ダンケルクのレビュー・感想・評価
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『インセプション』的な時間軸のエンターテイメント
感じたことの無い戦争映画でした。 史上最大の撤退作戦ダンケルクの戦いを、4つの視点を1つの時間軸に落し、大迫力のビジュアルと音響で表現したヒューマンな作品。 この4つのエピソードを違和感なく1本の時間軸に落とす事に成功しているのが、ノーラン監督ならではの卓越した編集とドラマチックで迫力ある音楽。 それは始まるなり、命のストップウオッチを押されたかの様な緊迫感によりエンディングに向け刻々と刻まれる。 ワールド感は異なりますが、数人の夢の層を1つの時間軸で描いた作品『インセプション』に共通するエンターテイメント性もあるので、ガチな戦争映画が苦手な方でも楽しめる クリストファー・ノーランならではの戦争映画、面白かった!
IMAXの無駄遣い
これでリアルな戦争(戦場)を描いたつもりなのだろうか?
。
最初のシーン、防衛線外をブラついていた主人公の仲間?たちが撃たれて死ぬところから唖然。
銃撃の大音響で緊迫感をもたせたかったのだろうが、不用意すぎる行動からして緊迫感ゼロ。
防衛線から歩いて行ける距離の浜辺で兵士たちは一切の統率感なしでダラダラと列を作っている。上官はどこにもいない。
追い詰められて疲弊しているようなわけでもなく、退屈そうに列を作っているだけ。
桟橋が重要というわりには防衛部隊もなし。
爆撃されても死体からはは血が出たり裂けたりしない。
実写だからリアリティがある?そんなわけがない。
そんな理屈なら実弾も使うしかない。
戦闘機は英独双方ともやけに機体が綺麗で、逆に実写感がない。
少しも汚れていない。日本のドラマのようだ。
空戦も助長だし同じ展開の繰り返しで面白みに欠ける。
ドイツ側の航空機が少なすぎるのも謎だ。
爆撃機を展開するなら相応の戦闘機を配備するはずだが、倒してくださいと言わんばかりの数しか出てこない。
現実でもあんなに攻撃の手が温かったのだろうか。
空中戦なんて退屈なものなのだと主張したいのならばyoutubeにでも投稿したほうが理解を得られるだろう。
撃たれた戦闘機が必ず同じような位置から煙を出すのも滑稽だった。
夜中に船が沈没するパニックシーンは撮影のためかやけに明るいため緊張感に欠ける。
夜の海はもっと真っ暗で、あんな場所でおぼれたら相当怖いだろう。
その怖さや絶望感は残念ながら伝わってこない。
暗く広い海の中で「この船にはもう乗れないから救命胴衣で浮かんで待っていろ」なんて言われたのに特に反論もしない。
あの海軍の上官風の男の演技はなんなんだ(笑)。
船が沈没したらションボリし、民間船団が近づいてきたらニッコリ。
三流役者でもあんな演技はしない。
映画の終盤で30万人もの兵士が脱出したことを視聴者は知らされるが、映像上では30万人が追い詰められていると思しきシーンは一切ない。
一度に映るのはせいぜい2万人くらいじゃないか。
まだAT&TパークでMLBを見ている観客のほうが人数が多い。
民間船団の規模もとても30万人を運べる数じゃない。
IMAX信者の私からすれば、IMAXを汚されたような気分だった。
内容の陳腐さをIMAXという技術でごまかしている。
こんなに気分が悪くなる体験は久々だった。
こんな映画を賛美している人は信用してはなりません。
今作の2つの重大な問題点
かなり高評価されてる方が多いので、私が今作の重大な問題点と感じた部分を2つ指摘させて下さい。
1、戦争描写がぬるい
冒頭の銃撃戦や敵の戦闘機の襲来のシーンは迫力はあるものの、映画全体を通して血が出る場面や人体が損傷する場面が全く無いのがかなり気になりました。
「プライベート・ライアン」や「野火」、「ハクソー・リッジ」などを観た人からしたら、かなり戦争描写はぬるいと感じると思います。
戦争の恐怖から逃れることが出来るのかどうかがストーリーの原動力となっている今作では、映画の冒頭で観客に戦争の恐怖を死ぬほど感じさせる必要があったはずなのに、それに失敗していると感じます。
今作で怖いと感じるのは、銃撃や爆撃のあくまで「音」や、船内に入ってくる「水」であって、
銃撃や爆撃の「音」や、海水で溺れるかどうかの恐怖は描いていても、戦争によるバイオレンスの恐怖は全く描けておらず、あくまで戦争っぽい雰囲気だけな気がします。
ノーランはCGを使わないことを信条にしているようですが、「CGを使わない=リアルな戦争描写」とはならない、と感じます。
2、複数の視点のせいで緊張感が持続しない
ダンケルクの海岸、民間の船、戦闘機のパイロットの3つの視点で今作は構成されていますが、この3つの視点はそれぞれ時間の進む早さも緊張感も全てバラバラなストーリーです。
問題なのは、この3つの視点が入れ替わるたびに、前の場面で続いていた緊張感がぶつ切りになってしまう点です。
兵隊たちが海岸で今か今かと船を待っているところに敵の戦闘機がやってきて何十万人もの命が危険にさらされている状況と、挙動不審なパイロットが船内にいる状況とでは全く緊張感が違うのに、それを交互に見せているせいで、「キリアン・マーフィーはどうでもいいから爆撃の場面をもっと見せろよ!」と思ってしまいました。
せっかく、映画全編で流れている時計の針の音が緊張感を煽っているのに、複数の視点のせいでそれが台無しになってしまっている印象です。
作品全体として、戦争の緊迫感を描きたかったのか、ダンケルクでの英雄譚を描きたかったのか、R指定の無い戦争映画にしたかったのか、それでもやっぱり難しそうな映画にしたかったのか、やりたいことが全方向に散らばってどれも薄まってしまっている印象でした。
ただ、確かにCG無しの迫力と、ハンス・ジマーの重低音による圧力という点では素晴らしかったので、IMAXで鑑賞しておけて良かったです。ノーランの次回作はやりたいことを明確に絞った作品を観てみたいです。
ノーランは「ダークナイト」で神格化されてしまったけど、正直そこまで凄い監督というわけでは無い気はします。
"画"だけの映画ではない
巷ではレーザーIMAXでないと云々というのをよく眼にしますが、私は画角だけの映画ではないと思います。
個人的にこの映画は"音"の映画、それも劇伴以外のところにとても惹きつけられました。
大空を切り裂いて襲いかかるドイツ軍機のあの音。劇中現れるスツーカと呼ばれる攻撃機は、翼が生み出す独特なサイレンのような唸り声と共に破壊をもたらす悪魔のような存在でした。そんな悪魔の唸り声と当たりもしないライフルの銃声を比べた時の絶望感たるや。
また後半、乗り込んだ商船に向けてドイツ軍から放たれた銃弾が穴を穿つあの「バキン!バキン!」という音は、自分たちが無力にも死の淵へ着実に追いつめられる恐怖の足音として聞こえました。
一方で彼ら兵士を救いに行く船たちにとっては大空に轟くロールスロイスのエンジン音は非常に頼もしい存在として劇場に響くのです。
今作ではあまり直接的な死亡描写は少ないです。しかし夥しい数の死体が映ります。あの爆音や銃声がする度、次の瞬間には自分が力無く横たわる死体になるかも知れないといった恐怖の迫り方に私は好感を得ました。
p.s.
にしてもトム・ハーディが良いですね。自分の燃料と敵機を見比べ、そして決断するまでのあの眼。あの眼はとてもセクシーでなおかつ気高い。マッドマックスやバットマンでいつもマスクを着けていたせいなのかは知りませんがあの眼は良いもんですなー。
やや良し
史実を映画化したとの事だが、予備知識全くなしで観たのが良くなかったのか。
映画は冒頭から、最後まで同じ調子で淡々と続きます。
敵兵士は全く描かず、銃撃や戦闘機だけが登場します。
緊迫感を煽る音と、銃撃や爆発の音、映像の迫力は凄いです。
作戦自体は、民間の船を使って兵士を助けるだけで、何か凄い工夫があったり、敵の裏をかくような作戦が有ったりする訳でもないので、いまいち盛り上がらないかな。
民間船の内、一隻に焦点を当ててそこで起こる様子を描いてますが、凄い勇気だなと思います。が、この辺りも淡々としてて、感情は表に出てこないので、この人達恐怖を感じてないのかな?くらいのものです。
飛行機のパイロットも次々と僚機が減っていく中、淡々と役目をこなしていきます。
どの登場人物も役目に沿って、動いてる様子でエモーショナルな部分は徹底的に排除されてますね。
意図的なんでしょうけど。
もう一度観るかって言われると、どうかな?
「刑事フォイル」を見て
今回の映画を観に行こうと思いました。ドラマの中、少しのエピソードでしたが漁師のお父さんが印象的でした。 今回の映画のお父さんも格好良かったです。 潮の香りが見えるような映画です。
ダンケルク
2017年86本目の劇場鑑賞。 IMAX2Dで鑑賞。 第二次世界大戦の西部戦線では、 英仏連合軍の兵士40万人がドイツ軍の猛攻の前にフランス北端のダンケルクに追い詰められてしまう。 これに対しイギリスが決行した救出作戦にはヨットや漁船など多くの民間船も参加し、 結果的として兵士の犠牲を最小限に抑えることに成功した。 この史上最大の撤退作戦と呼ばれる史実を、 圧倒的臨場感で描き出した緊迫の戦争アクション・ドラマ。 陸・海・空で繰り広げられる救出劇をノーランにしては、 106分という短時間に凝縮した映画である。 本作はIMAX向けに撮影されているだけあって、 まるで目の前で戦闘が繰り広げられているようで、 IMAXならではの映像体験でした。 陸(1週間の出来事)、 海(1日の出来事)、 空(1時間の出来事)、 この3つのストーリーが別々の時間軸で同時進行するタイムサスペンス。 状況説明もセリフもほとんどないまま進んでいく展開にもかかわらず、 人間臭い部分が描かれていました。 戦うのではなく、 逃げる戦争映画でした。 敵国でもあるドイツ兵の姿が全く描かれていないのも斬新でした。 この作品は是非劇場(IMAX)で観てほしい。
映像としては見応えがある
ノーラン監督のCGに頼らない作り込みは見応え十分でした。 本物のスピットファイアを使用したり、各々のタイムテーブルを少しズラしたりなど演出面はさすが、と言ったところかと。 ただ、「ダイナモ作戦」的な背景は薄く、戦争映画ならではのリアリティーは今一つだったような気がします。
淡々と史実をなぞっただけ
舞台は1940年の仏ベルギー国境近くの海岸。ドイツ軍に責め立てられた英軍、仏軍がドーバー海峡を渡って撤退した史実を描いた。 少年の面影のある青年英兵を主人公としているが、いくつかの視点で独軍の雨あられの砲弾から逃げ、とにかく生き延びようとする人たちの姿を描いているが、そのカメラが多すぎるのである。 話を絞っていないので、見る者の心にストンと落ちるものがないんだな、これが。 独英の空中戦あり、戦艦や病院船が沈む修羅場など一大スペクタクルで描かれてはいるが、登場人物それぞれの背景、ドラマチックな部分を描かないままなので感情移入ができないのである。 枢軸国である日本としては、独軍へのシンパシーもあり、英仏の腰抜け具合、大戦初期にはドイツがどれだけイケイケだったのかが分かったのは面白かったが…。
飲食物を買う必要はない
これから観に行く人は飲食物を買わずに観た方がいいかもしれません。最初から最後までチョコたっぷりってくらい緊迫した99分間なので飲み食いしてる余裕はないです。次に、陸・海・空という3つの視点から進行する物語ですが、空がキワモノです。戦闘シーンで揺れるカメラ、やたらと旋回する戦闘機。めちゃめちゃ酔いそうになりますので気をつけた方がいいと思います。 ---ここから映画の感想--- 良いところとしては、セリフは少なめで映像でとにかく魅せるというスタイルなので映画館で観るべき映画だと思いました。戦争映画だけど戦闘をごっそり削いで逃げることに焦点を当てていてとても観ててハラハラしました。 悪いところとしては、リアルな映像で物語を魅せているのに音楽が壮大すぎる気がしました。もっと淡々としてても良かった気がします。全編鳴りっぱなしでチクタクチクタクしててカタルシス解放シーンでジャーンみたいな感じがちょっとイヤらしいです。 ラストはちょっと優しいようで不穏な気もしたんですが、実際の歴史ではまだ続きがあるからあの終わり方だったのかなと思います。
緊迫感からの・・・
戦争の緊迫感を煽る音楽と、カットシーン。それだけで、戦争映画にありがちな、血みどろのシーンがないにもかかわらず、爆撃機の爆撃シーンだけでも、緊迫感があって恐ろしい。戦争の理不尽に翻弄される無力な人間の恐怖が描かれています。ドイツ兵が登場しないのも、逆に不気味です。しかし、希望を捨てない必死な人間の「あがき」がラストシーンのカタルシスにつながります。また、時間軸を微妙にずらして描いているので、うまく各登場人物にスポットライトが当たっています。さすが、ノーラン監督。ノーラン組もさすがの安定感。
映像はとても迫力がありすごいのだが、話がずっとクライマックスという...
映像はとても迫力がありすごいのだが、話がずっとクライマックスという感じで少し波がなく単調な感じがした。 またあまりキャラ一人一人に個性がなく、あまり心に残った感じはしなかった。ラストもやはりよくある戦争映画だなって感じだった。 とても惜しい感じだったのでもう一捻りあればとてもいい作品になったのではないかなと思う。
緊張感の連続
最初の銃声から最後までずっと続く緊張感の連続で息苦しくなるほど。陸海空バトルSFXの嫌いなノーラン監督、スピッドファイアーもほんまに飛ばしてるし、迫力満載の映像でした。これは絶対IMAX です。
いつの間にか引き込まれてました
陸海空のそれぞれの時間軸が最後に一つになり、それぞれのラストシーンへと繋がります。 ストーリー性が無い セリフが少ない 主人公あんまり何もしてない と書くとつまらなそうですが、最初のシーンから引き込まれたまま迎えた、静かなラストの電車のシーンにグッときてしまいました。 全文はブログに https://myjournal392.com/movie/dunkirk
絶対IMAXで観るべき‼️
ノーラン監督だけあってやはり完璧な完成度だった。 これまでの作品と比べて「上映時間短くね?」と思ったが体感は2時間以上だった。時間の感覚が狂うほどの面白さ‼️ストーリーは勿論言うことなしだし、あのセリフの少なさで観客にここまで内容を理解させることができるのはすごいと思った。それに音の臨場感が堪らない‼️特に一発目の銃声にはビビった‼️観るなら絶対にIMAXで見るべき作品‼️ 最後に、なぜ日本にIMAXフィルムの上映劇場を作らないのか(´-`).。oO もったいなさすぎる。
爆撃シーンは迫力はあった
クリストファーノーラン作品で期待して観ました。 ドイツ軍兵士をあまり登場させなかったのは意図的なものだったのか。 実際には30万人以上もの人を撤退させたのに対し、この映画では少しもの足りなさを感じました。 あれでは数千人の撤退みたいだった。残念。
綺麗な映像。
戦争の救出劇、ハクソーリッジと個人的な好みを比較して考えた。
予告でIMAXなしでは語れなそうだったのでIMAXで鑑賞。冒頭の街の色彩の美しさに見惚れた。民間の船が並んだ時の青に映えたオレンジが綺麗だった。ほか、金かかってるなーと思うシーンの連続。
ハクソーリッジでは残虐なシーンが多い、本当に撮影で人が死んでるんだろうなと思うほどに。死体を囲む大きなネズミも印象深い。それでこそ、一人の衛生兵の救出劇が輝いてみえると思う。光を描くために影を描くように。
一方、ダンケルクは人が死ぬシーンがあっさりしている。埋められた足とか空爆で体が宙へ飛ぶシルエットを遠くに映したり。船で頭打って死ぬ彼さえもっと表現方法があったんじゃないかと思う。
とはいえ、ブリッジオブスパイのおっちゃんとか防波堤の先端で渋く構え続ける…あのおっちゃんはかっこよかった。戦争を始めた我々世代が云々…というセリフ、かっこ良かった。最初の救助船が沈む時、沖に沈めろっていう判断かっこ良かった。
陸、海、空といくつかの物語が切り替えられながら同時に進められて行く構造であるが、正直わかりにくいところがあった。同一時間の別の場所かと思ってたら明るい空から夜の海のシーンになってしまったり。
あと俳優かっこいいやつばっかり。
クールな映画ね。
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