劇場公開日 2018年3月1日

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「時代が産んだ、強すぎるメッセージ性」ブラックパンサー オレさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5時代が産んだ、強すぎるメッセージ性

2018年8月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

アフリカの秘境、ワカンダの新国王として即位したティチャラ。
国を治める王として、戦士として戦うブラックパンサーの誕生を描いた新シリーズ1作目にしてMCU第18作目。

インフィニティウォー公開前の最後の単独作として登場した今作。
シビルウォーに参戦した謎のヒーロー、ブラックパンサーのその後を描く内容に加え、監督やキャストを始めとして黒人系の人材を採用し、現代における最重要ラッパーと言われるケンドリックラマーを中心としたサントラも話題を呼び、MCUはおろかMarvel作品という括りも超え、スーパーヒーロー映画作品における興行収入歴代1位(北米において)などの数々の偉業を成し遂げた作品として評価されている様子。

自分としては完全にダークホース的作品で
まさかインフィニティウォー前にこんな作品が誕生するとは思っていなかった。
内容的にはアフリカの文化や歴史をベースにワカンダという架空の国の圧倒的な技術力や独特の文化を高いクオリティで表現した他のMCU作品ではマイティソーシリーズやGOGシリーズ並みに独立した世界観を表現していると感じた。

またヴィブラニウム万能説を駆使した、ある種アイアンマン越えのギミックを施したスーツも登場し、たまらない活躍も楽しめる笑。
肉弾戦を主とした近接戦闘をカバーするスーツの硬度もさることながら敵の攻撃を蓄積し、放出するという厨二卒倒のギミックで華麗に敵を倒す倒す笑。
その機能の為か、黒を基調したスーツに紫のラインが走るのもデザイン的にはポイントUPなところ(誰?)

また年々魅力を増していくヴィランの中でも今作のヴィラン、キルモンガーがとても良い。
かつて先代の王であり、ティチャラの父であるティチャカに父ウンジョブを殺された経緯からワカンダとその王族を恨み、ワカンダの技術力を用いて世界を支配しようと目論むキルモンガー。
弱き者を救える力がありながら、沈黙を続けるワカンダの態度に怒りを覚え、世界を変えるために力を使おうとする彼の姿はヴィランながらも強く訴えるものを感じた。
身体能力も高く、王位継承の戦いの中ではティチャラを圧倒するほどの戦闘力を誇り、強さもルックスも申し分の無い存在だった。
もちろん1番インパクトがあったのは彼の体笑。ゾワゾワした笑。

一つ思うのがメッセージ性を強調し過ぎな面もある為、ある意味シリーズ内では特殊な存在ではある気がする。
現実の状況や歴史を投影した感が強く、ヒーロー映画としてよりも政治風刺映画の面が強い気がする(特に最後の会見シーンとか)
もちろん映画に政治を持ち込むな的な考えではないが、アメリカやアフリカ受けが余りにも強すぎて、あまり日本受けが良くないような気がした。
世界的興行収入のニュースが飛び交う中日本でのニュースや取り上げ方があまり大きくなかったのは少し残念だったかな。

あとはいよいよインフィニティウォーという中でエンドロール後も含めてあまり繋げてく感じがしなかったのが気がかり。
ホントにIWうまく行くのかなぁ?(と思っていた時期もありました笑)

2018年03月02日(金)1回目@ユナイテッドシネマ浦和IMAX
2018年04月26日(木)2回目@ユナイテッドシネマアクアシティお台場ScreenX
2019年04月21日(日)3回目

オレ