「荒れ地」スター・ウォーズ 最後のジェダイ 0さんの映画レビュー(感想・評価)
荒れ地
まさに荒れ地。そんな状態。
今回の最後のジェダイを観て、良い点悪い点大きく分けて4つずつあるのだがまず良かった点から言うと、一つ目はやっぱりレイとベンの共闘シーン。旧三部作のキャラがいない中まったく新しいキャラクターだけでここまでの見せ場を作れたのは凄い。勿論それまでにいくつもの葛藤があったからこそ生まれたものであって決してわざとらしい気はしない。
二つ目は夕焼けをバックにルークか単独で敵陣に挑むシーン。あそこの絵は本当に美しい。カイロレンの心理的背景が最も伺えたシーンでもある。
三つ目は全体的に今までの世界をぶっ壊したこと。
今や「スターウォーズ」がディズニーの手の元にある以上いつか壊さなければならないときが必然とくるのであって、それをシークエルの間にやってのけたのは聡明かつ妥当。出演者はこの作品の単体性を強調するが、結局はⅨに委ねられる内容。
四つめはエンドロールでのキャリーフィッシャーへの愛のこもった一文。言わずもがな
悪いというか気になった点はまず
一つ目、スノークって結局なんだったのか。
Ⅵで帝国軍を壊滅に追い込み完全勝利みたいな終わり方したのに帝国軍の残党集めただけのファーストオーダーを宇宙の形勢逆転させるほどの最高指導者スノークって有能過ぎる。そんな彼も呆気なく殺され過去の背景も特に語られることなく終わったのは謎。
二つ目はD.J。絶対本物のマスターコードブレイカーと思ったら本当にタダのちょいワルオヤジだったっていう。ランド枠になるかと思ってたが…
三つ目はフォースの幽体離脱能力
レイアとルークの再会シーンは思わずうるっとくるところだったが、家に帰って冷静になってみるとアレって幻影じゃん。そのことも全て承知した上での謝罪と許容だったのかもしれないが白ける。
最後にテンポの悪さ。
レイ&ルーク、フィン&ローズ、レジスタンス、ファーストオーダーとそれぞれのパートでカットが切り替わるので仕方ないことは承知だが、折角盛り上がってきたところで次のパートに移るのは勿体過ぎる。
これからだっていうときにカットが切り替わり、戻ってきたと思ったらもう1回盛り上げるために土台作り。最初の爆弾スイッチのくだりもくどいし、フィンとローズのキスシーンは本当に無駄。最後でそれぞれのパートが結集して同じ画面に収まっていたものがあそこだけ2人の時間になって2人だけのパートになる。
しかも脇役の。
出逢ったばっかりの男に命掛けてまで特攻するのも正直理解に苦しむし、無理やり見せ場作ってる感があってキツかった。
それでもやはりあの共闘のシーンを見せられたらなんでもいいやってなるのも事実。Ⅸでは新しい世代によるまったく新しいスターウォーズを見せて欲しい。