裸足の季節のレビュー・感想・評価
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あれじゃぁ逃げ出したくもなります・・・
5人姉妹、美しいです!
ロリコンが観たら、ヤバイんじゃないかっていう映像満載です。
それにしても処女じゃないとあんなに大問題になってしまうなんて驚きです。
あれじゃぁ逃げ出したくもなりますよね。
サッカーを観に行った時の末っ子の表情が本当に楽しそうでイキイキしててステキでした!
あんな毎日を送れたら良かったのに。
おもしろいけど
異様に長く感じました。
つまらないわけじゃないけど…飽きですかね?
5人姉妹の演技がとても良かったです!
年齢の差によるそれぞれの成熟度が演技を通してよくつたわりました。
内容はところどころ推測が必要でした。
ムスタング
自由を求める繊細で丁寧な映画
5人の長い髪はmustangの尻尾のようで
流れる音楽は常に心地よかった
最後のバスの中のラーレの表情が成長を感じた
あれで三女以外演技初体験は信じられない
病院でのウエディングドレスの中が照らされるシーンが印象的
近い年齢の同じ女の子なのにこんなにも自分と違うことが起こっているのかと驚いた
●文化の違い。目線の違い。
クライマックスの夜から目覚めるシーンは夢か現実か。音楽が幻想的で素晴らしかった。サッカー観戦の爆発的な弾けっぷりはもう最高!5人姉妹のキラキラが眩しい。
だが、光の裏には影がある。こんなに考えさせられる作品も珍しい。
決してトルコの片田舎の話でなく、これがこの国の女性たちのリアルなのか。少女たちがキレイで若すぎるのは、慣習への抵抗をすこしでも明るく健やかに表現したかったのだろうか。これが鑑賞直後の率直な印象。皮肉でなく。男女の目線の違いもあるのだろうけど。鑑賞後、その場で頭を抱える海外の男性がいたのが印象的だった。
観終えてから背景を知る。15歳以下の少女の強制結婚は世界で毎年1,400万人以上。インドとイスラム教国が大半を占める。伝統や慣習、貧困がその理由だという。そして、イスラム法では女子は9歳で大人扱い。ちなみに同法は結婚以外の性行為を認めていない。
冒頭、海辺のシーンからの家族の罵倒は、監督の実体験。まったく反抗できなかったという。だから監督は少女たちをヒロインにしたかった。ラーレは自身の理想像だと。
叔父はその名のとおり、エロルだ。人非人。祖母も自分が通って来た道だ。男たちよりは理解があるけど、伝統や慣習には従順だ。こうして村社会は守られる。籠の中の鳥は「Mustang(野生馬)」を夢見て抗う。
人は育ってきた文化や環境が当たり前だと思ってしまう。とはいえ、ヤシンのような青年や「行かせてやれ」という男性もいるのは救い。世界は広い。自分の道を切り開いたラーレに、明るい未来が待っていることを切に願う。
少女たちの眩しさが、古い慣習に縛られた社会に打ち勝つ。
冒頭から、眩しいようなシーンが続く。舞台は北トルコの田舎町。突き抜けるような水色の空、ターコイズブルーの海と白い浜。柔らかなオレンジ色の輪郭をした光が差し、濃緑の草や葉がそれを跳ね返す。まるで自然という名の万華鏡を回すように色彩豊かで煌びやかだ。更にその中に駆け込む少年少女の若々しさ。服も脱がずに海に飛び込み、しぶきをあげて燥ぐ少女たち。あまりの瑞々しさに目が眩む。しかし、その眩しさこそが、少女たちの運命を変えてしまう。
つまりは、海辺で男の子に肩車されて無邪気に遊んでいたのを、周囲の人々が勝手に性的なイメージと結びつけて「穢らわしい」と非難しはじめるのだ。田舎町の小さな世界の中では、そんな風評が広がっては嫁の貰い手がなくなると、少女たちは家の中に閉じ込められ、窮屈な日々を送る羽目に合う。そして本人の意志とは関係なしに縁談を勝手に取り決められてしまうのだ。それにしても「下半身を男の子の首に擦り付けていた」だなんて、なんて下品な解釈だろう。ただの微笑ましい肩車だったのに。
ここで取り上げるべきは、少女たちが自分たちなりの方法でそんな古い慣わしと閉鎖性に反抗する点だろう。泣いて嘆いて悲劇に浸る者はないのが心強い。それでも最後に望まない結婚に従うしかできないところに、空しさと切なさが残る。少女たちも、慣例に刃向かいながら、一方で従うことを受容している。これはこの映画だけの話ではないし、トルコだけの話ではない。もっと身近な身の回りの世界に通じることだ。日本でも、女性を性のレンズ越しにしか見ない風潮はまだ色濃いし、それに迎合することで得しようとする女の存在もある。自立したキャラクターで売れていた女性タレントが結婚し子どもを産んだ途端に家庭的アピールを始めるなどは、まさしく「慣例に反発しながら最後には慣例を受容してしまう」典型ではないか。
だからこそ、最後に末娘のラーレが見せる反逆と脱獄に一気に熱がこもる。女性を縛ることしかできない古い慣習にラーレは堂々と蹴りを入れて駆け出す。その小さな少女の姿に、大きな勇気をもらう。
この映画に出てくる少女たちは、本当にキラキラと輝いて目映い。ポップコーンのように飛び跳ね、鈴の音のように笑い、姉妹がじゃれ合う姿はまるでジェリービーンズが転げているかのよう。正真正銘「少女の輝き」に溢れている。そんな姿を見ていると、強い風に吹かれ気ままになびく長い髪のように、少女は自由であるべきだと強く思う。
女の子というだけで不自由な社会
トルコの田舎町。
ソナイ、セルマ、エジェ、ヌル、ラーレの5人姉妹は、10年前に両親が他界したため、祖母と叔父夫婦に育てられている。
ある日、海辺で数人の男子生徒とふざけている様子を隣人にみられ、それがイスラムの戒律に背いていると、祖母と叔父に見咎められ、その日から外出を禁じられてしまう。
しかし、好奇心旺盛な年ごろの彼女たちの衝動を止めることはできない。
それが高じたため、遂には、祖母と叔父は、ソナイとセルマに縁談話を持ちかけてくる・・・
というハナシが、末娘ラーレの視点で描いていきます。
原題は「MUSTANG」、野生の馬。
5人姉妹を、野生の馬になぞらえたタイトル。
いくら戒律で檻の中に押し込めようとしても、彼女たちの自然に湧き上がる(性衝動を含めての)欲求を押さえつけることはできない。
そんな彼女たちの生態を、手持ちカメラが活き活きと捉えられている。
それにしても、イスラム社会の中でも先進的な(と思われる)トルコでも戒律は厳しく、特に、娘の処女性は揺るがすべからざるもの。
この戒律の厳しさの中心にいるのが、男性だけでなく、年配の女性たちの方がより厳格なのだから、なかなか社会が変革するのは難しいだろう。
また、あまりあからさまに描かれてはいないが、叔父は隠れて、娘たちに性的虐待を行っているあたり、かなり戦慄する。
最後、自由を求めてラーレとヌルはイスタンブールを目指すのだけれど、「そんな、ふたりだけで大丈夫かしらん」と心配になったが、都会のイスタンブールでは女性保護の活動もあるのだろうと感じさせたラストであった。
(冒頭に、そのカギは描かれていましたね)
生命力溢れる美少女たちと美しいトルコに釘付け
飾り気なくそのままが美しい少女たちだけでこんなにも印象に残る映画が撮れるとは。これは監督の演出や構成に因るもので、やっぱり今後注目すべき監督の一人なんだろうなと実感した。
四人の姉たちのそれぞれの人生の決まり方をじっと見てきて最後に爆発して昇華させる末っ子の子の演技も素晴らしかった。何時までも飼い慣らされない、野生で美しい女性でいて欲しいと、ラストはこの映画が終わってしまうことを名残惜しく思いながら。
素敵でキュートで愛らしい
トルコの古い習慣が現代的では無く暗い印象に感じるが若者の考えや行動などは現代的だ。
五人姉妹が皆んな可愛くて楽しそうで基本的には自由奔放で魅力的で素敵。
S・コッポラの「ヴァージン・スーサイズ」に似通ってはいるが全く違うLOOKに演出描写も素晴らしい。
一見、厳しそうなお婆ちゃんも五人姉妹の為に奔走して長女に好きな男に求婚させろと微笑ましく停電させるお婆ちゃん集団が可笑しい。
とにかく五人姉妹がスクリーンに映えて魅力的で自由な時間を過ごせる描写をもう少し観ていたくなるしそれぞれの行く末が酷で。
長女はハッピーだけど。
保守的な叔父から「恋愛の自由」を奪われた5人姉妹の悲劇
現在のトルコの結婚事情は、映画のようなものなのか?
裸足の季節(=青春を謳歌できる世代)に、恋愛を大人に束縛されるのはキツイ。長女・三女の姉妹の結婚のさせ方はあまりにかわいそうでならない。三女⇒自殺。叔父があまりに保守的な人間として描かれているが、強引なお見合い結婚はどうであろうか。男尊女卑のなにものでもない。日本も、昔は興信所で相手の素行調査をして
から結婚をしていたらしい。(小津安二郎作品『麦秋』より)
最後、イスタンブールへ五女ラーレは自分の家から逃げられた場面はハラハラさせられた。車のキーの在りかの見つけ方がイマイチ。だが、イスタンブールは、現在は非常に「ISIL」により治安が物凄く悪い。危険な道をえらんだなと思った。最後、ラーレの
夢に三女エジェが出てきたところは、グッと来た。
ところで、ヤシンという男が、なんか正義の人間に見えた。
末っ子。
映画のなかで末っ子ラーレが本当に成長していく姿を見られた気がした。最後、バスの中で目をこする表情は大人の顔だった。あどけなさの中にもしっかりした意思が見えた。いい顔だった。いい映画だった。
トルコ、がんばってほしいよ。
いい映画たくさん撮ってほしいよ。
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