海よりもまだ深くのレビュー・感想・評価
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息子は、母にとっていつまでも子供なんですね
前作ほど感動感動するような映画ではないけれど、是枝風のほのぼのとした作品でした。
なんか納得したくないけど、樹木さんの演技がやはり上手すぎる。
いつまでも大人になりきれない息子。そんな息子をつい可愛がる母親。
台風の夜、息子への母親の気持ちを知る息子の元嫁。それぞれの思い。一寸大人びた子供。
団地を舞台に繰り広げられるまったりとした作品。
ラスト元妻が「こ・ん・どは、きちんと15万円もってきてよ。」
っていうセリフ。
旦那の母の息子への気持ちを十分理解したからなのだろうか。
樹木希林さんが素晴らしい!
とても演技が自然すぎて、これは台本があるのかと思うくらいでした。樹木希林さんありき映画です!
もっと年齢を重ねないと深い意味がわからない部分があるのかとも思いました。40代が観るのがギリギリわかる面白さかなとも思いました。
でも、わからない分、今の自分、未来の自分に
解答の違いを自分自身で答え合わせしていけるのかとも思います。
現実に近い設定でわかりやすかったのですが、映画として観るなら、もう一転欲しかったのが、個人的感想です。是枝監督の映画は、毎回楽しみです。
原案・監督・脚本・編集
「日本の素晴らしさ再発見」「日本人ってすごい」みたいなテレビ番組や、そういう感じを狙った商品を扱う店が氾濫している。私はそういう番組や店を目にすると、こそばゆい、居心地の悪い気分になる。当の日本人である私は、生き恥を忍んで苦し紛れに生きている気がする。ので、自ら日常生活をさらして「これは素晴らしい」と胸を張ることはまあしないが、自分の日常をSNSでひけらかしている連中を見ると、こそばゆいし、とうとう胡散臭い奴だな、といぶかる。貧乏な我が家に裕福な家で育ったパリジャンをホームステイさせるのは、私は彼の人類学研究に寄与するのかもしれないが、そんなことより会話が途切れた後の気まずい時の経過を思うと、情けないやら申し訳ないやら、ともかく苦しさに見舞われる方が強いはずだと思う。ヨネスケが隣の晩ごはんを覗くのはかまわないが、タモリが同じことをしても成り立たないだろう、その違和感と似ているようだ。またたとえば、民芸運動という随分と高尚な趣味があった。それへ思うこともまた同じ。奴らのやっていることは拾ってきたヘチマを散々祭り上げて売りつけ金儲けをしている。平凡な庶民的生活を細々と送る庶民を無理やり舞台に上げてスポットライトを当てて拍手喝采を送りその庶民的リアクションを記録観察する、ずいぶんと高尚なご趣味の持ち主に、私は胡散くささを覚える。鼻持ちならない。本作の「原案・監督・脚本・編集」をした是枝に同じものを感じた。裸の王様の逆をやることになった顔ぶれの出演者たちにそれと同じものを感じた。エンドロールで流れる主題歌、ハナレグミという歌手の歌い方にそれと同じものを感じた。どなたも随分と、優雅じゃないか。
こういう姑息な金の使い方をした映画はもう二度と観ないことと決めた。
良かった
レビューとかするのは初めてです。でもあまりにも平均の評価点が低く残念なので、☆をたくさん付けました。もう少し多くの方が観て下さることを希望します。
日本の映画らしい丁寧さをあらためて感じました。
使われている音楽も少なく、たぶん3曲くらい、3曲のうちの一つはエンディング、でも本当に意味深い曲たち、テレサテンももちろん大切ですが、ベートーベンも大切、でも私はエンディングのハナレグミが良かった。映画中では流れなかった涙があふれてしまいました。
不器用な離婚経験者の自分に、少しだけど励ましのエールをもらったような気になりました。
映画の日で安く観させてもらいましたが、それにしても観客が私を含め5人だったのが残念。
やはりレビューのポイントが低いためかなぁ…。
派手な大スペクタルな映画ももちろん大好きですが、丁寧な映画をテレビでは無く映画館できちんと観て欲しいと思います。といいつつ、映画の日の安い日に観てすみません。
なんで、この映画嫌いなんやろ?いろんな映画があって面白いのになぁ…。全てのキャストが丁寧に演技をされていて良かったけど…。
アレしてアレなアレ
安定感のある俳優陣なので見やすい。
母子父子の関係を丁寧に見せていくのはさすがだなぁ、と。
樹木希林や阿部寛の演技も良かったんですが、池松壮亮の抜けきった演技も良かった(笑)
海街Diaryの監督なので、安心して観てました(笑)
映画館でゆったりと観たい映画です。
誰もがなりたかった大人になれるわけではなく、成功できるわけではない...
誰もがなりたかった大人になれるわけではなく、成功できるわけではない。母親が、勤勉な子にしたいと思っても、子供は思うようにはならない。けれども、どんな子供でも、親は、かわいいと思って、受け入れる。自分も、もっとこうなりたいと思って、努力しても、なかなかなれないこともある。一番でなくても、立派でなくてもいいんだよと言ってもらっているような、温かい作品だと思いました。
全てが「自然」
演技しているんだろうけどしていなさそうに見え、観客にそう感じさせる演技を俳優から引き出しているのは、監督の力量だと思う。
樹木希林のオーラは神がかっている。
会話中に会話する、動きながら会話する、それをやってくれる大ベテランの凄み。これだけで観る価値がある。
真木よう子も上手い。特に台詞を言いながら眼の表情を変えていくのが凄い。
演技そのものが美しく、こういう女優が日本にいるのかと驚いた。
阿部寛も相変わらず素晴らしいのだが、この役にしては地黒なのか肌が黒すぎる気がし、また顔が濃くて姉とも似ていないし、見た目で最初から違和感を感じてどうもしっくり来なかった。
リリー・フランキーと興信所の若い男も良かったが、事務の女の子は特段見せ場がないのに妙に綺麗だった点は疑問。
また細かい点だが、私は「父さん」「母さん」という呼び方が嫌いである。
「お」を付けるべきである。
些細な点から0.5マイナスしたが、十分満足。
これこそ日本人の映画だ。
比べてしまう
樹木希林さんってほんとうに素晴らしい女優さんだなあと改めて思います。
だれだってちょっとは自分と重ねながら、親のことや子供、家族のことを考えながら観ちゃう映画ではないでしょうか。
生活感とかほんとうにリアルで、面白いのに、やっぱりどうしても是枝監督の他の作品と比べてしまうのです。
でも見終わって、ふわっとじわっとあたたかいきもちにさせてくれる映画です。
そっと背中を押してくれる作品
何か大きな出来事が起きるわけでもなく、日常の一コマを切り取ったようなお話。ただ、そのような日常を描いているからこそ、みんな、納得いかないことや諦められないことなど、自分の気持ちと日々帳尻を合わせながら生きているんだということが感じられる作品だった。
阿部寛演じる良多の「わかった、わかってた…」という台詞に、そろそろ前に進まなきゃという、そっと背中を押されるような作品の優しさを感じた。
凄くいいこと言ったんじゃない?
是枝裕和はもう傑作しか撮れないという境地に達したのかもしれない。「誰かの過去になる勇気が必要」「幸せは何かを諦めないと手に入れられない」などなど…こんなにも名台詞を連発する作品を私のような凡人が自分の言葉で感想を言うことすらおこがましいというもの。普遍的傑作
世界でも評価される巨匠の人間ドラマという枠組みとしても素晴らしいんやけど単純にコメディとしてめちゃくちゃ面白い。樹木希林は現状世界一のコメディエンヌなんじゃない?笑った笑った笑った。劇場はおっちゃんおばちゃんの笑い声で包まれとった。こんないい雰囲気で映画観たのは久しぶりだったなあ
なぜこんなにも名台詞を連発できるのか?と考えたけど台詞の緩急が一つの要因かなと思う。是枝裕和といえば「アレ」やけどまったく説明的でない自然な(ともすれば気の抜けた)会話を積み重ねながらここぞというタイミングで金言が発される。上手過ぎる
それにしても樹木希林が「幸せは何かを諦めないと手に入れられない」と言った後の「今凄くいいこと言ったんじゃない?メモしときなさい」は凄かったなあ。「照れ」まで見せられたらもう完璧としかいうしかない
感じる映画
団地、樹木希林、西武線、バカ息子
どこにでもある日常な感じで、とても懐かしい感じがした。
直接的にはあまり多くを訴えてこないが、行間での訴え方がハンパない。
鑑賞後も色々と考えさせられるきっかけを与えてくれる。
自分の祖母もあんな感じだったなーって懐かしく感じる。シャキシャキしてて、子ども思い、かつツッコミは割とするどい。おどける。
天気の良い日の撮影で目にも優しかった。
あのバカ夫じゃ、とても復縁なんて考えられないだろうけど、ホントは今も好きだという事もよく分かる。小説のことを彼氏に聞くシーンとか。
樹木希林の演技はもはや神の領域(^^;;語るまでもなく。
笑えて、泣けました。
お客さんの年代は高めでした。
主人公の年代と近ければ、最初から笑える場面がそこかしこにあり、笑えてリラックスして観られました。
阿部寛さんは好きな俳優ですが、ラブシーンは見かけないように思います。
阿部寛さんの新天地を期待したくなりました。
名演なれど名作ならず
阿部寛のクズ夫ダメ父ぶりは、見事にむかついた。
樹木希林のバカ息子を溺愛する姿も、この上なくうざかった。
この2人に関しては申し分なく、感服した。
但し、それだけだった。
心は寸分も動かなかったし、微塵も染みなかった。
ありがちな日常を淡々と描かれても、鈍感な私には何も読みとれない。
もう書くべきこともない。
是枝監督お得意パターン
海街〜に比べると随分地味な作品だが是枝監督お得意の家族や親子といったテーマを相変わらずのリアリティをもって描く。
40を迎えた小生には子供にせよ親にせよ妻にせよ、近親感のある描写が多く身につまされる思い。
樹木希林の演技はもはや怪物。
清瀬の団地、西武池袋線もいい。
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