「多彩なキャラクター、スピーディーな展開」X-MEN:アポカリプス akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
多彩なキャラクター、スピーディーな展開
ファーストジェネレーションとフューチャー&パストは必見なのかもしれない。しかし、古代の神であったというアポリカプスが復活したというこのストーリーは、本作だけ見ても十分見ごたえがある。
スターウォーズ帝国の逆襲公開時の世界という設定になっている。しかしお話としては壮大なフィクションだ。もちろんすべての映画はフィクションなんであろうけれども、エジプトやアウシュビッツなど人類のリアルな世界史を押さえておかねば話の半分も理解できないというところに本作製作者たちの深さもある。
壮大なイメージとメタファーに溢れている。インターネット、核戦争、歴史的文脈を無視したスクラップ&ビルトの過激な精神性の根本にあるもの〔この映画では言及があるだけでなにもビルトはしていないけれど〕、そもそもが弱者である各個人一人一人が支え合うことの大切さ、他人の心を読むことの大変さと責任などなど。
音速で動けるというクイックシルバーの活躍シーンを映像化している。編集されているためにごく短いシーンだが、とんでもない労力と知性を必要とする能力だ。それでも救えなかった命もあったというところに、このエピソードのよさがあるように思う。また、完全に時を止めてしまわないで、スロー再生している中を超音速で行動するところに面白さもある。
数千年の眠りから覚めたアポリカプスの情報取得能力はスーパーコンピュータ以上で、壁の中に人間を埋め込むという恐ろしい魔法も使え、基本、不死のはずなのだが、まあ、それ故に人類から排除されるという結末。