「ツインソウルの物語」君の名は。 オーシャンさんの映画レビュー(感想・評価)
ツインソウルの物語
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男女の入れ替わりがテーマのようですが、これはツインソウル(双子の魂)の物語。あまりスピリチュアル系にしないように、二人の魂の結びつきを「赤い糸(組紐)」や、「むすび」「かたわれ」という日本古来の言葉で暗示しながら、余計な説明は控えてさわやかな青春映画にしたと思います。
大切な人を不慮の事故などで亡くしたら、残された者はきっと「時間を巻き戻してあの人を助けられたら」と思う筈。それは残された者が視る“夢”に過ぎませんが、だからこそ瀧が三葉とつながり、時空を超えて助けに行くことや、逆に時の流れを変えたせいで二人が出会った経験までがリセットされ、大切な人の記憶が失われていくことなども、観ているる者の胸にジンジン滲みてくる。
新海監督は、美しい映像もさることながら、重層的なイメージで観客の想像力をかき立てるのがとても上手いと思います。低評価のレビューもありますが、いい映画だからこそ、注目度も高いんです。私としては今年観た映画の中では一番でした。
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