「史上最悪のスターウォーズ」スター・ウォーズ 最後のジェダイ むうむうさんの映画レビュー(感想・評価)
史上最悪のスターウォーズ
とにかくひどい作品だった。子供向けの作品言うまいが、大人の鑑賞にはたえない作品だった。
一番気になったのが、スノークが宇宙空間を超えてハックス将軍をフォースで引きずり回したり、ルークが宇宙空間を超えて自分の幻影を見せたりするシーンです。宇宙ってこんなに狭かったっけ?
それからフィンらがマズと交信するシーン。スマホでビデオ通話をしてるわけではないのだから、オンタイムで通話ができるというのは違和感しかなかった。同じ惑星だって時間差ができるのに。第一マズのあの映像は誰が撮ってるわけ?
レジスタンスのクルーザーが敵から逃げるシーンで、燃料切れの18時間の間に、フィンらが天童よしみと惑星カントニカに向かって戻ってくるシーンもおかしい。宇宙は箱庭じゃないんだから、そんな簡単に他の惑星に行って帰ってこれるわけがない。第一そこにコードブレーカーがいるかどうかもわからないし、いたとしても見つけられるかもわからないし、連れて帰れるかどうかもわからない。そんな確率の低い作戦を採用するポーもどうかしてる。
ポーについては、不満しかない。彼は指揮官としては決定的に判断力に欠ける。最初の作戦で味方を多数殺しても一向に反省せず、内部で反乱を起こす始末。こんな奴に自分の命を預けたくない。
ルークとレイの闘いのシーン、レイ・カイロレンとプレトリアンガードとの闘いのシーン、最後のルークとカイロレンの闘いのシーン、とにかくひどい。エピソード1~3でのジェダイとシスの闘いがものすごい出来だっただけに、本当に退屈で迫力にかける出来にがっかりした。子供のチャンバラじゃないんだから。剣道の試合の方がよっぽどすごい。なぜもっとCGを使わないのか。本当にガッカリだ。
書きたいことはまだまだあるが、もうこれ以上は面倒くさいのでここまでにするが、突っ込みどころ満載で、ワクワク感もなにもない二時間半苦痛しかない映画だった。ここまでひどいのは「カーズ3」以来だが、気づけばどちらもディズニーだ。全ての元凶はディズニーにあるということだろう。グッズを売りたいだけの子供向け映画。
レビューを見ていて面白いなと思ったのは、「共感した」の票を集めているのはみな「酷評組」(笑)。つまりそれがこの映画の真の評価なのだろう。
「酷評組」が書いているいろいろなおかしな点をよーく読んで勉強した上で、「絶賛組」はもう一度映画を見直してみては?
他の方が映画をどう楽しもうがそれはそれぞれの感性であり価値観であるから、高評価の人の見方を否定するつもりはない。ただひとつだけ反論させていただくなら「過去のSWの世界を壊して、新しいSWの世界を構築した」という点を評価するのは間違っていると思う。それをやりたいならSWという舞台設定ではなく、まったく別の作品でやればよいだけのこと。第一、これまで6作品あるSWの世界観を壊してまで語りたいようなテーマでもなかったように思われる。たとえば「人にはかならず光と闇が存在する」というのはエピソード4~6で語られたことだし、「光が強ければ強いほど、逆に闇も大きい」というのだってアナキンの物語で語られていることだ。「フォースはスカイウォーカーの血族だけのものではない」という話だって、これまで数多くのジェダイが存在したことは旧作品やクローンウォーズでさんざん出てきている。真新しいことはなにもない。ヒューマンドラマが観たいのなら、もっと他にいい作品はたくさんある。スターウォーズとしてもヒューマンドラマとしても駄作だと思われるからの低評価なのだ。