「何回観ても難解。恋に溺れず技巧に溺れる。」ぼくは明日、昨日のきみとデートする 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
何回観ても難解。恋に溺れず技巧に溺れる。
原作未読
日本を代表するラブストーリー職人三木孝浩監督作品
脚本家の吉田氏にもお疲れ様と言ってあげたい
電車で同い年の女性福寿愛美に一目惚れしデートを重ねる二十歳の男子学生南山高寿
それだけなら話は平凡だがヒロイン福寿愛美の設定が非凡
タイムスリップかと思ったらそうでもない
『いけちゃんのぼく』みたいな話かと思ったらそうでもない
パラレルワールド的なものらしいがその設定がなかなか理解に苦しむ
「時間の流れが違うだけ」
電車の上下線の行き違い
路線バスを運行中同じ路線でバッタリ会ったら運転手同士で挨拶するようなもの
非常にわかりにくい
なんか矛盾している
いやいやそれおかしいだろ
設定が難解で感動できない
斬新さを追求しすぎた結果ああそういうことだったのか!という大ドン返し感が低い
涙は出ないが脳がオーバーヒートしてウォーズマンみたいに煙が出てきたかもしれない
狐に抓まれた気分だ
腑に落ちない
受け入れ難い現実いや虚構か
虚構も現実
始まってから40分後に夜の駅のホームで抱き合う二人の隣に映画のタイトルが出る
それから五分後くらいに早々とネタバレ
そのあとは消化試合を見せられているような気分だった
一目惚れして突然メアドを教えてもらう南山だが福士蒼汰のような爽やかイケメンだから許される行為
ジョイマン高木のようなルックスなら悲鳴を上げられてもおかしくない
そんな高木にも嫁はいるんだけど
南山の親友役で恋愛のレクチャーをしてくれる東出昌大がいい味を出していた
ADみたいにカンペで支持するところが特に良かった
コメディー色が強いラブストーリーには向いていないがミステリアスな役には小松菜奈はピッタリではないか
チョイ役の清原果耶は全く必要なかった
何故そこで清原が出てくる
山田もチョイ役だが無駄遣いだ
殆どが福士蒼汰と小松菜奈のやりとり
親友役の東出昌大が絡んできて終盤に南山の実家の両親が登場する程度
お母さん役の宮崎美子は良く喋るがお父さん役はあまり喋らない
あとパラレルワールドなんて絶対に無いから!
もうこういう話はやめて!
嫌い!