劇場公開日 2016年4月16日

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「『美術館にいるような映像美の連続』」グランドフィナーレ 櫻井A-typeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0『美術館にいるような映像美の連続』

2016年4月17日
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鑑賞方法:映画館

知的

世界的に有名な指揮者:フレッドは80歳になり、スイスの高級リゾートホテルで友人の映画監督:ミックとバカンスをしていました。そこに英国王室の人間が来て、勲章の授与と授与式の日に「シンプル・ソング」の演奏の指揮をしてほしいと願います。その曲はフレッドの作曲であり名曲で、指揮は女王陛下たっての希望でしたが、彼は引退した身だからと固辞します。しかし、そこで出会う人間たちとの交友や人間模様に触れていくにつれ、少しづつ態度が変わっていく・・・てな話です。

オスカー受賞のマイケル・ケインにジェーン・フォンダ、レイチェル・ワイズ。オスカーノミニーのハーヴェイ・カイテル。監督はイタリア映画『グレートビューティ 追憶のローマ』で母国にオスカー(外国語映画賞)をもたらしたパオロ・ソレンティーノと、非常に豪華なスタッフ・キャストを揃えた本作は、自分の視点からみれば、この映画は「年寄りにも希望はある」みたいな感じです。

しかし、難しい・・・!!

多くの会話・行動には、あるる種の詩的な雰囲気を纏ってはいるようには思います。しかし、自分にはあまりにも複雑で理解するには難しいように感じました。

それでも、本作における個人的評価は高め。

その理由のひとつに美しすぎる映像にあります。自然、造形物、人間とカメラ収まる全てがキレイ。特に草原で動物に協力してもらってオーケストラはあまりの美しさに、見てるうちに軽くのめりこむようになってました。監督は映像美に関しての評価が高いとは聞いてましたが、まさにその通りやと思います。

また、大げさな表現が少ない演出も特徴的。熱くダダダッと喋るのではなく、静かに時間をかけて語るような感じですね。なんとなくアメリカにはない、ヨーロッパ(もしくはイタリア)らしい雰囲気を感じます。これも監督の出身がイタリアやからかなと思います。

てことは、本作は結構監督:パオロ・ソレンティーノのカラーが強く出ているということなんでしょうね。

個人的にはこういう雰囲気は肌に合ってます。

内容についてはちと難しさを感じたものの、映像美と静かな語り口調、この二つを掛け合わせると、ホントに美術館の絵画を見ているような感じになります。

こういう感じが好きな人は、この映画を好きになるんやないでしょうか?本作は、そんな感じの映画です。

asukari-y
asukari-yさんのコメント
2023年3月6日

talismanさん、コメントありがとうございます。

ポール・ダノさん出てたんですね、あまり覚えてなくて😅
僕はこの作品でパオロ・ソレンティーノという才能に出会いました。イタリア映画が好きなだけに、イタリアから素晴らしい監督出たなぁと思いました。

asukari-y
talismanさんのコメント
2023年3月6日

大好きな映画です!この映画でポール・ダノに出会い、いい役者だなあと思いました

talisman