「その作戦でいくか」ルーム Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
その作戦でいくか
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脱出モノ、母と子とくれば母親の気概を見せつけてくれるのかと想定するが、そんな安易な発想は見事に吹き飛ばしてくれる。ここにあるのは神経質な実存的な母親像。決して感じ良くない。愛情も欲するし、被害者意識も膨らむ、外面も気にするし、子供を気遣う余裕もなし。周りの設定や対応も実にリアル。母子に完全にフィットするような救済策を持ち合わせている訳でもない。大きなトラウマから時間をかけて立ち直っていく母子の姿を優しく見守る。最後のRoomに別れを伝えるシーンは名シーン。最初にはった伏線を見事に回収してくれる。
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