「ヨーロッパ戦線のこと」ダンケルク hideaquiさんの映画レビュー(感想・評価)
ヨーロッパ戦線のこと
この作品を見るまで「ダンケルクの戦い」も「ダイナモ作戦」も知らなかった。第二次世界大戦のヨーロッパ戦線については、ほとんどイメージを持っていなかった。「プライベート・ライアン」くらいだ。太平洋戦争のイメージの豊富さとの違いに軽く驚きながら、それも当然だと思う。
「ダンケルク」を見ながら「この世界の片隅に」を思う。または「風立ちぬ」(宮崎駿)。兵士にとっての包囲戦からの退却。市民にとっての空襲、原爆。航空機エンジニアと戦闘機。どれだけ努めて想像してもたどりつけない、当事者の知覚に少しでも近づこうと、脚色や演出を慎み深く研ぎ澄ました先に、表れ出るのが「生きろ」というリアリズムなんだと思う。
おもしろかったか?と問われれば、おもしろかったと思う、と答える。そんな感想です。
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