キング・アーサーのレビュー・感想・評価
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英雄の誕生
下剋上の青春成長物語
アーサー王の伝説は中世の時代から歴史書をはじめとして、文学や戯曲、映画やテレビドラマ、更にはゲームの題材として取り上げられ、描かれ続けている。
「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督の最新作で描かれるアーサー王伝説は下剋上による復讐劇。
イングランド王である父と母を、叔父のヴォーティガンの謀反で殺され、何とか難を逃れ、スラムの売春宿に命を拾われたアーサーは、ある切っ掛けで自分の素性と使命を悟る。
ここから彼の復讐劇の幕が上がるのだが、他のアーサー王物語同様、この復讐劇には魔術師や怪物、悪魔的なものが登場して、ダークファンタジーを繰り広げる。
アーサーは仇を討つことで、亡き父が奪われた王位を取り戻すことになるのだが、彼が王になろうとする動機には権力への渇望はなく、自分を守り育ててくれた人々や仲間、そして圧政に苦しめられている人々を救うという使命感がある。
それに対しアーサーの仇敵である暴君のヴォーティガンは、如何なる犠牲を払っても王位を手放したくないという亡者になっている。
この善と悪、光と影の対峙を軸に物語が展開していくのだが、単なる英雄物語としてではなく、そこにはアーサーの葛藤や不安、辛い過去から目を背けたいという弱さも描いている。
本作は、このような人間としての未熟さを克服して王としての覚悟を持ち、真の聖剣エクスカリバーの持ち主になるまでのアーサーの成長物語だと思う。
終盤で繰り広げられるアーサーとヴォーティガンの決戦は、正義と悪、光と闇の相克を一大スペクタクルで描いていて血湧き肉躍ります。
エクスカリバー凄い!
難しい話かと思っていたら、初っ端の戦闘シーンから魔法と象さんが出てきて、意外と気楽に楽しめた。
王(アーサーの父親)の弟が王である兄を裏切り、殺して王座を奪うのだが、その際なんで自分の奥さんまで殺してしまうのかが意味不明だったが、後々、自分が怪物になる力を得るためだったというのがわかってスッキリ。
船で逃げた幼子のアーサーがスラム街の民に育てられ、いつのまにかスラム街のチンピラのボスになる。たった数分間だったが、ここが一番面白かったかも。
覚醒するまではアーサーに小物感が漂っていて大丈夫かと思ったが、最後の一騎打ちはカッコよかった。
エクスカリバーの刺さっていた岩が父親だったのにはビックリ!
ただ、いくらガイ・リッチーの独自解釈だといっても、中世イギリスにカンフー道場?やその道場主の東洋人が円卓の騎士になるっていうところがイマイチ場違いな感じがした。
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