彼らが本気で編むときは、のレビュー・感想・評価
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どこにもぶつけられない悔しい気持ち、どうしてますか?
LGBTや育児放棄等の重めのテーマですが、重くならずに静かに泣けて、優しくなれる映画でした。
まず、リンコさんが良かったです。心と体の性が異なる為に子供の頃から辛い目に合ってきましたが、そんな悲しさや悔しさを乗り越えてきたからこその優しさが滲み出ていました。演じる生田斗真さんもトランスジェンダーという難しい役どころを違和感なく自然に演じています。
そしてトモちゃんも素晴らしかったです。家で一人コンビニおにぎりを食べる場面や、タンスの洋服を破って嗚咽する場面、泣けました。本当は寂しくて仕方が無くて、常に母の愛を求めているのに、外ではそんな雰囲気を微塵も出さず淡々としています。複雑な環境で生きる11歳という微妙な年頃の少女を柿原りんかさんが好演しています。
この物語には、色々な母親が出てきます。子供を放り出し、女としての自分を優先しようとする母。自分の価値観を押しつけ、子供本来の姿を受け入れようとしない母。自由奔放ではあるけれど、ありのままの子供を受け入れる母。夫に捨てられた虚しさを娘に見透かされる母。血の繋がりは無いけれど、精一杯の愛情で子供を包み込む母。どれが良くてどれが悪いというのではありませんが、子供にとってはかけがえのない大きな存在である事に変わりは無いのだなと思います。
LGBTという言葉。昔に比べたら浸透してきているのだとは思います。私も理解しているつもりでしたが、‘つもり’であった事に気付きました。
子供時代のリンコさんの描写。体育の授業が辛い。映像を見てはじめて確かにそうだよなと思いました。また、リンコさんが入院する事になった時、病院側の対応に憤るマキオ。なぜそんなに怒ってるの?と思ってしまったのですが、男部屋に入院させられるリンコさんの気持ちを思ったら確かにそうなるよな、と思いました。こうやって映像で見る事で初めてトランスジェンダーの方の辛さを感じる事ができたと同時に、相手の立場を思いやる自分の想像力の無さにも気付きました。
自分の体や世間の偏見に苦しむリンコさん。家庭環境をからかわれたり、母の愛を得られないトモちゃんの辛さ。自分がどんなに頑張ってもどうにもならない事で涙する彼女たちの悲しみや悔しさ。痛いほど伝わってきます。編み物に念を込めて燃やして昇華させるリンコさん達。上手く言えませんが、彼女たちの芯の強さや奥深さを感じました。
性と向き合う
トランスジェンダーの女性とそこで暮らす男性の元にある日女の子が来た。その子は、男性の姉の子供で育児放棄をしていて、まともな愛を知らずに育てられてきた。
そんな女の子に対して優しく、包み込む様な沢山の愛を女の子に贈るシーンは、本当に素敵だなぁと感じました。
生田斗真が演じるトランスジェンダーの女性は、最初の方は少し違和感を感じたけど、物語が進むにつれて本当に女性に見えてくるくらい演技も凄かった。
自分が抱える心の病を周りに認められる事が少ないけど、それでも堂々と生きていればそこに受け止めてくれる人が現れる。
トランスジェンダーの事もそうだけど、人としての気持ちの大事さを感じるいい映画でした。
愛の濃縮還元
最後にリンコさんがトモに渡したプレゼントは、お母さんから貰った物と同じ・・・。これぞ愛情の連鎖。ここに全てが詰まっていると思うし、タイトルの本気で編むときは、←のアンサーを感じました。
リンコさんにたっぷりと愛情を注がれたトモ、、、実母の元へ戻りますが、今後の彼女の人生に光が見えました。
圧倒的な母性の話
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
以前の投稿の削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」として
以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
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「ミッドナイトスワン」で草彅さんが高く評価されたので
それなら、こちらも評価して欲しい!と思い
転記しておきます。
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トランスジェンダーで手術済みの女性を演じる生田斗真さんが話題なので
どうしても、LGBTQの話に引っ張られるけど
主題はやはり母性の話なんだな〜〜
主人公のトモと母ヒロミの話
ヒロミ、マキオ姉弟と母サユリの話
リンコと母フミコの話
トモのクラスメイト、カイと母ナオミの話
そして主人公のトモと母になりたいリンコの話
様々な状況の親子が出てきてそれぞれの苦悩を抱えながら
子供と向き合ったり向き合えなかったり〜
トランスジェンダーの生き辛さにも触れてはいますが
トランスジェンダーだけでなく、
現代の社会状況の中では生き辛い何かの事情を持っている子供
虐めや、心の揺らぎで悩む子供
子供を持つ母の思いは共通すると思うので
他人事ではなく全ての母に見て欲しいと思う作品でした。
役者人もみんな上手い!主要キャストの三人はもちろんのこと
リンコの母フミコを演じる田中美佐子さんが
全部持っていく!!最近、いい役をされます。
出番はほんの数カットですが江口のりこさんの
ほんのちょっとの表情の変化が素晴らしい!
こういう役、本当に上手いなあ〜〜
トモの友達の母親役の小池栄子さんも良い。
現実ならこうだろうな〜〜と思わせる母親を
大げさでなくシンプルに演じていて
彼女は彼女でとても戸惑っていることが伝わる。
全体に良作です。
特に花見のシーンの多幸感〜。
いいものを観せてもらいました。
一つだけ気になったのは、リンコさんの衣装がいまいちダサい事。
体が大きいのを気にして体の線が出ない服を着ている設定?
なのかもしれないけど、ちょっと酷すぎないか?
逆に変な目立ち方をしてる気がする。
あれではナオミでなくても引いてしまうわ。(笑)
@お勧めの鑑賞方法は?
なんでもいいから兎に角観て!!
編みもの関係のほのぼの系かな?と思いきや、編みものはモチーフで、主...
編みもの関係のほのぼの系かな?と思いきや、編みものはモチーフで、主題は育児放棄とLGBTという重めのテーマを扱った作品だった。けどそこはかもめ食堂の監督だけあって、シリアスながらもほのぼのした雰囲気もあり、ちゃんとメッセージも伝わるように仕上げられていて良い作品。
少し長い気はしたものの。
こういった問題をテーマにした映画は初めてみた。トランスジェンダー、LGBT、まだまだ世の中では、理解が薄いかもしれないが大事なテーマであり、決して差別などしてはいけないし、社会がこれから変わっていかないといけないだろう。このような事を学校教育で学ばせないとだろう。
劇中の小池栄子みたいな人がたくさんいるのだろうとおもう。
正直、何か静かに、長い感じがして、映画の構成としてはあと少しかなという感じはある。しっかりしみじみと見れる人なら違和感ないだろうが僕はせっかちかも。
りんこの母親(田中美佐子)は本当に息子(りんこ)を理解しようとしていた。頭が下がる。対象的に、ともの同級生の男の子の母親小池栄子は全くの無理解で自殺未遂さえしてしまう。この親の違いはなんだろう。
りんこは、ともに、実母より深い愛情を与える。とももりんこと出会い、成長した。
ラストシーン
しかし本当の親を選ぶものだろうかなあ。
僕が子供なら、りんこのいつも温かい家庭を選ぶ気がするが。小学生を一ヶ月放置する母親に、やはり子供はついていきたいものかな。
小池栄子をこそ映画は救うべきだ。
LGBT差別排除の風潮と近親者の理解を得て手編みで悩み解消できる解脱済み知的美形トランスジェンダー。
寧ろそれより世間体に潰され陰鬱な小池栄子をこそ映画は救済すべきではないのか。
浅い。
荻上直子はやはり湖畔の玉子サンドの人だ。
俳優の静かな演技がとてもよかった。 LGBT、親との確執、夫婦の不...
俳優の静かな演技がとてもよかった。
LGBT、親との確執、夫婦の不和、ネグレクト…。みんなそれぞれに生きづらさや悩みを抱えていて、油断しているとものすごい傷を負ってしまう。それを避けるように慎重に、静かに生きてきた人ばかり。そんな年齢も、事情も違う他人同士が集まって、お互いを思い合って暮らす感動的な光景が見られました。
インテリアは典型的な団地の2DK、リノベーションもされていますが和室も残るお部屋。イギリスや北欧のヴィンテージ家具のほか、昭和レトロな家具もあり、決して贅沢ではないけれど丁寧に暮らしている二人の姿が垣間見えます。
照明の使い方が上手だな、と思ったら監督を見て納得。「かもめ食堂」の監督でした。フロアランプ、テーブルランプ、クリップランプなど10種類近くのコンセント照明で暮らしていて、北欧を思わせる照らし方での居心地のいい部屋づくりが参考になります。
なかなか良作
生田斗真くんが、トランスジェンダー役をやってただなんて、まーったく知らず!
先日、元ジャニーズの先輩である、草彅くんがトランスジェンダーの女性を演じたミッドナイトスワンをみたばかりだったので、日本のアイドル達も、なかなか演技の幅も広がっていて、良い傾向だなと感じました。
性を題材にして映画作るのは、なかなか日本ではハードではあるなと感じていたけれど、トランスジェンダーであろうが、その他のLGBTであろうが、人が人を愛する形は、その人個人の自由であり、世の中がなんと言おうと、そこに愛は確かに存在しているといつも思う。
だから、本作も見ている間に何度も何度も愛を感じるシーンがあって、とても素敵に描かれていた。
反対に、その愛の形を、自分の物差しで勝手に測っては、人を傷つけるシーンも度々あって、そんなシーンは見るたびに悲しい気持ちにさせる。
生田斗真くん、好演でしたね。
トモ役の子役もとっても良かった。
最後はとっても切なかったけれど、きっとこれで最後じゃない。トモはちゃんとマキオとリンコの愛情を受けて、離れていても大切にしてもらえるんだろうなと勝手に想像しておいた。
小池栄子やミムラ。
良い演技してたなー。別に女として生まれてきたことは、自分が特別なわけでもなければ、選んだわけでもない。そんなものは50%の確率なだけで、いつ何時、自分の性別が変わってもおかしくないのだと私は思う。
なかなか悲しいシーンもあったけど、人の品格というのは大切です。それから、人権も。
罪深きは親
あんたの親はたまに間違う。
この『たまに』っていうのが優しい。
全否定じゃない。
そういうものの見方ができるようになりたい。
トモってとても優しい子なんだね。
そして子供のものの見方を方向付けるのは親なんだな。
普通のあり方。
普通ってなんなのか、異常とは。
小池栄子がストレートにわかりやすく罪深き親を演じてる。
お母さんは私のことが嫌いなのか?
それに対する答えも優しい。
人間同士の相性、嫌いというのとは違うと。
全編通して何故か常に涙ぐんでみていた。
エンディングが想像できるだけに、それに向かって進む話に涙腺が緩む。
江口のりこ。
キュッと話を締めてくれて、去り際の表情がまた良い。
この違和感はなんだろう
トランスジェンダー、ネグレクトなど現代社会が抱える問題を取り入れているし、生田斗真がトランス女性を演じたことも挑戦ではあったのだろうけど、なぜか拭いされない違和感が残る作品でした。
社会問題がテーマだけどどれにも切り込む内容ではなく、解決する目的ではないので「こう言う人も居るんだね」とか「こう言うこともあるんだね」とソフトタッチで広める役割は果たせたんじゃないでしょうか。
ちょっと言い方が悪いかもしれないけど、盛り込み過ぎてどれもきれいごとしか描けてない印象です。
重いテーマだけどファンタジーなんだ!と頭を切り替えればほんわか心温まるストーリーって事でいいのかな…
荻上監督のレンタネコも観たけどひとつも共感できる部分がなかったので、そもそもこの人の脚本と私の相性が合わないのだけかも知れません。
穏やかに観てられる映画
生田斗真の珍しい当たり作。
生田斗真の演技は女々しい。
粘着質だったり嫌味だったり恨みがましかったり。
ある意味リアルなんだけど、
見てて不快になるリアルさ。
それがこの作品ではそこまで悪目立ちしない。
子役の子の演技もいいし、
桐谷健太の上手いんだけど下手な演技が
ちょうどいい。
脚本や監督が良さそう。
それぞれの思い、良き映画
様々な人たちに色んな思いが湧き上がる映画でしたが、
悲しくもなく安易なハッピーエンドでもなく、登場するすべての人が前向きに生きていくんだろうな?と、想像できる良い映画です
オススメいたします
LBGTQとして生きていくこと、そして周囲の者は
田中美佐子が 母親として
桐谷健太側の両親が 一人は亡くなってもう一人はボケてる事を
「ほんとラッキーよあんた」
「だってもし元気だったら理解してくださいったって絶対無理なんだから」
と 言い放つ率直さは、人としての常識さえ踏まえているならば最強である。
(人としての常識がないとこの場合モンスターペアレンツになったりもするが)
私の人生において 一番最初にLBGTQに触れたのは
小学生の頃の漫画だった。
私立の中学校の寮に入学してきた一人の少年と、彼の事をどうしても好きだと思ってしまい苦悩するもう一人の少年。
周りからのイジメは当然で
ラストは 女の子になって女子の制服を着た元少年が現れる事でハッピーエンド
途中の細かい部分はすっぽり記憶から抜けているが
「なるほど こういう事が世の中にはあるんだね」
と刷り込まれた。
こういう事は
周りになかなか実体を伴って経験できない場合
とても有効に働く。
この映画も LGBTQの全てを表すというのではなく
荻上さんらしい空気感を保ちつつ描かれている事
キャスト陣の素晴らしさ含め
(まとまりすぎてる という反論もあろうかと思うが)
まとまって一つの作品となっている事を評価する。
そして この映画における主題はまた それだけではない。
ミムラ 演じる 母親のネグレクト
バイオリン少年の母親 そして桐谷健太とミムラの母親
そう言った様々な母親が
人を育て または 育てず
人格形成に影響をもたらす。
こういった 題材として一見風呂敷を広げ過ぎたかに見えるものを全てひっくるめて
きちんとスーツケースにスッキリと収めてある心地良さ
いい映画だったなあ と
見終えて思ったのである。
トランスジェンダーへの理解
トランスジェンダーの人の悩みや思いってこう言う映画を通してじゃないとしることができないな、と思いました
女子トイレへ入るか男子トイレに入るかと言う問題は聞いたことがありましたが確かに入院する時の大部屋だとどうするのか、戸籍が男から男部屋になってしまうのか。そういったところがまだ世間には理解してもらえないんだということ、『普通じゃない』とはどういうことなのか、など
子を持つ親にも理解してもらい子供に普通を押し付けないようにしていけたらいいな。と思いながら見ました。とても良かったです
ガッテンついた!
トランスジェンダーの人が主人公という情報だけで観てたら、なんかカモメ食堂とかめがねのディテールが見え隠れする作品やなぁと思ってたら。で、なんかステレオタイプで突っ込みどころも多いなぁなんて感じで観てたら。
やっぱり!荻上直子さんの作品でした。。。その時点で全てが赦せる作品になりました。
ゆるい中にある本気を見た
何が正常で何が異常なのか
世の中の[普通]に隠された偏見を
ほんわかした空気で包んで提示した
とても素晴らしい映画だった。
子役がうまい。
男の子のベッドの上での台詞に泣けた。
頑張って生きようと思った。
かもめ食堂より好き。
優しい雰囲気で大切なことを教えてくれる
監督がカモメ食堂の方なんですね。
観た後に気づきました。
意外!と思いましたが、
その後、あの優しい雰囲気は確かにそうかも
とも思いました。
多分、この映画公開時から数年を経て
LGBTに対する理解は進んだのではないでしょうか?
内容が既に少し古いように感じました。
それでもマイノリティの生きづらさは
相変わらずあるでしょう。
理解して温かく接する人と、
理解できずに傷つける人。
この物語は続くだろうなと思います。
気になったのが、リンコさんがイヤな目にあった時は、
怒らずに毛糸を編んでやり過ごすことをトモに教えますが、それでいいんだろうか?
今時だったら、理不尽にはきちんと反論せよとなるんだろうなと思いました。
全体的にいい雰囲気でしたし、
こんな風に分かりやすく入りやすく、
大切なことを示唆してくれる映画が
たくさんできるといいなと思います。
がさつ
映画のなかの世界は現実よりもリンコやLGBTに対して無理解です。
とうぜん、観衆のシンパシーを稼ぐためにそうなっているわけですが、それがあまり巧くないので白々しいです。
映画の世間には好ましい人たちと恐ろしい人たちがいて、勧善懲悪のように単純に構成されています。とりわけカイ君の母親(小池栄子:演)のキャラクターには唖然とします。戦隊ものにだって、これほどまでに単純化されたキャラクターは存在しません。
「違うの!」「普通じゃないの!」って・・・。
敵役として配置されたキャラクターなのは解ります。しかし、まるで人間味のない、書き割りのような人物像です。幼稚園児ですら彼女よりは倫理と常識をもっているはずです。また、なぜかカイ君も同性愛に悩んでいて構図がめちゃご都合主義です。さらに、カイ君、「普通って、何?」という、児童向け保健体育の啓蒙ビデオのような台詞を吐きます。ひょっとしたらキッズ向け映画なのかな?まして、この監督、わが国で代表的な女流とみなされているんですが・・・。
トモが好きだという食べ物は、シジミの醤油漬け、イカの塩辛、切り干し大根、だそうです。で、大人たちはその中年嗜好を揶揄するわけです。しかし、なぜ日毎コンビニのおにぎりを食べてきた被育児放棄の少女がそれらの玄人献立を知り得て、かつ、好きなのでしょう?これは、たんにウケ狙いの台詞ではないでしょうか。ウケ狙いゆえに、トモが背負っている現実的状況と矛盾が生じているのです。
いい加減に書いてるんだなあ、と思いました。
トモはリンコとマキオと一緒になってちんこのぬいぐるみを108体、手編みます。
いったい、どこの世界にちんこという俗語を持ち出して11歳の少女に男根をつくらせる大人がいるのでしょう。途上国であれ戦火の異境であれ、いかなる社会制度の国であれ、そんなおぞましい習俗はないはずです。なぜ少女の面前で下々に話が及ぶのかが、個人的には理解できませんでした。
LGBTを隠れ蓑にした、すげえがさつな映画だと思います。しっかし、この映画ってLGBTに無理解と思われたくないから、お追従でProsだらけになってるんですよね?
All these positive reviews:You gotta be kidding me! Here I really can't understand.
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