「今年の興行収入1位の作品がこれでいいのか?」君の名は。 ナブラさんの映画レビュー(感想・評価)
今年の興行収入1位の作品がこれでいいのか?
普段、こう言った青春恋愛モノには一切興味がないので観ないのですが、今年の興行収入1位のようなので様子見程度で観に行きました。
感想は完成度は高いけど、これが興行収入1位なの?といった感じです。
まず、背景描写には流石の一言です。これはお手上げ。ラッセンの絵のような精巧さがありました。ラッセンそんな詳しくないけど(笑)。キャラデザが最近の流行りって感じの絵なので背景と比較するとちょっと浮いてるように見えるけど絵に説得力はあります。映画は映像表現ですから、こういった絵作りの執念深かさは見事です。ストーリーに関しても、5万回くらい擦られてる男女入れ替えカルチャーギャップコメディに留まらず、ディザスターものに切り替わるあたり、男女がくだらない葛藤をして、歯の浮くようなセリフならべて、しつこい演出で感情を吐露し、最後に結ばれるみたいな毒にも薬にもならないような恋愛映画というわけではないのでヒットする理由にも頷ける部分はありました。
しかし、これは好き嫌いになるのかも知れませんが、転校生と時かけを足して2で割ったような作品と言ってしまえばそれまでで、語りたくなる要素がありません。みんな好きだろうけど、僕は特に感動出来ませんでした。リア充過ぎて全く共感できません。あと、童貞くさい(笑)。新海監督の作品で言ったら「言の葉の庭」の方が好きでした。恋愛の究極の理想系ではあるとは思いませんが、こんなんねぇよと突っ込まざるを得ません。まあ、映画でどうしようもないリアル見せ付けられるよりはいいかも知れませんがね。(笑)
まあ、興行収入1位という期待値で観に行かなければ普通に楽しめる作品です。完成度も高いので一見の価値はあると思います。