「意外と─」ぼくは明日、昨日のきみとデートする SHさんの映画レビュー(感想・評価)
意外と─
どうしても題名が覚えることができないし、違和感を覚えるし、はっきり言って嫌い。でもこのタイトルが意外としっくりしていると見終わって思った。
基本、美男美女の純愛物語であり、かなりのレベルでむず痒い。そのピュアさがまた良くて、笑えたりもするわけで、楽しみどこ満載。こっぱずかしくなるような事柄を見せつけられても、美しくカッコイい絵に仕上がっているのは、俳優陣の力量、そして監督のなせる技なのだと感じた。
内容というか原作のアイデアが素晴らしいし、映像という媒体に非常に合っていると思った。
観賞後強く感じるのは、プロモーションはあまり上手くないかもということ。福士蒼汰と小松菜奈だけで引き寄せようとしても、かたくなに拒絶する曲者は意外と多いはず。主題歌もいいとは思えないし、そう思われてしまうと、主題歌というのは逆効果を生むのだとつくづく思う。
確かに主役ふたりは重要であり、全面にあってしかるべき。ただ表面的なところで引き寄せようとしても、単なる恋愛ものと勘違いされてしまう。基本恋愛ものでも意外と違う、そこのところをもっと多くの人に伝えようとしてくれないと、若者の映画と捨て置くアダルトが多い気がする。しかしながら、劇場内は意外に人がいたし(若者中心に─)年輩の人も意外にいたので、杞憂、余計なお世話といったところか。
個人的には東出昌大のすかした感じの役柄とか、意外といいと思ったし、主要三人はやっぱり人気にそぐわないくらいに実力も兼ね備えているなぁと思い知らされた。
意外と面白い作品だという印象が大きくて、内容等しく、見る前の思いと見た後の思いが相殺されたような感じではあるけれど、差し引きゼロなどということではなく、意外と心に残る事柄が多い作品だったなーと思っている。