「少しマニアックな新海作品が、一般に認められたのは素晴らしいことですね。」君の名は。 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
少しマニアックな新海作品が、一般に認められたのは素晴らしいことですね。
突然、心と身体が入れ替わった見ず知らずの少年少女が体験する、不思議な物語。
この作品の前に、新海作品は何本か鑑賞済みですが、やや私の趣向とは乖離しているように感じていました。
絵は綺麗ですし、ストーリーも演出もとても丁寧に作られていて・・・特に恋愛に係る心理描写が秀逸で素晴らしいと感じていました。しかし、恋愛要素が強すぎて、少し格調が高過ぎて、少しウェットすぎて・・・良い映画なんだけど私的高評価は付け難い、そんな映画だと感じていました。
ですから、この作品も前評判を聴きつつも、余り期待せずに鑑賞したのですが・・・しかし、この映画は前評判通りの秀作でした。
「少年少女の心と身体が入れ替わる」。『転校生』を想起させるある意味ベタな設定。それを、彗星と神事を絡ませることで壮大なスケール迄持っていった発想は見事でした。
ストーリー展開も幾つかの転調を無理なく絡ませ、まったく飽きさせません。
また、「RADWIMPS」が担当したBGMとの親和性も非常に高く、映画全体の完成度を高めたように思えます。
思春期の少年少女の煩悶(つまりエッチなこと)が殆ど描かれていないことに、説得力の無さを感じてしまったのが残念なところです。
あと、心と身体が入れ替わったら、私なら学校には行けないよな・・・って言う少し根本的なところも気になりましたが・・・これを言ったら映画が成り立たないのかな?
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