エヴォリューションのレビュー・感想・評価

9本目。
正直、全くわからない。
批判ではないですけど。
分かる人は頭がいいんだろう。
音楽と演出次第ではB級テイスト満載、宇宙人に置き換えてもありなのかな？何て思う。

人類以前、生き物の進化段階で発生する不思議な行為、ときに離れて見てみると気持ちの悪い行為、美しい行為。あらゆる視点から、進化〈エヴォリューション〉を描いている。
子どもの成長と反比例して、お腹の中で育つ両生類ベイビーの存在はアンビバランスな様が見ていて面白い。

ヒトデが「妊娠・出産」の機能をか弱き人間の少年にアウトソーシングした世界観。ナンセンス描写の連続だが、総じて感じるのは生命への慈愛。女性の深い部分がいまいち分からない男(俺)には一見の価値有

何と美しい映像。無垢で自然体な少年たち、無表情で秘密に包まれた女性たち、そして荒々しい海と真っ赤なヒトデ、、、どの場面をとってもその独特な色彩と構図が美しく何時までも見ていたくなる。個人的にはこの世界観はユートピアだ。
そして見終わってもまだ解けない謎がいっぱい。少年の飲む薬や食べ物の意味は、ヒトデは、、、？

半分はポスタービジュアルに惹かれて…だったけど、思いもよらずホラーだったことにビックリ。
でももともとデヴィッド・クローネンバーグとか好きなので問題なし。

映画の中ではなにも説明がないから自分の思ってることが正しいかどうかわからない…という意味で解釈を迷ったんだけど、パンフレットにはちゃんと解説のようなものはありましたｗ

メタファーとかでもなく、ビジュアル的な美しさや肉体的感覚、そこから生じる根源的な不快感や違和感を「感じる」映画だと思います。そういう意味で観る人は選ぶかも。

あとこの映画を酷評してる（つもりの）人は自分に合わない映画を選んだことを後悔すべきで、映画を貶めるべきではないと思いますよ。

ただセリフも殆どなく止めのようなカットに波の音と鼓動だけが聞こえるのでものすごく催眠効果はあります。何度かもって行かれそうになりましたｗ

クトゥルフ神話、ディープ・ワン、、、かな？

妖しい魅力に富んだ映画だった。説明のなさがよりいっそう前のめりにさせる演出でリンチの世界を彷彿とさせる。こういう映画はアリだと思う。