ハドソン川の奇跡のレビュー・感想・評価
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英雄が、英雄であるために
よくテレビで見ましたね。あの映像。でも後日譚は、知りませんでした。
「フライト」でもありましたけど、事故が起きると、誰かが詰腹切らされるらしいですね。メーカー、運営会社、操縦者。責任の所在を決めることで、再発防止できたらいいですけど、魔女狩りみたいに追及されると、うんざりですね。追及する方も、それが使命なんでしょうけど、数値と情報が、パソコン管理された時代に、英雄は肩身が狭いようです。
イーストウッド御大が、映画を撮り続ける理由なのかも知れませんけど、せめてスクリーンの中だけでも、英雄が輝いてほしいものです。明日、英雄になる人のために。
眉間の皺
今の所、私にとって今年のベストムービー。非の打ち所がない良作。
トムハンクスは私の大好きな俳優の一人。そしてイーストウッドは監督としても俳優としても超一流。実力のある俳優や監督というものは決してセリフに頼ったりしない。つい最近の、説明じみたセリフに頼るあまり早口なセリフを詰め込んだ邦画(ヒット作)とはまるで違う。眉間にしわを寄せて「onehundred fifty-five」と2回呟くだけで胸にグッとくるシーンになる。
ところでイーストウッド監督はエンドロールが流れている間の、いわゆる作品の余韻というものを大切にしているように思う。観客が様々な感想を巡らせる、その空間を心地よく相応しい音楽が満たす。今作品のそれは特に心地よかったように思う。アカデミー賞最優秀エンドロール賞とかあったら、きっといい線いくと思う。
ずっと楽しみにしていた作品
トムハンクスやっぱり最高。
信頼の厚い上長の役がこんなにも似合う役者さんって他に思いつかないくらい。
キャプテンフィリップスの船長役もそうだったけど、
責任感が強く真面目で人望のある役を演じると格段に素晴らしいよね。
この話は実話だそうで、
私はUSエアウェイズ1549便の事故っていうのを恥ずかしながら
あまり記憶になかったんだけど、
この映画をみた後にネットで記事を読んでいるうちにもう一度見に行きたくなった。
乗客乗務員死者0人だなんてほんとうに奇跡。
機長の苦悩。
「ハドソン川の奇跡」という邦題タイトル、クライマックスは不時着水のシーンかと想像するが、本作品の原題は「サリー」(機長のファーストネーム)。事故調査会から判断ミスを疑われた機長の苦悩と葛藤を描きつつ、公聴会というクライマックスシーンへと導く。
世間からは乗客乗員全員を生還に導いたヒーローとして扱われる一方、事故調からは「シミュレーションからは左エンジンは微力ながら動いていたという結果がでた。空港に戻ることはできたはず。」と、乗客を無為に危険に晒した嫌疑をかけられる。両エンジンとも停止していたと主張するも、左エンジンは見つかっておらず、証明できない。調査結果が出るまで家にも帰れない。家にもマスコミが押し掛け、家族も疲弊しているが、電話でしかコミュニケーションがとれない。
「自分の判断は間違ってなかった」と信じるものの、悪夢や幻覚を見るほど精神的に追い詰められる機長。事故当日のシーンを挟みつつ、機長の苦悩が丁寧に描かれている。
ぐっとくる!感動の実話!
おもしろい映画は最初からひきこまれ、その魅力は徐々に深まるもの、最後まで引きつけられる存在感、映像、音。
すべてが魅力的な映画でした。
トムハンクスは大好きな俳優のひとりですが、今作を通してさらに好きになりました。
トムハンクスというより、機長そのもので、別人に感じました。
この映画に出演した役者たちは、このハドソン川の奇跡という実話を忠実に再現し、この事実に敬意を表したという気持ちを感じさせました。
素晴らしい作品をみることができ、嬉しいです。
NYの良心。
瞬時の英断とゆるぎない自負。それを演じるにはトム・ハンクスこそが適任であろうと思わせるものがあった。だから、最後まで彼を信じて観ることができたわけだ。日本の役者で言えば渡辺謙か、もしくは佐藤浩市か。
なにか、隠された真実でも最後に飛び出してくるのかと思ったがそれはなく、機長判断の確認作業のようなストーリー。バードストライクという不慮のアクシデントが原因の事故なので、誰かの悪意は存在せず、だからこそ、みな真実に誠実に向き合えるのだろう。
あの緊迫した公聴会で、最後に「7月」と言って場を和ます機転と勇気ある副機長に感嘆し、そのウィットを受け止めて笑える出席者全員を見るにつけ、ここにも「NYの良心」は集まっていたのだなあと、憧れのような感情で見守った。
機長は何を守ったのか
俗物の自分としては、本当にこんな人がいたのか?と思ってしまう。主役のTom Hanksが演じるのは聖人のような機長だ。
ハドソン川の奇跡の実話は有名な話なので記憶にある人も多いだろう。凡百の映画監督がこの実話を映画化しようとすれば、まず乗客たちそれぞれの事情をオムニバス的に描き、それぞれの人生が乗っていることで飛行機を襲った危機を重大なものに感じさせる手法を使うだろう。そして無事に着水し、全員が無事でメデタシメデタシで終わるところだ。
しかしさすがにClint Eastwood監督である。凡人には決して思いつかない切り口で事故の本質に迫る。
機長には、42年間飛行機に乗ってきて随分と危ないこともあったが、常に無事に帰還できたという自負がある。だから着水が間違った選択だったという安全委員会の指摘は非常に心外である筈だ。しかし彼は決して怒ったり声を荒げたりすることはない。自分は仕事として正しい判断をしたのだし、委員たちは仕事として真実を追及しようとしているのだ。
機長が守りたかったのは自分のことではない。事故が起きたときはまず乗客乗員の生命を守ることに専念した。そして安全委員会の追及を受けたときは、家族の未来と同僚の名誉を守るために自分の判断の正しさを証明しようとした。いずれも無償の利他的な行為である。機長は筋金入りのヒューマニストなのだ。
Eastwood監督が描きたかったのは、このヒューマニズムだと思う。格差社会でギスギスしてしまったアメリカにも、こういう覚悟を決めたヒューマニストがいるのだということ。そして機長の言葉通り、救出に関わった誰もがヒューマニストであり、誰もがハドソン川の奇跡の主人公なのだということだ。いまのアメリカはナショナリストに席巻されてしまったが、少しでも良心が残っている人は、この映画を観て自分を恥ずかしく思うに違いない。
Tom Hanksのきっぱりとした英語の口調も作品を格調の高いものに押し上げている。監督、主演ともに見事な「仕事」である。
感動
もし、自分が、この機長の立場だったら、あの追及の中、自分の行動に確信を持っていられただろうか。
冤罪はこうして作られるという展開になりそうで怖かった。
ボイスレコーダがあるのに、委員会の勝手なストーリーの中シュミレーターが動かされていく。
背中に冷たいものを感じながらの鑑賞でした。
押し寄せる深い感動と、人命を救った英雄の苦悩。
【賛否両論チェック】
賛:瞬時の決断で多くの人命を救った機長の毅然さと、命を助けるために奔走した人々の心の温かさに、思わず泣けてしまう。同時に、事故後の一連の疑惑の様子も詳細に描かれ、苦悩する主人公の姿にも、改めて考えさせられる。
否:ストーリーのメインは「事故の後の人間ドラマ」なので、奇跡の生還劇自体のドラマとしてみると、やや物足りない感は残るかも。
乗客乗員の生命を背負い、瞬時の判断を迫られる中で、究極の決断を敢行、見事に成功させた機長の技術・精神力に、まずは頭が下がります。そしてそんな状況下にあって、多くの人々が協力し合ったからこそ、極めて困難な救出劇が生まれたことに、思わず涙腺が緩くなってしまいます。病院へと向かった機長が、
「生存者・・・155名。」
という報告を聞き、安堵する瞬間なんかが、観ていて感動的です。
同時に、多くの人命を救ったはずの機長が、
「その判断で、逆に乗客乗員を危険にさらしたのでは・・・?」
という疑惑をかけられ、自身でもその疑念に苛まれていってしまう姿に、なんともやりきれない想いも感じます。それでもラストのシーンは、機長の毅然とした姿勢にある種の痛快感もあって、非常にステキです。
極限状態の中で、人々の持つ心の温かさに触れることの出来るような、そんな作品に仕上がっています。
酔わせて頂きました。
クリント・イーストウッド監督。
彼の惚れ惚れするような、
ストーリーテリング。
またも、酔わせて頂きました。
無駄なものをそぎ落とし、
物語に必要なことを、手際よく並べ、
エモーショナルなシーンは、
しっかりと抑え、
流れるように淀みなく語り、
余韻を残し、静かに幕。
お美しい。
なんて渋い演出でしょう。
そして、彼の描く男は、
なんと静かで強いことか。
なにもかもが、上質でした。
さすがイーストウッド
改めて今回の事故が奇跡と言われる理由がわかった。人為的ミスもあれば長年のプロの勘で救われることもある。今回の2人の操縦士の冷静な判断、乗客を思いやる気持ちに胸を打たれた。トムハンクスのサリー機長役は心の葛藤を演じ切れていて物語に入り込めた。最後にイーストウッド監督には毎度流石と思わずにいられない。
邦題のほうが正しい。
原題はシンプルにパイロットのファーストネームだが、この映画は邦題のほうが正しいと思う。奇跡を起こしたのは機長ではないって、機長本人が言ってた。不時着水から全員救出まで、たったの24分とは‥‥!
本当にあった台詞なのかどうなのかわからないが、映画のラストで、 副機長が言った台詞で聴聞会全体がわっと沸いたシーンが印象に残った。
Movix堺で映画「ハドソン川の奇跡」(Sully)を見た。
劇場公開日:2016年9月24日
2016年製作/96分/G/アメリカ
原題:Sully
配給:ワーナー・ブラザース映画
トム・ハンクス
ローラ・リニー
アーロン・エッカート
オータム・リーサー
ジェリー・フェレーラ
サム・ハンティントン
クリス・バウアー
ホルト・マッキャラニー
マックス・アドラー
ヴァレリー・マハフェイ
9月も27日だというのに、大阪の気温は32度を記録した。
こんな暑い日は毎日でも映画館に避難したい。
美談として賞賛された物語の裏で、操縦士たちが事故調査委員会から「容疑者」として扱われた事実を中心にしたストーリーが展開される。
不時着したUSエアウェイズ1549便に搭乗していた日本人の名前が「出口さん」
ということも当事ちょっとした話題になった。
別の記事で見たのだが、
この航空機事故は
①「気温がそれほど低くなく、不時着したハドソン川が凍っていなかったこと」
②「川幅が1キロ近くもあったこと」
③「燃料がほぼ満タンという危険な状況のなか、狂いなく不時着させた機長の着陸技術」
④「不時着場所がニューヨークという中心地で短い時間で救出できたこと」などの奇跡的な条件が重なったため、大変な事故ながら一人の犠牲者も出すことがなかったと分析されている。
主演はもう職人芸のトム・ハンクス。
監督は安心のクリント・イーストウッド。
クリント・イーストウッド監督作品では
2014年の「ジャージー・ボーイズ」、2009年の「グラン・トリノ」が好きである。
有名な事件、事故なのであっと驚くような描写や出来事は無い。
上映時間96分はあっという間に過ぎてしまう。
本当にあった台詞なのかどうなのかわからないが、映画のラストで、
副機長が言った台詞で聴聞会全体がわっと沸いたシーンが印象に残った。
米国人は本当に緊迫した場面でもかなり面白いジョークを繰り出すらしい(笑)
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
裏側の描写と演技が絶妙
この事故のニュースは鮮明に覚えてるんですが、乗客を救った機長に容疑が・・・って内容にチョッと前にも見たようなデェジャブ???
モヤモヤしながら鑑賞してる途中に、ディンゼルワシントンのフライトって映画だった事を思い出しました〜^^;
大惨事を自らの経験で、危機一髪救った機長と副操縦士が、ホッとする間もなく計算上は飛行場に戻れたはず!と疑いをかけられる。
乗客や市民の励ましを受けながらも自問自答する2人・・・
事故の検証をシュミレーションで行う事と現実の切迫感は違うと訴える終盤の調査委員の審問は、手に汗握る緊迫感でした。
実話なので、結果はわかってても超A級な演出と演技に魅せられます〜☆4.6
エンディングの実際の映像と映画の映像のリアル度合いにビックリすると共に、実際の機長や奥さんのスピーチや乗客の方々の表情は、役者さん!?って思ってしまうほどカッコイイ・・・日本じゃまぁ無理ですね^^;;;
米国は、仕事の健全性を誇れます!
当該作品は、先週末公開され、
初登場2位でした。
(1位は、5週連続の「君の名は。」です)
2009年1月15日、突然の全エンジン停止という危機に見舞われながらも、
ハドソン川に不時着して乗客全員が生還した航空機事故のてん末に迫ります。
クリント・イーストウッド監督しては、「アメリカン・スナイパー」以来となりますが、
今回も、実話です。
日本で報道されていた薄っぺらな内容の裏に、
この様な事が隠されていた事に、まず驚きです!
素晴らしい作品でした!
お薦めです!!!
世論や組織とは独立して、事故調査する仕組みは、
米国が誇るべき「健全性」です。
豊洲市場問題の東京都庁に見せたい作品です。
Simulationにおける前提条件の設定の重要性も痛感しました。
修繕積立金のSimulationで、その前提条件を軽んじて、
継続性の無い仕事を繰り返す三井不動産の管理会社に見せたい作品です。
Michi
報道の裏にあの様な真実があったとは、、、 でもあの人的要因、タイミ...
報道の裏にあの様な真実があったとは、、、
でもあの人的要因、タイミングを訴えなかったら、どうなっていたか?運命って本当にチョットした事で変わるもの。何事も後悔のないように、全力で向き合わないと
アメリカの正義とは。
市民の歓迎と議会の嫌疑を絶妙なバランスで取り入れた作品。
ハドソン川への胴体着水を単なるサクセストーリーに仕上げるのではなく、''機長は本当に正しい判断を下したのか''を追求する姿勢に、アメリカの正義への考え方を垣間見たような気がします。
トムハンクス演じる機長が次第に追いつめらながらも相棒の副機長(お茶目なアーロンエッカート)が支える関係は本当にステキでした。
クリントイーストウッド監督、素晴らしい作品に感謝します。
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