「期待が高すぎたがばかりにとてもガッカリしました」スター・ウォーズ 最後のジェダイ ならたけさんの映画レビュー(感想・評価)
期待が高すぎたがばかりにとてもガッカリしました
まず今作は作中でもカイロ・レンが作中で言っている様に古いものを捨て新しいものにするというコンセプトで作られたのかなと個人的に感じました。確かに何時までも4、5、6の旧三部作に囚われず新しいスターウォーズを作っていこうとしているのは伝わりますし期待もできます。
映像も綺麗で戦闘シーンも迫力あり大画面でミレニアム・ファルコンが活躍するシーンが見れたのは映画館で見てよかったと思います。
ですがそういった部分を手放しで評価出来なくなるくらいストーリー部分や演出が酷かったです。
まず映画の冒頭でルークがレイにフォースとは何かを語るシーンがありますが監督自体がフォースを理解していないのではないのでしょうか、指先一つで雷を落としたり岩を浮かすようなものでは無く宇宙遊泳なんて以ての外です…
ハイパースペースジャンプにしても過去作を見る限りあの場面でジャンプは出来ないのでは?そもそもあれが許されるならデススターに戦艦突っ込ませれば破壊できるのでローグワンでの頑張りが薄くなってしまうように感じます。
しかも指揮官が部下に作戦を伝えずそのせいで急いで逃げなくてはならないという場面で無駄に反乱が起きたりと物語に緊張感を持たせたいのか分からないがそういった無駄なシーンが多く冗長に感じてしまった。
まだまだ不満点はありますが、期待が大きかった分、こういう細かいところが気になってしまい素直に楽しめなかったのが残念。ただ今後カイロ・レンやレイがどう成長していくのかや次回でこの三部作をどうまとめるのか、そしてスターウォーズ自体が好きなので次回には期待したいと思います。
後岩を浮かせるシーンですが、
2の時のヨーダの何を見てたんでしょうか?
歳なのかは分かりませんが、ベテランのヨーダですらあの柱一本ごときにそこそこ手こずってましたよね?(結構重そうだった)
しかしレイは?明確に修行したシーンもないのにかなり短期間で(ルークよりも短いと思われる)岩を、それも大量に浮かせてます。しかも余裕?で。過去のジェダイってそんな弱かったっけ?
フォースについて解釈がずれている方がいらっしゃいますのでそこんとこ突っ込んどきます。
フォースで雷ですが、えーとあのヨーダって霊体ってのは分かりますよね?
しかも天候操作ですよ?過去のジェダイにそんなんいました?ジェダイって肉体いらないのでしょうか?
レイアのフォースですが、あのー宇宙空間ってすごく寒いの知ってます?
フォースに保温効果ってありましたっけ?ならエピソード5で宇宙よりは暖かいと思われる雪の中で確かルーク凍えてましたよね?あれどう説明します?
宇宙船を引き寄せたとかの話じゃないんですよ。
フォースの解釈が完全に異なってしまっていました。
あれではレイは暗黒面に堕ちていると思います。
EP6で味方の反乱軍の艦隊が次々とやられているのを見て、ルークは怒りや憎しみが増幅してライトセーバーを取りました。
レイの場合も同様ですが、暗黒面に堕ちていく様子は全く伺えません。
フォースの基本概念が恐らく製作サイドにはなかったか、光と闇というものがそもそもない、という解釈なのでしょう。
これ一点だけとっても相当議論されるところですね。
フォースの表現について、まず雷ですが、従来作には手から電撃を出す例があります。ダークサイド側の人物限定ですが。
それに比べれば、雷を落とす方が、自分でエネルギーを産み出していない分、容易な感じはします。
岩を浮かせるシーンについては、「帝国の逆襲」でヨーダがXウィングを浮かせるシーンが、「クローンの攻撃」で同じくヨーダが柱を浮かせるシーンがあり、「重量物を浮かせる」のはスターウォーズではお決まりのシーンかと。
宇宙遊泳も、表現としては新しいですが、あれは単に「宇宙船をフォースで引いている」ように見えました。自分が浮いた状態で重量物を引けば、当然自分の方が引き寄せられることになるかと。
クライマックスのルークのあれは私も度肝を抜かれましたが、「実体化」そのものは、過去作でヨーダやオビ=ワンが繰り返しやっています。存命中に遙か遠隔地に実現したのは今回のルークが初めてですが、まあそれはルークの力量がこの時点ではここまで達していた、と受け取れば良いのかな、と思いました。
ハイパードライブですが、障害物があるとできない、というのは、まさにああいうことになるから、だったのでは。
大きさ比を考えると、反乱軍の手持ちの軍艦を全て突っ込ませてもデススターを破壊できたか疑問ですし(今回もファーストオーダーの軍艦を完全に破壊できたわけではない)、必然的に特攻になってしまうので、これまでそういうシーンは見られなかった、ということでしょう。
というように、私自身は新しくて驚く表現は多々あったものの、従来の世界観を壊すような表現はなかったと感じています。
私はもう、次回作に何も期待しておりません。
「フォースの覚醒」も、「最後のジェダイ」も、私は正統な続編と認めていませんし、
「SWシリーズ」を手に入れて、やりたい放題のディズニーに、強い憤りを感じております。
私は、自分の中で「ジェダイの帰還」から、レビューで打ちました「続編」を、少しずつ練っていこうと思っています。