日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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エンタメかと思ったらヤバイ実話
綾野剛さんが、実話に基づく道警刑事の26年間を演じきった。不器用な新人が、裏社会とつながって犯罪摘発の成果を上げ、組織の要請に応じるうちに善悪の判断をなくす、その過程すべてに説得力がある。身も心も朽ちていく凄惨な姿は、薬物は「ダメ。絶対。」の最高の教材でもある。
前半は裏社会の仲間たちや最初の女が魅力的で、諸星が職務に邁進する楽しさを共有できる。
道警や税関、警視庁も、「チャカを挙げる」という治安対策の手段が目的化したら、組織はどこまで思考停止に陥るかという実例で、しかも道警で罪に問われたのは原作本の著者の稲葉圭昭氏だけというのが恐ろしい。
稲葉氏が出演したカットがあるそうなので、もう一度見て確かめたい。
ノルマ
グッドフェローズとかウルフオブ〜系の映画は世界中に結構あると思うけど日本製でもここまでの傑作が見られるとは 見応えたっぷりとはまさにこの事だった というかかなりどストレートに上記の2作を彷彿とさせる一本だったと思う 例えばピエール瀧は完全にウルフオブ〜のマシューマコノヒーの役回りだったし後半の綾野剛はグッドフェローズのレイレオッタにダブって見えた
さらにこの映画の凄い所は、そういう狂人の半生を映画的なエンターテイメントとして描くだけでは無くて、見る側にも完全なる他人事では無く感じさせるようにしてる所だと思う というかこのタイプの映画にはそここそ最も重要とも言えるかも
それは多分 ノルマ という言葉とそこから生まれる 過程よりも結果が全て という風潮に集約されてたと思う
警察がノルマに追われてるっていう話はよく聞くけどそういう状況って職種関係無く結構ある問題だったりもするし、警察官の話だったけどそういう点ではブラック企業のお話的な捉え方もできそう この映画の主人公みたいな 真面目 な人には見るとグサリとくると思う
あと、ヒメアノ〜ルの森田剛見た時も思ったけど綾野剛のソープ行ったりラリったりとちょっと心配になる勢いの熱演がとにかく凄い
剛 という名前の役者さんが今熱いのかも
テンポが良くて、色々と剥き出しで、楽しくて、でもちょっとドキッとさせられる 素晴らしい映画だった
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