愚行録のレビュー・感想・評価
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ドン引き
何とも言えない展開と結末に絶句…犯罪者の愚かさに同情の余地なし。当然、愚者に共感するのも不可能、いろんな意味でガッカリした作品。劇場で観なくてもTVドラマで十分。途中も退屈でzzz…。 2017-38
満島ひかりに吸い込まれるかと思った
妻夫木聡の生気のない眼の中に覗く薄気味悪さも素晴らしい。 狂気のように見えるそれは、どこまでも理性の中で行われる愚行。 1つ明かされるごとにゾクゾクし、胸が高鳴った。 ちなみに小出恵介は慶應出身。
決してストーリーはハッピーエンドではなく、上映中ずっと鑑賞している...
決してストーリーはハッピーエンドではなく、上映中ずっと鑑賞している方を重くるしい気分にさせてしまう映画です。週刊誌記者がある一家殺人事件の犯人像を追う中で出会う人々に聞かされる過去の出来事、その中で起こる人間のとても嫌な心の側面、、、嫉妬、怨恨、疑心、恐怖、不義、虚偽、、、が露呈されていくことになります。これに鑑賞している方は少しずつ引き込まれていくことになるでしょう。
カースト社会
ロバート秋山のクリエイターズ・ファイルばりに、どっかで見たことある、キャラの濃い登場人物たち。 そして一皮むいたらやな奴ばっかりが次々に出てくる。 んだけど、そいつらも生きるため、自分を守るため、自分の欲を満たすため、に必死なので、身勝手さも含めて滑稽で、人間くさくて、憎めない。 上流社会に憧れてもがく。しがみつきたくてもがく。それってそんなにいいもの?とか口では言いつつ嫉妬でもがく。 そんな彼らを客観的に観ている自分は、あたかも神が地上を憐れみをもって眺めているようなつもりでいたけど、見終わってからも、私はそっち(もがく)側にはいないよな?大丈夫だよな?とそら恐ろしくもなる。 途中までは主人公と同じ目線にいたはずなんだけど、、途中からは意外な展開で突き放される。 俳優が皆うまい。 妻夫木、満島、小出は安定の演技。 小生意気な臼田あさみが可愛くて、好きになりました。
物語主旨はいいが映画化にもうちょっと工夫して欲しい
「たくさんの選択から必ず一番いい選択肢をして、その後努力を惜しまない。」 一見すると何の問題もないポジティブな話だけだけど、実は裏がある。 田向だけじゃなく、よこから見れば人みんな問題を抱えてる。すなわち人間ってのは愚か者だ。 この映画は田中のインタービューを通じ、様々に関係し合っている人々のストーリーを語る。 日本小説や映画にこういう心理的犯罪的暗い映画がたくさんありつつ、この物語もまた色々見た人に考えさせる。 単に物語には4.0点だろう。 が、見終わった後、何だかたくさんの話が散らかっちゃって、整理しようとしてもまた順序的に混乱状態に陥る。 確かに小説のこういう感じの内容を映画化するのも難点あるだろうと。 だがこの映画は形式上見飽きやすい部分もあり、なんか見てインパクトが残りにくいというか.. 例えば、時空間の断片化はしすぎる!シーンの転換/場所の転換のため違和感のあるカット数が多くて「雑!」の感じにもかかわらず、何度も人物の後ろ姿を映ってからショットをカットする。三回以上だと思う。しかもその後ろ姿の保つ時間も中途半端な感じで、何となく気持ちよくないんだなあー カメラの揺れで単一類型のシーンを表現することも多すぎる。 それに俳優の演技はとてもよかったがこれ以上感情を出せるなんじゃないかなーと。唯一小出恵介の演じた役はクズで良かったが、大学生を演じるなんてちょっと無理かも!あるいは外形にもっと工夫したら? 最後音楽もとにかく暗くて存在感なし。
誰の目線からみても人間の嫌な部分が顕著に現れる映画。登場人物はみん...
誰の目線からみても人間の嫌な部分が顕著に現れる映画。登場人物はみんな愚かだが、なにかと共感できる部分もある。自分のの引き出しのどこかに必ず眠っている気持ちを掘り起こさせる感じ。嫉妬とか羨望とかって、人をどこまでも狂わせるんだなあと改めて。世間から見たらなんでも出来る人であってもその気持ちは必ずある。人が誰のどこに嫉妬し羨望するかなんて人それぞれだなあって思った。
怒り セブンの意図的に画像を落とす等演出はよかったのだが
いきなり本編からで観てる側で考えながら追って下さいと言った感じのテンポの遅く個々の回想シーンが解説もなく前後言葉だけでエロシーングロは皆無R指定になるようなシーンが無かったのが物足りないし迫力に欠けた面も!!
話は胸糞だけど
いわゆる後味悪いいやーな話だけど、なーんかこれ、しゃれてる。え?そこで無音で引きなの?いーじゃん!あ、終わりそう、ここで終わって欲しいな、説明しないで欲しいな敢えて・・・終わるじゃん!いいじゃんか! さり気ない伏線は全て回収されて、でもわざとらしさが一切なくて、しかしわかりにくさもない。冒頭のバス内のシーンのエピソードにテーマの全てがあるっていう、そういうのって好きだし。話は超絶胸糞悪いくせにとても気持ちのよい映画でした。(流れとか、色とか、少ない言葉、など、細部の中に全てがある) 「わたし、秘密って大好きだから」このキャッチーなセリフがなー、そういうことかよ、あんまりだよ。。。 ひとことひとこと、セリフが魅力的なので、原作本を読みたくなって注文しました。
重い…
原作が好きだったのと、中村倫也さん目当てで観賞。 冒頭から、重厚な雰囲気にグイグイ引き込まれました。BGMがほぼないため、映画館でポップコーンのガサガサ音が気になるくらい(笑) 予想していた通り、原作に比べ衝撃度は低め(文章ならではの仕掛けがあったから、これは仕方ない)、それでも、映像ならではの細かい人物描写があり、各登場人物の愚かさが、これでもかとばかりに目に映ります。 妻夫木聡&満島ひかりの闇を感じさせる演技はもちろん、中村倫也演じる尾形の軽薄さもとても巧かった。 とにかく、登場人物が全員クズです。なので、結局人間はみな愚かなのだという映画のテーマがとても明確ですね。 白黒はっきりさせたい方にはオススメできないけれど、観るのなら絶対に映画館で。 音や映像にかなりの圧を感じるので、DVDでは魅力が薄れます。
私も秘密大好き。
決して他人事ではない。 人間がしでかす愚かな行為の記録。 人はなぜ嘘をつくのだろう。 自分に都合のいいように嘘をつく。 自分にとって都合の悪いことを聞かれると反射的に嘘をつく。 バレると分かっていてもその場しのぎで嘘をつく。 平気な顔して嘘をつく。 ましてや自分は嘘が上手いと思い込む。 日常的に嘘をつく人は罪悪感なんてこれぽっちも感じていない。 嘘で物事が平穏に進めば、それでいい。 みんな嘘大好き。自分のことばかり。 そのくせ自分のことは何も語らない。 人のことは自慢げに他人に話す。 自分しか知らない他人の秘密は話したくてしょうがない。 ホント人間てどうしようもなく自分勝手で哀れな生き物だと つくづく呆れる。 嘘をついたら回り回って自分に返ってくるということか。 現実社会の殺人事件の容疑者は動機の理由を口を揃えてこう答える。 「殺すつもりはなかった。」 やはり、ぷつんっと頭の中で何かが切れてしまうのだろうか。 エンドロール流れる静まり返った空間。嫌な気持ちになった。 そういえば妻夫木くん、最後の光子との面会シーン。 過去最高の表情。なんとも言い難い、情けなくて、不憫で、愛おしい。 救われてないのに救われた気持ちになった。 いい味出てきましたね。妻夫木くん。 二度観に行ってしまいました・・・これって愚行?
連鎖していく
救いようのない後味の悪ーい作品。(良い意味) 何とも切なくて悲しくて虚しくて。 それは、特別ではなくて、普通の人が経験してもおかしくはない事の蓄積により連鎖していく闇の心。 ここもか、ここもか、と繋がっていく感覚はとても気持ちが良かったけれど、なんとも胸糞悪い話です。(良い意味) 主演お二方の怪演あってこそでした。 どんな言葉を並べても褒めているようには聞こえないけれど、とても秀逸な作品でした!
「怒り」に続く胸糞良作
女に生まれなくてよかった!← ※あんちブルゾン 大学生ってこんな遊んでんの?笑 おれ大学生だけど バイトしかしてないよ? 予備知識見ない方が 三度の衝撃を味わえますね。 お前の身内いいから早く事件のこと捜査してって思っちゃいました☆ ただ、フィクションなんでしょうがないですけど登場人物の関係性が出来過ぎですね(^_^;)世界は狭い!w 冒頭のバスとラストのバスのシーン好きっす!変化してますね。 んー悲しかったー。 去年の「怒り」に続き 日本胸糞界も盛り上がってきたw 妻夫木くんゲイ役から愚行録に、、 この人すげぇわwww
恐怖
最初のバスのシーンから 妻夫木聡の演技に恐怖を感じた。 また満島ひかりの独白にも ブワァッと鳥肌が立つ。 登場人物全員が 普通なんだけど、嫌な奴 ばかりでリアリティがあった。 観終わってから、 愚行録というタイトルの 秀逸さに背筋が凍った。
嫌な奴しか出てこないイヤミス映画
とにかく登場人物がほぼ嫌なやつしか出てこない。惨殺された感じのいい夫婦と評判の二人について主人公が調べていくうち、女癖が悪く野心的な夫の過去や、向上心が強く他人を踏み台にしてきた妻の学生時代などが浮かび上がり、主人公と妹も虐待を受けていた子供時代が明かになっていく…。 元々の原作も緻密な構成のミステリーと聞いてたけど、それを上手く映画として再構成したなという印象。主演二人の怪演など、役者陣の演技も良い。ただし過去話の、特に学生時代のシーンが多く、それを現在と同じ役者が演じてるので、学生にしては年取ってない?っていう違和感は正直あり…。 ただその辺の作りの粗さを考慮しても、傑作イヤミス映画と呼んで申し分無い面白さ。ポーランド国立映画大学出身の石井慶監督はこれが長編初作品らしいけど、そうとは思えないほど、カメラの動線のシーンの繋ぎの巧さ、印象的なショットやローアングル、音楽の効果…映画として非常に丁寧な作りだった。 ミステリーが好きな人、イヤな気分に落ちたい人には、自信を持ってお薦めできる映画でした。
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