「【端的に言って】新海監督にトラウマがある方、行っても大丈夫ですよ【最高でした】」君の名は。 somebodyさんの映画レビュー(感想・評価)
【端的に言って】新海監督にトラウマがある方、行っても大丈夫ですよ【最高でした】
いろいろ書きたいことがあるのですが、これだけは書いていこうと思います。
映画の中盤からは、三葉の髪留めの紐と口噛み酒を「むすび」として、瀧と三葉がお互いを探し、再開を果たします。
このあたりから僕は内心冷や汗をかき続けていました。
新海監督の特技が忘れられないからです。
三葉のペンが途中で止まった時からずっと
この話がいつバッドエンドルートに転がるか
心配で仕方ありませんでした。
彗星が現れて、三葉が役所へ向かう途中の坂で転んだ時も、
その後掌に書かれた言葉を見た時でさえも
この切ない甘酸っぱい気持ちをお互い抱えたまま引き裂かれるのではないかと思い続けていました。
その後、過去が改変され三葉が助かったらしいことが分かっても、
瀧と三葉はすれ違い、出会えない。
もうこのままラストを迎えたらトラウマ再演確定だな...と思いつつ映画を眺めていると
三葉がつないだ「むすび」の糸(奥寺先輩と髪留の紐)が働いたのか、物語の最後に2人が出会えた。
新海監督が、まごうことなき美しい恋のハッピーエンドを創った...!!!!!
その瞬間から、涙が止まらなくなりました。
美しい景色を背景にしながらのラスト
スタッフロールが流れても涙が止まらず、周囲のすすり泣く声を聴きながら、さっきまでの心配は頭から消し飛び、代わりに映画館が明るくなるまでに泣き止めるかどうかの心配ばかりしていました。
鑑賞の翌日になっても
非常に美しい映像、効果的なRADの音楽が目/耳に焼き付いているせいで、ふと記憶の中からあの光景、シーンが鮮やかによみがえり、その度に泣きそうになります。
映画を観た後も、思い出すだけで泣ける作品を見たのは初めてでした。
秒速5センチメートルをはじめとする作品でトラウマを持った方
是非行ってください。
新海監督のデレです。
トラウマエンドの申し子の監督による最大級のデレです。
最高でした。また観に行こうと思います。
新海監督の今までの作品をツンととるかデレ(?)ととるかはその人次第だと思います。
僕は恋愛に関しては何らかの形で報われてほしいと思ってしまうタイプなので
今回の映画は性に合っていたという感じですね。
逆に今までの作品をデレと思っていた人にとっては痛いツンかもしれませんね。