあらすじだけ追うと孤独な男女が出会って…の大人のラブストーリーにも感じるが、これが実際見てると、どう捉えていいか分からない。
解釈も色々あるとか。
マイケルは精神疾患。周りの人々が皆同じ顔同じ声なのはそれ故。
自分としては、変わらぬつまらぬ毎日の表れと感じた。
リサの正体は、実はからくり人形。帰宅して息子にプレゼントした際、○○が付着していた事も確かに繋がる。
しかしこれも、全てマイケルの妄想だったのか、リサは実在していたのか。
“アノマリサ”の意味。“アノマリー(変則的)”にリサを付けた造語であり、日本語では“天国の女神”。
それも含め、からくり人形に終盤突然その人形が歌い出す“桃太郎”に深読みで“アノマリサ”とは天照大神の意では?…など、日本文化がちらほら。でも日本人から見れば、オイオイ描写も…。
…と、以上感じた事思った事並べ立ててみたが、それでも分からない。
でも、一つ気付いた事が。
元恋人と再会。大人の玩具を購入。出会った女性を誘う。
実は本作、変態中年エロオヤジの話だったのかもしれない。
それもそれで、アノマリー!
2020年9月24日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波
U-NEXT見てて、たまたま見たのだけど、人形劇でここまでの泥臭さと狂ってる様をみれるって凄いなと純粋に思いました。自分も主人公と年齢が近いから身近に感じるのかな?(女性だけど)
なんにせよ、比類する作品はなかなか出ないと思います。迷走してるアラフィフ、アラフォー過ぎにはお勧め。