「毎年観たい。」リメンバー・ミー marさんの映画レビュー(感想・評価)
毎年観たい。
よくある「家族礼賛」ものなのか、というとそんな事はなく
序盤は家族という近しい間柄だからこその縛りというか、
「呪い」とさえ呼ばれるデメリットが主人公の夢を潰そうとする。
むしろ中盤まで家族は敵そのものであり、
主人公の行動はその呪縛から逃れるためのものだった。
しかし、洞窟に落ちてからの終盤はその構図が一転。
家族は守護者となり、一体感と頼もしさが克明に描かれる。
ここの転換がキモであり、作品のメッセージ性は強まったと思う。
画の美しさと表現の緻密さはさすがディズニー。
「死者の街」やキャラクターの表情・仕草の描写は息を呑むほど美しい。
全年齢対象ということでストーリーはだいぶデフォルメされているけど
「家族の絆」という意味では分かりやすくて好印象。
本当にそつなくまとめられていて、最後まで楽しめた。
特にラストのココおばあちゃんのくだりは涙腺直撃。
お盆あたりの定番として、毎年テレビ放送すればいいのに。
【追記】日本語吹き替えで歌まで担当した石橋陽彩の歌声が素晴らしい。ミゲルのひたむきさと音楽への情熱・才能を感じさせる演技と歌唱力で、サントラで聞くだけで泣けてくる。
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