劇場公開日 2018年4月27日

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「多分『マイティ・ソー バトルロイヤル』と続けて見たせい」アベンジャーズ インフィニティ・ウォー alalaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5多分『マイティ・ソー バトルロイヤル』と続けて見たせい

2021年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

興奮

『バトルロイヤル』と同日続けて見たせいか、個人的にこちらはイマイチというか、記憶にあまり残らなかった。
序盤こそ『バトルロイヤル』の名残のようなほんのりギャグな空気があったものの、全体としてはかなりシリアスな展開。監督が違うから当然だけど、作風も違って、続けて見てしまうと『バトルロイヤル』の方が自分の好みだったのか、あちらの方が先に見たのに記憶に残っている。本作は色んなキャラに焦点当て過ぎたのかも。自分は記憶力皆無なので、あまりキャラの数が多くなると覚えきれません…(アホ)

本作で漸くアベンジャーズシリーズも3作目。とはいえ、キャプテン・アメリカシリーズをほぼジャックしてるようなもんだったから、アベンジャーズと名前がついてなくても『ウィンターソルジャー』以降、少なくとも『シビル・ウォー』はアベンジャーズシリーズと呼んでくれ!という感じ。代わりにアベンジャーズシリーズでキャプテンがことさら大活躍しまくるというわけでもなし。
今作は、これもストーリーの都合上仕方ないんだけど、かなりの数のヒーローが出てきます。キャプテンとナターシャや、ブラックパンサーとオコエとバッキー、シュリが出てきた時はテンション上がりました…が、いやいやそれにしても多すぎ…
グループを作って動いてくれるのでまだ良いですが、戦場ではもう何が何やら。ただ、ナターシャ役のスカーレット・ヨハンソンの動きのキレが前と段違いだったような気がしたのは覚えてます。ウルトロン辺りは妊娠してたらしいので、お腹に気を付けなくて良くなったせいもあるのかな。

今作は始まりが唐突で、これの時系列的な前作にあたる『マイティ・ソー バトルロイヤル』を直前に見たばかりにも関わらず、始まった時には「え????」って感じでした。で、そこから何族が殺されたとか、何とか星が滅びたとか、何とか星に行って何とか族に何とかって武器を作るとか何とかかんとか。ウワーーーーーーー!!!!!!!!!(発狂)

自分、スパイダーマンとドクター・ストレンジのマントが好きなんで、共演が見られてそこは嬉しかったです。スパイダーマンもマントも大活躍だったし。マントにシカトされるスパイディ…
トニーは相変わらず泣き言言ってて笑ってしまった。はよ電話せえやと思ってたらバナーがさっさと電話するのも笑ってしまった。結局トニーは電話できないんかーーーい。
バナーは2年間ハルクになってて若干パニクってるのか、前とキャラ違わない?『バトルロイヤル』を引き摺ってる感じのギャグ要員に使われてます。面白いから良いけど。
ひっさびさに出てきたと思ったらひげ面のキャプテンとか、もうね。ずっと伸ばしっ放しだったらあんな長さのわけないから、グレてる間はわざわざ毎日あの長さに整えてたんでしょうね。可愛いね、キャップ。もうちょっと活躍してほしかったなあ。
あと、『ブラックパンサー』でヅラを敵に向かってパーン!したのを見てからオコエも好きなんですが、今作でワカンダが開国したらスタバが入ってくると期待してたオコエの好感度が急上昇してます。スタバで「キャラメルフラペチーノうんたらかんたらうんたらたん」って呪文唱えてるオコエを想像するとおもしろ可愛い。今回はシュリの出番が少なめ、というかやはり人数が多すぎて、主要キャラ以外の出番は総じて少なめなので、オコエとキングが笑顔で語り合ってるのが癒し要素。

で、今作の最も重要な役割を果たしたMVP、ワンダとヴィジョン…あああああああ……。
実は『エンドゲーム』の後を描いたDisney+オリジナルドラマ『ワンダヴィジョン』を先に見てしまったため、もーーーー涙腺決壊でした…
でも、実際思っていたよりあのシーンはあっさりで、『ワンダヴィジョン』を見てなかったらちょっとホロリとする程度だったかも。『ワンダヴィジョン』でとにかく引くほど号泣したので、今作でもめちゃくちゃ泣くだろうなぁと思ってたんですが、予想よりは…という感じ。

全体にちょっと駆け足の感じが否めず、そういう感動シーンもほんの少しですが駆け足気味です。最後の(よくCMに使われてる)塵になって消えるシーンだけはちゃんと尺を取っている印象でしたが、他はもうカットカットの嵐だったのではないかと。見せたいところだけきちんとして、後はひたすら戦っていた気がします。その中でもちょっとした笑える要素は入っていて、『シビル・ウォー』のレビューにも書いた通り、暗くなり過ぎないのがディズニーの良いところ。
ただ、仲間が灰になった後のどん底の絶望を感じさせるシーンなしに(絶望というよりまだ困惑してる段階)次の『エンドゲーム』に続くので、どうやらアベンジャーズシリーズ後半の『マイティ・ソー バトルロイヤル』『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』は互いの作品の合間はすっ飛ばして、視聴者に想像で補わせる手法になったみたいですね。
Youtubeにオマケ動画も上がってますが、これはあくまでオマケだし。
ちなみに今作でトニーがドクター・ストレンジに向かって「風船で動物を作る」と皮肉ってるのは、オマケ動画ならぬアメリカの人気番組『ジミー・キンメル・ライブ!』で「ジミーが子供の誕生日会にマジックを披露してもらおうとドクター・ストレンジを呼んだら…」というコントで、ドクター・ストレンジが子供にバルーンアートをあげようとするシーンからきたものと思われます(あげようとしたらクソガキに「だせぇw」と言われムカついて異世界にブチ込む)。

本作が2時間半、次作の『エンドゲーム』が3時間だったことを考えると、意図的にすっ飛ばしたというよりは、長尺になりすぎるからやむなくカットの嵐だったのかなとも思います。
『エンドゲーム』が3時間だと知らずに開始20分でトイレに行きたくなって、あと1時間半くらい我慢できるだろ~と調子こいてたらいつまで経っても終わらず、頭の片隅にトイレがちらつきつつ涙ちょちょ切れつつ結局最後まで観たけど映画にはイマイチ集中できなかったあの日の記憶が鮮やかによみがえります。
『タイタニック』は途中休憩あったじゃねーかよ…

alala