「現代社会の脆さを描く」帰ってきたヒトラー ふじさんの映画レビュー(感想・評価)
現代社会の脆さを描く
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ヒトラーが現代にタイムスリップして、テレビスターになる物語。
町の人々にモザイクがかかってる部分もあり、町の人々のリアルな反応なのかそれとも撮影なのか、まさにリアルなのかフィクションなのか判別がつかない世界へ引き込まれます。
町の人々や、世論が概ねヒトラーを受け入れるように描かれているところも大きな恐怖を感じました。
端々にドイツの人たちの政治不信の様子が挿入され、エンドロールでは最近の移民排斥や難民排斥のニュース映像が流れる。そして、こういった状況が1930年頃よりもひどく、自分にとって好都合な状況だ、と考えるヒトラー。
前評判と違って、個人的には笑える冗談はなく、見終わった後には恐怖で背筋が凍るような気持ちがしました。不寛容がはびこる現代社会について深く考えさせられる作品でした。
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