海よりもまだ深くのレビュー・感想・評価
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実に滲み入る感じ
そういえば見ていなくって、プライムで最近観ました。
で、始まってすぐ吹きました。
まず舞台が清瀬、自分の住んでる所と近っwwww
他にも家での小分けご飯にジップロックなどのアイテムが、まんま僕の家と同じでこちらでもびっくり。
親近感というか作品との距離がすぐ近くに感じました。。
それにしても今回もキャスティングが絶妙ですね。
そして阿部ちゃんが呆れるくらいクソ野郎すぎて良いです。
あと口癖「アレして」「アレしようかと」がとても良いフックになってて、何だか憎めない可愛らしさが出ていたと思います。
そういえば阿部ちゃんが演じる「良多」役は何作目でしょう?
そして相変わらず樹木希林は存在が大きい。ちょっとした一言でも、すごい残る言葉がどんどん飛び出してきます。
「台風大好きなの、なんか気持ちが清々する」「違いのわかる人だったら困るんだけどアレして」これら辺ってアドリブなんですかね?何にしてもすごい。
そうそう、たこ公園は住宅の建て替え工事と一緒に取り壊されてしまったようですね。
とても印象的なシーンで使われていたので、ちょっと寂しいです。
ラストは監督らしく、実に滲み入る感じで心地良かったです。
そしてこのラストシーンは我が故郷の川越ですよwwwwww
単純に物語だけでなく、こういった色んなパーツにも楽しませてもらいました。
海より深い“母の心配”
そういえば私の祖母も、私の母に対して「母の心配」をしていたなあ。
大人になってから私の母も、私に対して「母の心配」をしてくるなあ。
母や祖母というものはどこでもこんな感じで心配するものなのかな。
あまりに言い方や口癖が樹木希林と重なっていて驚き!
少し面白く、深刻にならないように話しながらも、祈るような想いがつい顔を出すところとか。
「もうあなたたち駄目なのかしらねえ。」
「なんでこんなことになったのかねえ。」
この台詞なんて、まんまうちの祖母や母と同じ。
このちょっとネガティブに言ってくるところが癇に障るところとか。
おそらく、避けたい最悪の事態を、あえて言葉に出すことによって「そうならないように保険をかけている」ようなところがあるように思う。もしくは、万一そうなったときに備えてショックが少なくて済むよう言葉に出して慣れておくという意味かな。(どっちかというと後者かな。)
で、こっちは邪険な返事をしてしまって後から後悔するんだよなあ。
これ私も最近どうやら引き継いでいることがわかった。
私にもまっとうな「親の愛」があったことに驚き。。
日常を見た感じ〔?)
ストーリーに波がなく最後まで淡々と描かれている。
仕事もプライベートも上手くいかない、誰かを題材にしたのかなと思うくらい現実的な話だった。
思い通りにいかないもんだよなぁ~
是枝監督の作品ていつもこうなんだよなー・・って思う内容だった。すごく現実的でヒーローも何もいない世界。どうにもできないことだってあるさ、仕方ないよねって思わされる。そんな人生の一辺を見せられてる感じ。映画だからってトンデモ!な展開を期待しちゃダメだよね。
タイトルに絡むシーンは驚愕の名シーンだ。
タイトルに絡むシーン(何処かはネタバレ)は驚愕の名シーンだ。
如何に演じ、撮り、繋げたのか?寧ろミュージカルと捉えるか?
何処か素っ気ない中盤迄と演者の息遣いに寄り添う終盤の対置。
是枝、阿部、樹木のベストか。
劇場で見ねばだった。傑作。
元妻の再婚話にイラつく元夫
2016年公開作品。阿部寛扮する15年前賞をもらった小説家篠田良多は、形見の品をもらおうと父親の葬儀後の実家に戻った。樹木希林扮する母親からは、父親の物なんか皆捨てたと言われた。良多は、小説の元として調査めいた事も色々やっていた。真木よう子扮する良多の元妻白石響子が付き合っている男性も気になっていた。元妻の再婚話にイラつく元夫も分からなくはないが、ちと情けなや。真木よう子見てるだけだったな。愛情が海よりもまだ深くと言いたい相手は貴重だよ。
テレサ・テン
「別れの予感」を使うとは! いい曲であるよ。海よりもまだ深く 空よりもまだ青く あなたをこれ以上 愛するなんて 私にはできない。歌は3分で物語るが、映画は2時間かけて語る。
周囲の人間が何気なく発した名言を書き留め、小説に使おうと思っているが、なかなか書き上げられない、一発屋小説家の良多。まー、他人の言葉を散りばめても、自分の作品にはならんわな。でも、あまりに煮詰まると、そんなこともしてしまうのかも。
ドン底状態の主人公だけど、母はごはんは食べさせてくれるし、後輩は文句も言わずにお金貸してくれる。あと少しがんばれば、出口が見つかるんじゃないかな。キミは愛されているんだから。
阿部寛と樹木希林が揃って「アレ」って言うのが、おもしろかった。親子だねぇ。
思い描いていた人生でなくとも今を大切に・・
僕みたいな男はひどい目にあわないと思い知らない言葉ですね(笑) 大きなトラブルもなく、普段通り過ごせてる以上に幸せなことはないのでしょうが、僕にとっては「諦められるはずがない理想の生活」があるので、そのために持ちこたえてるような毎日です。 このまま行けば叶う予定なんですが、その頃にはオヤジなので今はその時に向かっての下準備のような毎日です。 若いうちに夢を叶えてる人が羨ましくてしょうがないです。 全然映画のレビューになってなかった・・・序盤の立ち食いそばが美味しそうでした(笑)
人生思うようにはいかないもの
人生思ったようには、なかなかいかない。仕事も結婚も。なんでも。ギャンブルに使ってしまったり、親の金を取ろうとしたり、どうしょうもない小説家の阿部寛だが、懸命に生きている。離婚した真木よう子しかり。
いい優しい息子で良かった。阿部寛は自分の人生経験から得た伝えられる言葉を真剣に息子に伝える。台風の中で滑り台の下に寄せ合う親子が羨ましくもあった。
阿部寛が子供に。
俺もなりたい自分にまだなれてないんだ。結果じゃない。でも、こうありたいと心に持っていることが大事なんだ。
僕にはこの言葉ささったな。
今書いていて気付いた。
樹木希林はいつもいい母親を演じるな。
いい言葉は他にもいろいろあった。
深い。
名台詞の数々
強烈なメッセージはないのだけど、日常のどこにでもある家族、人生をドキュメンタリーのようにリアルに描く是枝作品。こんなはずじゃなかった人生、子供の頃なりたかった自分ではないけど、そうなりたいと思うことが大事、幸せになるためには何かを諦めなくてはならない、男は今を愛するのができない、一言一言が名言でした。今を一生懸命生きる、そして過去にはいつまでも執着しない、それくらい「今」を大事にというのがメッセージとして自分には感じた。
海よりも?タイトルとテーマ理解しづらかった
お祖母ちゃんの懐の深さのことなのか‥。最後の硯のシーンは、ちょっと分かりづらかったような。(うっぱらったのかと思って勘違いしてしまった(笑))共感できる日常シーンもあるけれど、樹木希林だけ特筆して、素晴らしかった。
哀しいかな、駄作の量産態勢に入ったのか、是枝裕和監督は。
素人が現実をそのまま映画にしてしまうと、観るに耐えない品物になることがあります。
この映画は、そのような品物に、きわめて近いです。
ダメな大人の男と女の間に、とても良くできた子供がいる、という状況をスケッチした作品です。
これで観客が、ダメ男か、ダメ女か、甘やかし婆さんのどれかに自分を投影できるなら、それで勝ちだぜ……という監督の計算なのかも知れませんが、そいつは甘過ぎる計算です。
観る側の個人的な事情に期待するような作品など、失敗映画としか言いようがありません。
父親役の阿部寛は、ダメ人間を熱演していて、もしかしたらその役柄を楽しんでいるようにも見えますが、ほんとダメ人間です。
母親役の真木よう子も、与えられた役柄を演じているものの、やはりダメ人間でしょう。
大切なところについて説明を省略して、観る側の想像力に丸投げする傾向が、この監督にはあるのですが、この方法に頼ってしまうと駄作が大量生産される危険があると思います。
言葉を書き留める
主人公は劇中周りの家族や人から心に響く言葉を幾度となく投げかけられる。
その度にメモを残し、仕事に生かしているが、ラストでは息子に大事な言葉を投げかける側の人となる。
人は何かなりたい自分を思い描き、それを目指して生きることに意味がある。
軽い気持ちで言う言葉は3回繰り返してしまうが、最後は念を押し4回本当だと息子に言う。
そして、樹木希林が言うように人はいつか死ぬのである。生きている間に言葉にして伝える必要がある。
海よりも深く人を愛し、自分を愛することこそ生きる実感が湧く。
是枝監督の映画は娯楽ではない、
惨めでも、情けなくても人生
私は今是枝監督の作品を巡っていて、これは6本目なのだが強いていうなら「歩いても歩いてもと」似た鑑賞感の作品だと思う。母に樹木希林、息子に阿部寛をキャスティングし、決して綺麗事だけではない家族の人間関係を多面的に映像化した。
阿部寛が演じるのは、昔は作家として有名な賞を取って大成したが今は落ちぶれて、ギャンブルが趣味の情けない父役。母役の真木よう子との間には1人の息子がいるが、完全に愛想を尽かされており、養育費も払えないため息子と1ヶ月に1回会うのでさえ渋られている様子。現在も、真木よう子にはもう新しい恋人がいるのだが、そのデート現場をコソコソ隠れて尾行したりなど終始情けない。
でもそんな2人が昔は好きなもの同士だったから今息子の存在があるわけで、、、
この映画のタイトルである「海よりもまだ深く」という歌詞が入ったテレサテンの「別れの予感」という曲が流れるシーンでの樹木希林のセルフがとても良かったので必見です。
どうしてこうなっちゃったのか
理想と現実と人間味が
とても上手く描かれている。
やはり是枝演出は良いですね。
俳優陣の演技も素晴らしい!
是枝作品の良いところでもあるが、
もう一歩踏み込んだ感じが欲しかったなぁ
家族だから…は甘えでもあり救いでもある
樹木希林さんが亡くなって、フジテレビが放送していたこともあり、気になっていたこの作品。家族をよくテーマにする是枝監督だが、台風を軸にした日常のワンシーンを感じさせる設定だけに、リアリティを感じてよかった。
ギャンブル好きで金に目がない…ということを父のせいにする良多。家族を大事に出来なかったことは、自身の負い目とは微塵とも感じていない。台風をきっかけに、家族という形を再び考え、自身を見つめる。序盤から長々襲いかかる自堕落な主人公は目に余り、少々耐えられなかったが、小さな光を見つけ、自身を見つめ直していく様は少しだけ美しかった。
家族らしい軽妙な会話、外出できない今だから気づかされる価値観がここにあったと感じた。
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