何者のレビュー・感想・評価
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自分と被る部分を見てしまうと、自己嫌悪に陥る
主要人物5人(山田孝之のサワ先輩も入れれば6人)、見る者に分かり易く極端なキャラ設定にはなっていましたが、こんな人いるな~とか、これ自分だわとか、誰かしら自分も含めた自分が生きてる現実世界に存在するようなキャラがいたりして、まあ何かと共感・・・ともまた違うような、何とも言えない不思議な感覚に陥った作品でしたね。
声に出して言うか言わないか、いや文字にして書くか書かないかは別にして、他人への妬み、偏見は、生きてればどうしても大なり小なりあるものですから、ラストの展開は衝撃と言うよりは、ただただ現実としか受け取れない自分もいたりして、見終わってとにかくドヨーンとした気分にさせられてしまいましたよ。
しかしそれらを表現する舞台に就活と言う場を選んだ原作者の着眼点がとにかく素晴らしかったなぁ。
これほど他人への妬み、偏見に満ち溢れてる世界はないですもんね。
まだ社会に出ていない時点では、表向きは違ってもどこかで自分はきっと出来る人間だと思い込んでいる節もあったりしますから、それで自分よりも下だと思っていた人間に内定が出て自分には内定がなかなか出なかった日には、それはもうねぇ・・・。
他人は分析できても自分は分析できない拓人要素が自分にも多分にあるなぁと、見ていて思わず自己嫌悪に陥ってしまいました。
これにSNSを絡めて描いたことによって、現代社会の恐ろしさを垣間見た気がしました。
SNSがまるでその人の全てを表してるかのように捉えられ兼ねないのが今の世の中だったりしますからねぇ。
またいいねボタン的なものを押されたら、自分を肯定された、認められたような変な感覚を得られたりしてね・・・現実社会はそう甘くはないのだけれど。
しかし本音と建前が表裏一体なSNSと就活って、案外似た者同志だったんですねぇ。
それにしても、同じ原作者の「桐島」同様に、烏丸ギンジの使い方がホント絶妙でした。
この演出がないとただモヤモヤするだけの映画になっていたところでしたが、そこはさすが三浦大輔監督、うまく演劇と絡めて見応えのある内容に仕上げたなと思いました。
佐藤健、菅田将暉、岡田将生、有村架純、二階堂ふみと言った20代を代表する役者陣もさすがの演技、特に菅田将暉はこの手のキャラを演じさせたら右に出るものはいませんね。
まあ何にしても、楽しい映画ではなかったですし、今の時代を象徴するようでとにかく心かき乱された映画でしたが、見応えは十分、今の時代だからこそ見て損のない映画だったかなと思いました。
佐藤健が
イタいところを突っついてくる。
就活の映画ではない
僕は勘違い人間でした。
豪華俳優陣が見所
今どきの就活ってこうなんだ
豪華なキャストにつられて観てみました。
原作を読んでいませんが、朝井リョウさんの原作っぽいな〜って感じました!後味は悪いですが、自分の学生時代との差を痛感するとともに、今どきの就活ってこんな感じなのかって、考えさせられました。ネットも無い時代とは違うのがあたりまえですけどね。三流大学の中井貴一や柳沢慎吾、時任三郎が就活に苦戦する(当時は就活なんて言葉自体ありませんでしたが…)『ふぞろいの林檎たち』世代の私には色々と感じるところ満載でした。
菅田将暉、光ってましたし、二階堂ふみ、scoopで見直しましたが、今回もいい味出してましたね⁈この役は他の女優では中途半端になり兼ねないです。豪華なキャスト陣から期待値を上げすぎた方は別として、飽きずに最後まで楽しめました。
日常って、そうなんだけど…
桐島、部活やめるってよ、
でも感じた事だけど、浅井リョウ原作って、やっぱり終わりがイマイチすっきりしない。
主人公が、
あるきっかけで、
自分って本当にこのままでいいんだろうか、
他人を批判的に評価することで自分はそれとは違う、と自分を保つだけでは、きっと前には進めない…と気づき、ふと歩みを止めて今後の行く先を考える。
きっと、日常ってそうなんだろうけど…
そこで終わるか、という感じ。
その後の彼の行く先は、
私たちの想像力に委ねられている。
わかるんだけど。
…なんだろうもうひとつ、
もうひとスパイス欲しい感じで終わった。
好みの問題かな。
でも、過程で描かれた各登場人物のキャラやツイッターなんかのSNSのウラとオモテで渦巻く人間の色んな感情や思惑がリアルに感じられて、思わずニヤついたり、共感したり、あ、コレって客観視するとこんなにイタイことなのか、て再認識したり。
その辺りを感じられたのは楽しかったなー。
それにしても二階堂ふみは、
普通の女の子の役だと目立たないけど、
人間の毒の部分や影の部分を含ませた途端に、いい意味で存在感ある怖い女優さんだなと。
演技力がある女優さんだと思ってたけど、人の影の部分を演じさせたら底力がスゴイ、ていう言葉のがフィットするかな。
佐藤健の、常に何かノドにつかえてるものがあるようなアンニュイな演技も印象的だったけど、やはりさすがの菅田将暉でした。
どんな役どころやっても、
「あ〜〜そうそう!こういうヤツいるいる!」
とリアルに本質に寄せてくる感じ、
しかもそれが肩の力入ってなくて
さらりとやってのける感じ。
やっぱり好きだなー。
すっきりしないけど面白かった
下痢性の腹痛に見舞わられる。
映画的な演出も撮影も取り立てていいわけではないし結局何が言いたいのかよくわからないけれど
この映画は人の心の動線を描くことに意識が向いていて、
それが見てる側にも凄く良く伝わるので見ていて気持ちよかったです。
主人公が全部感情をセリフで喋っちゃうなんて嫌いな演出なのですが、そんな事が気にならないぐらい
どの台詞も、どのキャラクター造形も見覚えがありすぎるし、ずっと自分が作者に叱られている気がして凄く恐ろしい…。
怖すぎて、身体冷えて下痢性の腹痛おこしてました。
会社勤めかフリーランスか作家かを選ぶ事でぱっかりわかれる学部なんかにはありそうなやりとりが満載なので、
そういう学部の人達はこの映画でも見て
お互いに客観的に見、
尊重しあい、
マウンティングし合うような事はしないようにして欲しいものです。
んー。
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