ルームのレビュー・感想・評価
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ルームを抜けても幸せにはなれない。
この映画を見てもいい気分にはならない。想像力を掻き立てられる、そして、自分だったらどうするか、映画の中の世界ではどんなことが起こっているのか、考える。そういう思考的な楽しさはある。
グサグサくる
子どもの純真で素直な言葉がこうも心に響くか、と。 テーマがテーマだけに、面白いとかそういう類ではないし 脱出後の「ママ」の行動には「もっとしっかりしろよ!」と 正直イラつく場面もあった。 でも7年間の監禁なんて想像を絶する苦しみだろうし、 脱出したからって傷が癒えるわけでもなく、 むしろ深まる傷もあるということに気付かされた。 全体的に重たい話ではあるけれど、一筋の光になるのはやはり親子の絆。 親は子に、できるだけのモノ・コトを与えたいと願うけれど 子も親に(無意識かもしれないけど)多くのものを与えてくれる。 未熟な自分(親)を自分でしっかり受け止めながら、 子との関係を築いていきたいと思った。
いかにして部屋から出るかを描いた映画かと思いきや、部屋から出てから...
いかにして部屋から出るかを描いた映画かと思いきや、部屋から出てからが本当の闘いだった。観ていてとても辛くて、どうか幸せになってほしいと思った。
初めて原語で見たEnglish映画
最初の半分で親子がトレーラーを抜け出し目標が達成されてしまった時は驚いたけど、そこから始まる人間ドラマがまたよかった。 10年以上の空白を抱え、世の中の変化についていけず戸惑い好奇の目に苦しむ母親とその息子ジャック。少し辛くなる時もあったけど最後はあたたかい気持ちになれました。 2016年
この世界はジャックの目にどう映るのか
『誘拐』がテーマとなっている作品です。 前半をAパート、後半をBパートとすればしっかり内容が別れており分かりやすい。 Aパートは隔離された親子の脱出劇。 Bパートは戸惑う環境と家族。 そんな感じ。 置かれている環境が環境ですので、この親子について考えさせられる事ばかりでした。 狭い世界が良かったのか、、広い世界が良かったのかと。 子役のジャックは見事です。彼を傷つけたく無いと終始そう思います。 最後の使い慣れたイスやテーブルに別れの挨拶していくシーンには小粒の涙が勝手に出てました。 (ジャックにとっては家具も家族なんですよね、、、) 家族についてこんなに愛おしく感じた映画は今まで無かったでした。大人の方には是非観て頂きたい作品です。
母は強い 子どもがいなければ生きる気力すら 希望すら持てなかっただ...
母は強い 子どもがいなければ生きる気力すら 希望すら持てなかっただろうな。 実話であってはほしくないと思うほど 本当に恐ろしい… ジャックは母とのあの部屋が全てで そんななか外の世界に出て 助けを求める、勇気に涙が。 外に出ても現実が待っていて お母さんは簡単に元の生活に 戻れるわけがなく、 外に出たことがないジャックは尚更 見てる間、始終犯人が憎くて 仕方がなかった
何となく見始めたら…
配信動画を選びながら何となく見始めたら、これが地味に凄い話…いわゆる監禁物のサスペンスではなく、母娘そして母息子のヒューマンドラマに。 この話の後にも様々な問題が起きることは明白。でもこの少年なら大丈夫。母親を支えてやれる人間に成長することでしょう。 監禁されていた納屋から現実世界へと歩き始めた少年のその後は、想像だけにしておく方がいいかな…
知る勇気、別れを告げる勇気
小さな部屋でしかなかった世界が、大きな外の世界の一部であることを知る勇気。 そして、大切にしていたものに、きちんと別れを告げる勇気…。 小振りで、とても繊細な話ながらも、最高に心揺さぶられるエンディングてした。
息子役の演技が良い
監禁生活と自由になってから大体半々位の感じで、結構びっくりしたというか、自由になってから何を描くんだろうか?と戸惑ったりもしちゃいました。 もちろん本作品のハイライト的には自由になる瞬間なのですが、出てきてからの様子が親子で全然違うのがとても印象的に描かれていて、本当に描きたかったのはこっちの方なんですねと構成に納得しました。 ハイライトついでで関係ありませんが、展開上とても重要な働きをする女性警官がいて、これってファーゴ以来の警官ヒロインじゃないかと思っていたら主人公の父親がファーゴのダメ婿養子役のウィリアム・H・メーシーでびっくりしちゃいました。 こちらの作品でも割とダメな感じの役で、ハマってました(笑)
罪なき子供の目
部屋の外で親子が再開するシーンが泣けた。 婦警の理解力、よかった。 子供の想像力、 何が本物で何がそうでないか、 世界・ママ以外の人を見て知って時間と空間の感じ方が変化していく様子に考えさせられることが多かった。 奥歯が抜けるという時間表現から、ママの一部として大切にする。 逆に、おそらく切ったことのなかった髪をママを元気にするために贈る。といったこの作品の設定上必然的とも言える時間と愛情の表現が素晴らしい。
いい映画でした。
基本的には静かに淡々と進む映画。 監禁された部屋から出て初めて見る空は、もっと鮮やかな青空の描写を期待していたが、後半を観ていて納得。理想ばかりではない被害者の現実をしっかりと描いた作品でした。 「井の中の蛙大海を知らず」という諺には「されど空の青さを知る」という後付けの語があるが、観ている時にそれをふと思い出した。 それと、ブリー・ラーソン、いいですね。 彼女は母親であると同時に、それ以外の部分においては17歳のままだと思うし、ただただ母親であったからこそ部屋での生活を耐えることができたのだと思う。外の世界に出て、失った時間を実感し社会的な現実を突きつけられるのは辛いだろう。複雑な役柄を芯のある演技で演じ切っていてオスカー受賞もうなずけます。 その他の登場人物もとても丁寧に描かれていて、好感が持てた。 印象的だったのはラストシーン。 思い出したくない、戻りたくない現実でもしっかりと向き合い別れを告げる事で前に進めるんだよな。
作品賞とってもおかしくない
第88回アカデミー賞にて多数の部門でノミネートされた本作をやっと鑑賞。 ストーリーは予告編通りだったが、想像以上にヒューマンドラマ要素が強かった。TSUTAYAに行くとサスペンスのコーナーに置いてあったが、最初の一時間がサスペンス、残りの一時間がヒューマンドラマといった感じ。 ストーリー設定が個人的にはかなり良かったと思った。「困難にぶちあたってそれが解決したところで、その次の新たな問題が発生する」といったものだが、それぞれのキャラの感情がひしひしと伝わるような設定だった。 ストーリーが完璧だったのに加え、ブリー・ラーソンの演技は異常だった。非常に演じずらい役どころだったのにも関わらず、その主人公の精神性を訴えた彼女は見事だった。 どこか終始悲しくて暗い雰囲気なので、嫌になる鑑賞者もいるかもしれないが、ここまでストレートに人間の内面ってものを意識した映画は無かったと思う。
Room
ピックアップトラックから見上げる空の広さを、頬をすべる風の冷たさを、まばゆい太陽の輝きを、主役のJacob Tremblayはその豊かな(或いは乏しい)反応を持ってひしひしと伝えてくれる。息を呑む光景を目の当たりにした時、自分の情報処理能力の範囲を超える事柄に遭遇した時…言葉を失うだったり目をしばたたくだったり、文字では解釈できても、あんなに幼くあどけない少年がこれでもかという程に鑑賞者に共感させるというのは本当に素晴らしいと思った。
未来を信じて生きて
この手の犯罪の残酷さに怒りがふつふつと沸く。過去を脱け出しても、その先には恐らくいくつもの至難が待ち受け、その度に振り返りたくない過去を思うことになる。それでも、未来には良いこともたくさんあるはず、乗り越えて幸せになってほしいと心から願わずにいられない、そんな映画だ。小説をずいぶん前に読んだが、あちらは脱出後の話がもっとあったような気もするが、よく覚えていない。
5歳の息子
私にはちょうど5歳の息子がいる。 先日も、しょうもない事で怒鳴りつけてしまった。 この映画をみると、その怒鳴った事が、彼を傷つけていること、そしてその経験を含め彼の個性や世界を構築する一部になってしまうのだ、と考えてしまう。 非常にいたたまれない気持ちになった。 息子にもっと優しく接していきたいと思う。 この映画を今の時期に観れた事は、掛け替えのない経験です。
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