愚行録のレビュー・感想・評価
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今となってはどうしようもないじゃないですか
愚かな行いの記録。 1年間未解決のままのエリートサラリーマン一家殺害事件。週刊誌記者の田中が取材を始めることにより被害者一家の思いがけない実像が明らかになっていく。 「人間」であるゆえに羨望や嫉妬はかき消すことができない。 余計な駆け引きもその一つ。 この作品は人の「日常」を描いていました。 自分が正論になりやすく、記憶は自分の視点で組み上げられ書き換えられていく。きっと冒頭のバスのシーンも両者ともに良いように汲み取られていくはず。 満島ひかりの“からっぽ”感に恐怖を感じつつも惹かれてしまった一作。
恐らく某俳優氏の問題が無ければもっとメディア露出が多かったのだろう...
恐らく某俳優氏の問題が無ければもっとメディア露出が多かったのだろうと思われる程の佳作だと思う。 もう少し過去描写のシーンがあった方が作品のバランスとしては有り難かったかなと。 どんな作品に出演しても換え難いと思わせる女優は希少である。
妻夫木くんの表情が全てを語る
正直、小説の方が面白かった。 小説の方が遠回りしながら物語が繋がって行きゾッとした記憶があったけど、映画版は時間の問題もあると思うけど、すんなり物語が進んでしまって、まぁそうだろうな。と言う感じでインパクトは薄く感じた。 映像化するとこんな鬱映画になるのか!とズンと重かったけど、妻夫木聡、満島ひかり兄妹の演技はいつもの事ながら素晴らしかった。見てるだけで子どもの頃の辛い経験が透けて見えたし、特に妻夫木くんの表情は見てるだけで辛かった。 それにしても大学ってのはろくでもない所だな。
こういうのが見たかった!
こういう淡々とした、ダラダラとしない展開の早いサスペンスが私は好きです。 事態の残酷さや深刻さを無理に重苦しく描いているということもありません。 1つ1つのことを詳しく説明しすぎないところもこの映画の良さだと思います。 若者特有のいやらしさを上手に描いている気がします。 全て見終わった後にこの作品のタイトルを見ると、なるほどな〜〜と思うはずです。
しょうもない録!!
新鋭監督で小説の映画化というのは貴重ですが、話自体は不快を詰め込んだもので、演出がリアル調なので抵抗する者や善い部分がないというのはかえってバランスが悪く感じつまらなかったです。同じ原作者の「慟哭」は読んだ事があるので、結末ありき&人間の描写が一辺倒で面白くはないんだろうなと推測していましたが、様々な人の黒い部分が重なって殺人事件になったというプロットは一応知的な作りでした。小出恵介容疑者が女たらし役で出てくるので素の姿じゃないかと思う訳で、ネタ映画になる以前に商品価値が下がっています。直接的ではなく雰囲気がエロいのは「悪の法則」みたいで好みですが、題材は実在の慶大広告学研究会そのものなのでエロ描写はかなり抑えたのでしょう。仕方なく愚行を犯したという事は長い人生ではありますが、これは仕方ないというよりは全編しょうもない奴のオンパレードでした。
救いのない映画
個人的には人にお勧めしたくない映画ナンバーワン。 同じような境遇の方がいたら絶望して自殺し兼ねない、 それぐらい衝撃的。 どこまでも救いのない陰鬱とした映画で、 個人的な趣味ではありませんが、 満島ひかりさんの演技は本当に流石でした。 レビューを見ると絶賛のコメントが多いですが、 個人的には、 会話や設定がかなりぎこちなく感じました。 冒頭の大阪弁はめちゃくちゃ違和感がありましたし、 田舎に住んでる田向の元カノの台詞はやたら映画的でしたし、 プールサイドでひっぱたかれたシーン、 大丈夫(ニコニコ)じゃなくて、 普通はどうしたの!? みたいなリアクションになるだろ。 学生間の引っ叩き合いは日常茶飯事かw 等、ツッコミ所は多々ありました。 暗い映画が好きな人なら見れるんですかね。 私は鑑賞後の夜本当に悪夢にうなされました。
妻夫木、満島ともにいい意味で狂ってる作品。人間の感情の壊れていく姿...
妻夫木、満島ともにいい意味で狂ってる作品。人間の感情の壊れていく姿や脆さなどが見えてよかった。しょうもないホラーを見るよりも全然怖い
貫井ワールドの真骨頂、初の映画化!
貫井徳郎氏による原作『愚行録』が大好きであの叙述系をどう映像化するのが見所でした。 原作⇒映画のほうがすんなり入るかも。やはり原作を上回ることが出来なかったが忠実に再現されさらに独特の世界観が出ていたと思う。 なにより役者の演技力に脱帽する。配役は適役だったと思う。 強いて言えばもう少し大どんでん返し感みたかったです。
原作も読め
上映館が少なくてDISCASで借りてやっとみることが出来た。脚本も良く出来ていてそれで外国資本も入っているのだろうけれど、やはり映画は自体は暗い、これでは万人受けはしないだろう、それに原作読んでなかったら理解できないかもしれない。世田谷一家殺人事件をモチーフにしているが、実際の犯行は朝鮮人だろうと思うが、被害者が高学歴というところに着目してこういう物語が生まれたのだろう、しかしこのモデルとなった慶應大学は最近では集団レイプ事件を起こすなどほんとうにゲスな大学に成り下がったようである。あっそうそう小出恵介も頑張ってたよ。
求不得苦
私が毎晩違う男と夜な夜な遊んでいた頃。 まだ出演している殺された俳優(名前は伏せる)が スキャンダルを起こしていなかった頃。 私がまだ新宿に希望を抱いていた頃。 映画館で働いている男が セックスしたあとに、 観た方がいいよ、と言っていた映画。 レンタルで見つけたので今更ながら観てみた。 この物語の重さ、歯痒さは異常だけれど 逆に思い切り針を振り切っているため なんだか現実味が無いのが 正直な感想。 まあ、エンターテインメントとしては 最高じゃないのかしら。 白田あさ美の演技が良かったわ。 満島ひかりは 「THE_女優」 観て損は無いと思う。 まあ、要するに 欲しい物が手に入らない苦しみは これ程ない苦しみなんだよってことよね。 寂聴が言ってたわ。
面白い
原作のかなり忠実な再現。 ただ事件な関する関係者のさまざまな語りで構成される小説に比較すると謎が解き明かされタイミングが少々早い。 小説と映画の構造上の問題もあるが、別のストラクチャーもありえたと思うし、その方が傑作になったはず。まあないものネダリながら。 満島ひかり、松本若菜の女優陣がいい。 小出がまるで現実の人生を再現するかのような浅薄さを見事に、不気味なまでに表現している(笑)
いや〜!今後が楽しみな監督のデビューが本当に嬉しい。 原作は未読な...
いや〜!今後が楽しみな監督のデビューが本当に嬉しい。 原作は未読なので原作との違い等、解らない部分は多いのですが。 例えば昨年公開された『怒り』と比べたら、観客の受けは絶対的に悪いでしょうね。 最後にスッキリ出来る『怒り』に対して、胸にモヤモヤが全然抜けないのだから。 でも、このどうして良いのか解らない感情の残り火は消えないままなので、観る人を選ぶ映画だと思って下さい。 カメラのアングル等、個人的にゾクゾクとする演出が随所に見受けられましたね。 そして、何と言っても満島ひかりだ! 満島ひかり。 彼女の存在は一見すると小さな存在だ! だが、やはり満島ひかりは満島ひかりだった。 その事実を観客は最後の最後に思い知らされる。 いや〜!凄かったわ( ;´Д`) (2017年2月18日 イオンシネマ板橋/スクリーン7)
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