「蛇足、失望、憤怒」ジョン・ウィック チャプター2 tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
蛇足、失望、憤怒
※個人的に好きではないので批判的感想
前作視聴済みが前提の作品
そして前作ファンなら怒りを覚える出来
前作がB級グルメなら今作のはまるっきり豚の餌だ
脚本、演出、音楽
何をどうしたらここまで前作からクオリティを下げれるのか
一つ一つ欠点を述べる
脚本
・前作の設定を観客が理解している前提で展開
新規ファン獲得はこの時点で捨て切っている
コアなファンに向けた独りよがりな内容
・裏社会のミステリアスさが設定過剰で意味不明
謎のコインとホテルだけで十分な設定だったのに
本作では余計な設定がごちゃごちゃつけられ蛇足もいいところ
・前作の「ホテル」というセーフハウスが活用できてない
物語に緩急をつけ独特のテンポをもたらし、
裏社会の暴力に対する秩序の象徴が全く活かせてない
・ベタすぎる展開におもしろみのない理由付け
「暗殺の依頼のあとの実行犯を抹殺」は
なんのひねりもない下らない展開
さらに、過去の契約を持ってきたのは前作に泥を塗る
最悪な後付設定だ
命がけで任務達成後裏世界から完全に足を洗ったが
犬一匹のためにまた裏世界に復活するという馬鹿げた展開が
「じつは裏世界と縁は切れてなかった」では
そのインパクトを弱めるだけだ
演出
・アクションを殺す群衆の中でのごちゃごちゃした戦闘
前作のように服装による見分けもつかず最悪
・ルール無用の市街戦
「夜の世界の戦い」という前作の雰囲気は壊され
コンコースや地下鉄内、道端という色気のない戦い
がっかりにも程がある
・燃えよドラゴンの劣化パクリ
音楽
・マリリン・マンソンのテーマ曲がかからない
前作であれだけ印象深く使用していた曲を使わないだけでなく
今作にはテーマ曲がない、
・前作のボスが口ずさんでいた「ババヤガーがやってくる」、
など主人公の登場を演出する音楽がない
アクション自体はキレがあるが、いろいろ飛び散りすぎで下品
ガンアクションのクールさを描いた前作に対し
スプラッターアクションのエッセンスを余計に足している
これが最大に不快だ