ヘイトフル・エイトのレビュー・感想・評価
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えげつない
終わってみれば、使い古されたネタのようであった。
吹雪に閉ざされた山小屋、訳ありの来訪者たち。
皆、怪しい。
そして、サスペンスという触れ込みなので全てが怪しい。想像上の分岐点は無限大だ。
そういう撮り方で見せ方だった。
僕らはまんまたハメられて、想像しなくていい事まで推測してしまう。
ただ、驚く程のどんでん返しはない。
想像の範疇もしくは、既出のものに思えた。
つまり、一番のサスペンスを煽る要素は監督本人なのである。
観ている途中は何が飛び出てくるのだろうかと期待感に溢れ、見終わった時に消失感に包まれる。
肩透かしとはちょと違う。
最後の最後まで、まだなんかあるだろうと思えていたから。
物語にタランティーノ臭は少なく、殺され方に反映されてた。
物語が転がりだしてからラストまでは急速に流れ出し、それまでの展開が別世界のようであった。
が、流れ着く先が捏造された願望や希望のようなものなのでやり切った感も潔良さも少なかった。
思い返してみれば。
つまらないわけでも、面白い訳でもない作品。
2016年3月20日にTOHOシネマズ六本木ヒルズのスクリーン5にてレイトショー上映で鑑賞。
B級映画の異才監督、クエンティン・タランティーノが『ジャンゴ-繋がれざる者-』以来、3年ぶりにして、自身の8本目の監督作となったのが、本作『ヘイトフル・エイト』であり、『ジャンゴ』に続いての西部劇のジャンルに取り組み、数十年間、使われなかった70ミリのレンズを使って撮影したりと話題性が十分な一作となりました。
南北戦争が終結してから、10年以上が経過したアメリカのワイオミング州において、猛吹雪に見舞われ、それが止むまでの間の避難場所である服飾店へ急ぐ絞首処刑人のジョン(カート・ラッセル)と自らが捕まえたデイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)は、その道中、歴戦の英雄で賞金稼ぎのマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)や新任の保安官のクリス(ウォルトン・ゴキンズ)と出会い、彼らを伴って、服飾店へ向かうが、そこでは彼らの予期せぬ事態が待ち受けていた(粗筋、以上)。
タランティーノ監督のファンなので、本作には注目していました。しかし、前作の『ジャンゴ』が批評家やアカデミー会員向けに作られていて、そういうのを嫌う自分としては全く楽しめなかったので、今回は期待できず、観に行く気はあったのですが、上映時間が3時間近くもあり、それで、もし、つまらなかったら、キツい3時間となる事も考えられたので、観に行こうとは思っても、一種の決心が必要で、それに時間が掛かったので、公開が始まってから4週間近くが経過しての鑑賞となりました。3時間の長尺は苦にならず、飽きずに観られ、タラ監督が得意とする長い会話にヴァイオレンス描写、普通では思い付かないストーリー展開、サミュエル・L・ジャクソン、ジェームズ・パークス、マイケル・マドセン、ティム・ロスといったお馴染みの俳優たちの出演など、見所は十分で、今回はそこまで批評家ウケを良くしようとしたというのは見られないので、『ジャンゴ』よりも遥かに印象は良かったです。しかし、話は面白いわけでも、つまらない訳でもありません。
タラ監督は『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』の頃から、「スゴい監督」と言われ、絶賛されてきましたが、監督本人は「別に自分はそこまでスゴい奴じゃないよ」と謙遜する感じで作品を作ってきたように見え、その姿勢が一つ一つに表れていました。本当はもっとスゴい事が出来るのは、彼の手腕から見えてきますが、売れれば売れるだけ、デビューした頃に必死になって生み出した作品を自ら黒歴史状態にしてしまう監督が少なくなく、デビュー時から応援してきたファンを蔑ろにするような人も居るので、タラ監督の姿勢や志が変わらなかったのは良心的だと思っていました。しかし、『ジャンゴ』の時から、彼はその姿勢を捨て、作品の様々な部分に「俺って、こんなのが撮れるんだぜ」というのをアピールするような表現を見せ、本作でも、そういうのが至る所に見られ、「眠ってたレンズを使って、こんな絶景を撮ったぞ」、「ほら、ゾーイ・ベルをまた起用したぞ」といったのが伝わり、それが鼻に付き、70ミリの美しいワイドショットを目にしても、長い会話を注視しても、そこまで心奪われるものは無く、素直に楽しめずに観ていました。それが原因か、『イングロリアス・バスターズ』まであった会話の中から生まれる独特の緊迫感やその状態を一瞬、解すクスクスと来る笑いや畳み掛けるような怒濤の展開に事前の想像を二歩三歩以上も上回る突き抜けた感じ(『イングロリアス〜』まで編集を担当してきた故サリー・メンケに代わるフレッド・ラスキンの腕とタランティーノの理想が噛み合っていないようにも見えます)が観られず、くせ者揃いの豪華キャスティング、本作でアカデミー賞を受賞したエンニオ・モリコーネの音楽、定期的に入る吹雪と突風の音などがあっても、そこにドップリと浸かって、夢中になる事が無く、見終わった時には「良い映画を観た!」と思ったり、満足することも出来なかったので、残念な一本という印象があります。本作もアカデミー賞に絡んだ作品なので、一見、それを狙ってないように見えても、実際のところは狙っていたのかもしれないので、突抜不足も仕方ないと思うことも出来ますが、これでは今後のタラ監督の作品にも期待はしちゃいけないという事になりそうです。
グッと来たところは幾つかあります。一つ目はタラ作品としては『デス・プルーフinグラインドハウス』以来の参加となるカート・ラッセルの出演で、所々に同作を思い出させる(身体をぶつけて、呻き声を上げる等)要素があり、登場人物のなかにウォーレンやボブという名前が付いているのも『デス・プルーフ』に通じ(同作でタラ監督が扮したバーテンの名前がウォーレン、ラッセルが扮したスタントマン・マイクが口にする兄の名前が“スタントマン・ボブ”となっていました)、タラ監督にとって黒歴史な作品の要素があるのは、同作を愛してやまない自分としては嬉しく感じました。二つ目はカメラワークが徹底している事です。タラ監督の作品の見せ場の一つであるカメラワークで人物や描写を細かく見せるやり方が『イングロリアス・バスターズ』以来の復活を遂げ、マーキスの並外れた洞察力の鋭さや登場人物の微妙な表情の変化から、突然、話を大きく前進させるといった前触れに繋がる見せ方が今回も冴え渡り、これのお陰で、3時間の長さを感じなかった理由の一つになったと思っているので、それを見られたことにホッとしています。三つ目は常連俳優たちの存在感で、タラ作品には本作が初登場となりましたが、彼の盟友のロバート・ロドリゲス監督の『マチェーテ・キルズ』に二重人格のマッドマン役で出演したデミアン・ビチール、同じく『マチェーテ・キルズ』でカメレオン役に扮し、ロドリゲスが製作した『プレデターズ』に出演したウォルトン・ゴキンズが本作では、それら以上に印象的な活躍を見せ、ジェニファー・ジェイソン・リーやブルース・ダーンといった名優たちや出てくるだけでワクワクするサミュエル・L・ジャクソン等に食われる事無く、それぞれの役を熱演し、ハマり役になっていたのではと思えるぐらい、彼らのキャラや台詞回しが忘れられません。
本作で一つ気づいたのは、70ミリの映像をデジタルで観ても、普通のスクリーンではシネスコに拡張していても、上下に黒帯が残り、今後に製作される70ミリ撮影の作品が公開されても、黒帯が残るのは避けられないという事で、それが分かった事だけでも、観たのは正解でした。
満足。
久々に演技で引っ張られる映画見たって感じ。ストーリー的にどうなるんだろうってドキドキは無くて、想像通りに進みます。
ナレーションで説明する箇所は最後まで見たら、あれしか無いなって思う。
あれを演技で見せてくとあざとくなるか、プラス一時間いるんじゃ無い?
まぁ、難癖つけるなら助けられる側が仲間の顔見たとき、同時に助ける側が合流時点でもしかしたら殺されてるかもとかが無くて予定調和すぎる点?若しくはリーダー死んで、武器取られた部下が裏切ろうとしない点。
どっちもそういうキャラ設定に関する事だからやっぱ難癖だね。
タイトルのレトロ感好きです
3時間あっという間に終わりました!
チャプターごとに分かれてあって
すんごい話の内容はわかりやすかったです!
ジャンゴより良いとは言えないですが
面白かったです(*´ー`*)
それと前日にレザボアドッグスを見ていたので
似ている部分があり
より面白かったです♪(´ε` )
ティムロス最高!!
タランティーノ作品はやっぱり
期待通りです!
グロ注意とあったのですが、
さほど気にする事はないです(*´ー`*)
1番気になってた
チャイニングテイタムがいつ出てくるのか
気になってしょーがなかったです♪(´ε` )
カートラッセルとサミュエルLジャクソンの声大好きです。
気になってる人は見に行くべき(*´ー`*)
難しそうだなって思ってる人へ
全然わかりやすいですよ!!
露悪趣味極めたり。
「アカデミー賞最有力候補」。もともとこの手の煽りは全く信用していないが、これは鑑賞者を選ぶタランティーノ作品の中でも、かなり右側に位置する作品。アカデミー賞など候補にも挙がらないことなどちょっと考えれば分かりそうなもの。もっと気の利いた文句を作れよアホタレ!
まあ、それはともかく、だいぶ期待外れである。
そもそも尺が長過ぎる!
くだらない会話で時間を費やすのはこの監督のクセではあるのだが、今回はとりあえず意味ありげな内容の話が盛り込まれている。
しかし、残念ながらそれが作品に膨らみを持たせるところまでには至っていない気がする。
冗長な感は否めない。師匠レオーネを意識してのことだろうが、あちらには詩情がある。こちらにそれがない。
もっと時間を刈り込んで室内シーンに限定した方が面白かったのではないか。
伏線の張り方も頼りなく、意外性にイマイチ欠ける。
脚本が弱くミステリー的要素も薄いので、あまりサスペンスを感じることが出来ない。バイオレンスシーンばかりが突出していて虚しいのだ。
突然発せられるモノローグにも違和感を覚えるし、終わり方にもカタルシスがないのが残念。
と、批判的要素ばかりを並び立てたが、タランティーノ独特の露悪趣味は幾分か楽しめる。ペニスの話はちと不愉快だったが、首吊りのシーンには、溜飲が下がる思いを味わえた。
今のアメリカに対するメッセージ
相変わらずメッセージ性を感じさせるタランティーノの作品。
あの小屋は様々な人種の人がいる。さしずめ、今のアメリカを表しているのだろう。
最後のシーンでは黒人と白人が共に戦う。今のアメリカも、もう一度黒人と白人が手を取り合っていく必要があるというメッセージを感じた。
また"テロリスト"達は全員ヒスパニック。これもヒスパニックという"脅威"を持つ今のアメリカの現状を表している。
タランティーノの映画は、何も考えずに見ると「グロい」「過激」等の印象を受けるが、
こういう見方をするとまた違う面白さがある。
変な映画
正直、なんで?と思う展開。
雪山の密室ミステリーもの、みたいな宣伝の仕方してたけど、全然違う。
中途半端に犯人当て推理もどきみたいな感じになってたけど、論理的に犯人が導けるような話ではないので、なんか探偵もののパロディみたい。
たぶんこれは、人がぶっ殺されまくって、人が派手に殺されるたびに手を叩いて笑いながら見るタイプの映画なんじゃないかなー。
当然、そういうのは日本人には向かない。
殺しのディテールで笑いどころが随所にある。毒がなかなかまわらなくて、女がそわそわしてるとこは面白かった。
テーマとして差別、というのがありそう。
南北戦争直後の時代を描いていて、当然だ黒人差別もあるのだけど、その黒人もメキシコ人を差別してたりする。
だけど差別を悪いものとして描いているというよりは、それが当然で、誰もが受け入れていて、良いも悪いもない、という世界観。
殺しを楽しんでいるようにすら見える。
首吊りというのは、日本では死刑の一般的な方法だけど、アメリカでは、原始的で残虐な殺し方。というイメージであることがわかった。
シーンがいちいちゆっくりたっぷりしてるのは、最近の映画がテンポ良すぎることのアンチテーゼなんだろうか。
確かに重厚感あって雰囲気たっぷりだったけど、はじめの方は観るの辛かった。
リンカーンの手紙と、雪山で全裸にしてフェラさせた話は、どちらも真相が本当か嘘か分からないようにしてるのは、うまいと思った。つまりこれは、映画を観る人が、黒人を良いもんと見るか、悪いもんと見るかで解釈が変わるように、わざと真相がわからないようにしている。
もし、これがちゃんとした密室ミステリーとして成立してる映画だったら、たぶんもっと面白いと感じただろうと思う。
その場合は、新保安官か、黒人の正体が実は違う、というオチが良さそう。
ヒリヒリとどちゃどちゃを貴方に!
(微ネタバレアリ注意)
なんというか、これはサスペンスというべきなのか密室劇というべきなのか、正直迷うが「イングロリアス・バスターズ」よりはややマニア寄りだわね。
丁寧にキャラをゆっくりと、ゆっくりと立てて一つところに閉じ込めて、さあ!
さあ、今すぐ殺しあおう! …とはならず、そこでもやはりじわじわとネチネチと掘っていく、緊張の糸が一段、また一段とガチャリギリギリと音を立てて張られていく過程が好きな観客(つまり俺)はおおよろこびです。
もちろんこれも立派なエンタテインメント。そこから糸が「ぷちん」と切れて、一気呵成にドカドカスカッとするカタルシスとは間逆の血まみれパッカン(パッカン!)どろどろ(どちゃどちゃ!)映像でそれをやるからたまりません。
マクガフィンのタネ明かしも含め、いろいろとズルいところもあるけれど、
うん。好きだぜタランティーノ。
あー、そんな訳なのでポップコーン度は総じて低め。(俺はモリモリいただきましたが)なのでデート向きではないです。ないな。
タランティーノが"らしくない"映画を撮ったのに、みんなに"らしい"と言われてショック受けてると聞き、長々と感想を書きに来ました(笑)
※長文&暴言注意※
(ここ数日、心の中で発酵させ続けてきた鬱憤です)
タランティーノらしい!
タランティーノらしい!
タランティーノらしい!
って絶賛が多い中、どこがタランティーノらしいんだよ!?
会話にぜーんぜん、コストがかかってないじゃん。
パルプフィクションとか観たことないの?字幕追うだけじゃなく、ちゃんと聞いて、いや英文で読んでみて。
タランティーノが無視しているのは、映画のお約束だけではなく、文章作法のお約束もだって分かるから。
この言葉を、この文にくっつける?っていう、独特な言葉選び、遊び。言葉のコーディネートのセンスが、群を抜いていた。斬新だった。そこが大好きでした!
でも"キル・ビル vol.2"でタランティーノに、「所詮、お前と俺は違うのさ」って捨てられ、長らく疎遠でした。でも"ジャンゴ 繋がれざる者"で、よりが戻ったんです!
それなのに……。今回は、"スーツの青木"じゃないか(青木さんを否定していません。すみません)!!!
"今までの"タランティーノ作品と大きく違っているのは、この点だと思う。
本編と関係ないと思われるような長話(後でそれが効いてくる場合あり)、例えば"レザボアドッグス"の「マドンナの話」"パルプフィクションの"「フットマッサージの話」「チーズ・バーガーの話(大好き!)」「5ドルのバニラシェイクの話」"ジャンゴ"の「KKK団のかぶり物の穴の話」などなど。
どうでもよくね?と思われる、しつこい、しつこい、しつこい無駄話。
本作には、そんなのが一個もない。
ネタバレ厳禁映画。
ネタバレ厳禁映画。
ネタバレ厳禁映画。
って、そもそもクレジットに"チャニング・テイタム"の名前あるじゃん(笑)!
流石になんかするでしょー、チャニングが(笑)
旬ですよ、旬!
あれでびっくり!どんでん返しだなんて、まさかミステリー童貞か!?
つか、日本のキャッチ「タランティーノが仕掛ける密室ミステリー」に引きずられてるだけじゃね?
そもそもタランティーノ自身が、"オリエント急行殺人事件"風味だって言ってる=監督自らネタバレしてるじゃん!
だから、ネタバレ厳禁映画であるわけないでしょ(笑)?
密室で起こった殺人事件、犯人は誰?誰かが嘘をついている!緊迫した空気、癖のある登場人物が繰り広げる、緊迫した会話劇!
な、わけないじゃん。もー、そこじゃないよー!
え、もしかして"オリエント急行殺人事件"を読んだこともなければ、観たこともないの?
それと、雪、地下、カート・ラッセル、誰が犯人か?で、ピン!と来て。
そう!"遊星からの物体X"じゃん!
あ!うわー、すみません!こんなテンションですみません!
あ、因みに、上映時間168分のうち半分近く寝てたので、寝たシーン(理由)、意識が覚醒したシーンを中心にお話しします。
宜しくお願いいたします。
(最初の30分:サミュエル・L・ジャクソンの"氷室京介ばり"なキメポーズが格好良い件)
雪原の中を走る馬車、朽ち果てた十字架、エンニオ・モリコーネの不穏なスコア。ミステリー?ホラー?健全ではない怒りと、同時に絶望を感じる。
すげーいいや!すげーいい!
うわ、やっぱタランティーノ観ることにして良かったーと思える、わくわくオープング。
実は、映画館に飛び込み、その瞬間に時間が合う作品を観ることしかできません。
で、たまたま、タランティーノのポスターが目に入り、「ちょwタランティーノの密室ミステリー?マジか!?」と、ほぼ前知識なしに観たのです。
時代は、南北戦争が終わって数年後。
元北軍少佐で現在は賞金稼ぎのマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)は、大雪の中で立ち往生していた時に通りかかった馬車で、"ハングマン"の異名を持つ賞金稼ぎのルース(カート・ラッセル)と、1万ドルの賞金をかけられた囚人デイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)と出会う。ルースはディジーを処刑する為に、レッドロックに向かっていました。
途中で新任保安官だというマニックス(ウォルトン・ゴギンズ)を拾い、この4人のレッド・ロックへの旅は続きます。
ここまでの見所は、
①雪原、壮大な風景&壮麗なモリコーネのスコア
②手鼻をかむデイジー
③前歯を折られるデイジー
④鼻血ブーのデイジー
⑤ニ○ーと連呼するデイジー
⑥雪原にまるで氷室京介ばりに立つマ-キスのボレロ?コートの裏地の辛子色がカッケー
となっております。
(私の意識が落ちた瞬間)
マーキスは元北軍少佐で、リンカーンと文通していた経験がある。また、その手紙を、肌身離さず持っています。
ええ、おかしいですよね?
黒人で南北戦争時少佐だったということ、またリンカーンの手紙を大事に持っているということが。ここ、匂わせ過ぎです(笑)
南北戦争の大儀の一つは"南部の奴隷解放"でした。リンカーンは南部の奴隷を解放し、どうしたかったんでしょう?
理由の一つは、南部だけが独占している、"奴隷という安価な労働力"が欲しかったんですよねー。
解放された奴隷達に、好条件の仕事なんかありませんからね。
安い賃金の仕事をするしかないんです。ええ、リンカーンの狙い通りです。
結果的に、生活は以前と変わらなかった。またリンカーンは黒人に「40エイカーの土地と、ラバをやる」と、まともな生活ができることを約束しましたが、それを反故にしました。
スパイク・リー監督の会社「40 Acres & A Mule Filmworks」は、ここからきています。
つまり、マーキスはリンカーンへの敬愛の情から、大事に手紙を持っているわけがないのです。
リンカーンの黒人達への仕打ちは「破られた約束」の代名詞とされているのですから。
しかも、ルース&デイジー&マニックスは、南部の人間です。
南部VS北部の図式、ストレイトに匂わせ過ぎてて鼻につきます。
"今までの"タランティーノのセンスでは、考えられません。
あれ?タランティーノっていかにも本編に関係ないって話を永延とさせて、最後にそれが効いてくるパターンじゃなかったっけ?
匂わせ過ぎる冒頭のやりとりで唖然とし、意識がストンと落ちました。
(爆睡:15分経過→覚醒)
※途中、エクソシストの曲が流れて目が覚めたような気がする……。
大雪から避難するように、馬車はミニーの店に到着。
あー、着いたんだーと、目が覚める。
(その時は知らなかった)あ、オリエント急行殺人事件だ!と思いました。でも、登場人物1人1人の自己紹介が始まって、またストンと意識が落ちたんです。
だってー、"オリエント急行殺人事件"なら、全員グルじゃーん。みんな嘘つくじゃーん。
あ、(オリエント急行殺人事件含め)ネタバレすみません!でも映画好きのみなさんなら、もうご覧になってますよね?
しかも会話、何一つコストかかってない。てか、匂い過ぎるんです。
ティム・ロス演じる自称"レッドロック死刑執行人"イギリス紳士風のモブレーに、「俺は正義だ。何故ならハンギングするとき、囚人に対して偏見を持ってないから。偏見があるところに、正義はない」みたいな、よさげに聞こえて、たいして上手いこと言えてない台詞。
"偏見""偏見"って、匂わせ過ぎる台詞が多すぎるって。
"千と千尋の神隠し"以降のジブリ映画みたいじゃん(あ、全力ですみません)!
ちょ、タランティーノ!駿さんみたいに、変な使命感背負わないでー(あ、全力ですみません)。
んんんんー?となって、あ、ブルース・ダーン出てるんだー(ローラ・ダーンの父ちゃん)って思った瞬間、何故かストンって意識が落ちました。
(爆睡:20分経過)
コーヒーに毒が仕込まれてた!
ぶしゅーーーー!ルースが大量の血を吐きます!隣でデイジーが「地獄でデイジーに送られたって言いな」
と。う、ぞくぞく!完全に意識が覚醒しました。
ここから、割と起きてましたよー(笑)
だって、目がぱっちりする台詞をマーキスが言うんですもの。
こうです。
「俺たち黒人が安心できるのは、丸腰の白人だけだ」
うわわわわーって思いました。
ええ、ぞっとしたんです。
大事なことなのでもう一度言います。
ぞっとしました。
なんてコストがかかってない台詞!
タランティーノの映画だと思えません。
こんなこと、スパイク・リーが30年も前から言っています。
本作の匂わせ過ぎるテーマも、スパイク・リーが30年も前から掘って掘って掘り下げてる。人種差別、逆差別、偏見、女性差別、女性への暴力……。それこそ、リンカーンだって。タランティーノはご自分のルーツ的に、リンカーンが外せないのは分かりますけど。
ここから、脳みそがぶっ飛ぶシーンが度々あります。
でも、タランティーノ自身が言ってたような「僕の映画には、グロさの中にもユーモアという砂糖」は、ありません。
また、今までのタランティーノ作品に登場していた、例えば"イングロリアス・バスターズ"のハンス・ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)のような、レーダーチャートの数カ所が著しく低い(マイナス)けれども、どこかが思い切り振り切れた異常なバランスの、だけどトータルで魅力ある登場人物がいない。
「登場人物に魅力がないのは、作者本人に魅力がないから」
あ、すみません!私ではなく、奥田英朗せんせが仰ってたんですよ。
ラスト、北軍のマーキスと、南部で黒人を大勢殺していたマニックスが心を通わせ、ハンギングされたデイジーが藻掻き苦しみ死ぬ姿を見上げて終わります。
拳銃で簡単に殺してはいけない。こうでないと。と、マーキス。
この殺し方って、ビリー・ホリデーの"奇妙な果実"で歌われた、黒人を縛り首にして木に吊るすリンチを模しているのでしょうか。
ええ、分かります。
これが、タランティーノ流の"ピース"でしょうね。
マニックスが最後に、リンカーンの手紙を朗読します。
そして〆の一文「メアリートッド(リンカーンの奥さん)が呼んでいる。床に就く時間だ」で、「メアリー・トッドとは、感動的だな」と言うんです。
字幕では確か「メアリー・トッドとは、上手い"創作"だな」だったように思います。
映画はあくまで創作で、リアルではない。しかしリアルだけが、人を感動させるとは限らない。
以前タランティーノはインタビューで「あなたは暴力的な映画を観て楽しむことと、現実世界で暴力的になることがまったく関係性ないとどうして確信できるのですか?」
という質問に対し、「そういう質問を俺にするな。俺は答えることを拒否する」と答えています。今まで20年かけて、俺は関係性がないことを証明していると。
今回のラストでも、それを証明していたように思います。
が、なにぶん、半分寝てたもので、よく分かりません(笑)!
なのに、長々と書いてすみません!
今までとは意図的に違うのに、「いつものタランティーノ節!」とか言われてたので、ちょっと可哀想になったんです。
タランティーノを、銃ドンパチだけの監督で括らないで欲しいんです。
あ、そうそう。冒頭とラストに朽ち果てた十字架が出て来ます。
ご存知の通り、キリスト教というのは"告白的宗教"です。自分が信じ、学んで来たこと、経験し考えたことを、神と他人に告白する宗教です。これは、タランティーノの宗教的告白なんでしょうね。
もちろん、観客への。
※日本のポスターって、格好悪くないですか?
スプラッター
最初から最後まで苦行のような辛い映画でした。殺しの場面も残酷な上、アメリカの南北戦争時代の、人を人とも思わないような黒人差別のひどさが、いたたまれない、告発映画としては意味はあったかもしれないけど、日曜日の娯楽として見に行った身としては、ただ耐える三時間でした。
映画ってなんでしょうね、娯楽ってなんでしょうね、と考えさせられます。
この映画に込められた意味はあるのでしょうか。かつてパルプフィクションとジャッキーブラウンに夢中になったクエンティンタランティーノでしたが、もう見たくない。良かったのは音楽だけ。
主演の俳優陣はどの人も個性的でファンですが、この映画ではその魅力を発揮するところがありません。誰でも可というセリフ。
悪の魅力も見いだせない薄っぺらい人物たち。
さらに、誰が何をたくらんでいるのか、というストーリーとしてのハラハラはなくて、ただ頭が突然吹っ飛ばされたりするところで、戦くだけ。これで楽しい夢を見られる人の気がしれない。
こんな映画が名作だとしたら、病んでるアメリカンムービー。
タラふく
良くも悪くもタランティーノ。長ったらしいオープニングシークエンス、小気味良いセリフの応酬、そして全員悪人。
怪しさ満開のヤツらだからこそすべてがウソなんじゃないかと疑ってしまう。
密室ミステリーとは名ばかりのファッ●ンバイオレンスムービーw
エイトといいつつポスターとオープニングテロップでのチャニング・テイタムでネタバレしているという…
チャニングどこ?どこ?もしかして…やっぱりか!w
ギターぶっ壊すとこは500万のヴィンテージとレプリカを替えるつもりが、カートが早とちりでヴィンテージ壊したらしいですね。だから「あんたなにしてんの!」のリアクションは素だったとかw
Can I see the Lincoln's letter? いかにもタランティーノなグロ注意な密室西部劇
前半の会話劇はなかなかしんどかったです。多分ここは評価が別れる所で好きな人は好きなんでしょうけど、個人的には不覚にも眠気に教われました。その反面、後半からの怒濤の展開は存分に楽しかったです。まさしく出血大サービスです。
ただミステリーかというと全くそんな事はなかったですね。超ネタバレになってしまいますが、実は地下にもう一人いましたってのは正直「それズルくね?」っと思えるレベルでした。あれはタランティーノ・ファンなら有りと思えるんですかね?地下から出てきたチャニング・テイタムが期待通り頭をぶっ飛ばされたのは良かったです(*^^*)
タランティーノ常連のサミュエル・L・ジャクソン、今回もかなり美味しい役所です。ってかサミュエルさん、タランティーノ映画だけ他の映画に比べて気合いの入れ方違いません?そしてジェニファー・ジェイソン・リーは確かにスゴかった!!あれはインパクト有りすぎですわ。
毎回観る人を選びますが、希代の監督には間違いないクエンティン・タランティーノ。きっと好きな人にはたまらない作品だったと思います。
タランティーノでミステリーを期待した私が悪かった
タランティーノは割と好きで映画は多分ほとんど見ている。
今回はミステリーということで映画の予告をみて期待して見に行ったが、そんなに伏線があるわけでもなく、いつもの人がどんどん殺される
パターン。映画の予告はちょっと違うと思う。前半はくどくどと長いし。もっとコンパクトにしたら躍動感があってよくなったように思うが。
タランティーノ流・密室サスペンス!
「ヘイトフル・エイト」字幕版で鑑賞。
やっと観に行くことができました。(^^) タランティーノの映画は「ジャンゴ」以来ですw
約3時間の長時間でしたが、あっという間でしたね~
映画にグイグイ引き込まれるし、とにかく面白かった。タランティーノらしい映画でした!
サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ティム・ロス、チャニング・テイタムなどなど、豪華俳優陣が登場する密室サスペンス!
ワケありの男女8人が雪嵐のため、山小屋に閉じ込められ、そこで起こる殺人事件をきっかけに、意外な真相が明らかになっていく。というシンプルなストーリー。
物語が進んでいくうちに、明らかになるその真実はたまげましたね。。複雑のようで複雑ではない、そんな印象を個人的に受けました。
この映画は、R-18なので、正直に言ってグロいです。
将軍の息子が全裸(モザイクなし)で、サミュエル・L・ジャクソンの「アレ」をくわえさせられたり、血が生々しいし、頭やキ○タマが吹っ飛ぶし、後半が特にヤバかったですね~(^^;
チャニング・テイタムが背後から頭を撃たれて、デイジーの顔面が血だらけになるシーンで、不謹慎なんですが、思わず笑ってしまいましたw もう死ぬのかよ!って思いましたね。。
賛否に分かれるかと思いますが、個人的には非常に面白かったです。(^^)
あのグロさの表現は、タランティーノ監督しか出来ないてすね~w
最もヘイトフルなのは……
観賞後、何とも言えない居心地の悪さが残った。ああ、これは試されてるな、と言う感じ。
最もヘイトフルなのは、ナレーターでもあるタランティーノ自身だと感じた。
少なくとも、社会的弱者の復讐を扱った、前2作のアプローチとは明らかに違う。恐らくこの「物語」そのものを、タランティーノは愛してないように思う。映画の為の道具に使っているだけだ。
ミステリーとしてのトリックも冴えないし(そもそもそこに拘ってない)、いつもの一見無駄話な会話の応酬が楽しいから、ついつい引き込まれて観てしまうけど、プロット的には大した事はやってない。だけど、本作の本質はそこにはないんだろうと思う。
嘘だらけの会話を通して、実のところ、この映画自体がタランティーノの「嘘」(当然フィクションって意味でなく「馬鹿が見る〜豚のケツ」って方の)なんだと思う。だからこそ、何か観る物の背中にジンワリ嫌な汗が浮かぶような、居心地の悪さを残すのだろう。
ちょっとコーエン兄弟っぽいシニカルさに溢れているけど、ルックがまったく違うタランティーノ節で、一見馬鹿っぽいけど何とも巧妙な嘘をつかれた気分。
オチは初稿とまったく違う物だと言うから、脚本の流出事件は、功を奏したのかも知れない。一度物語の執着がはがれ、こんな奇抜な作品に仕上げる事を思いついたんだろう。
好きか嫌いかと問われれば、前作『ジャンゴ』の方が遥かに好きだし、何度も観る映画ではない。けれど、この映画の事を反芻したい。そんな気持ちにさせる。
★0か★5のどちらかしかあり得ないような、けれど傑作である事は間違いない。
本来の70mm全長版で観てみたいが、国内では適わぬ思い……。英語が堪能だったらなぁ。
血みどろの暴力+言葉の暴力=コメディ
種田陽平が美術。それほど凝ったセットではないけれとも、山小屋としては大きな部類だろう。馬が12頭も入る馬小屋があり、周りは一面雪原。とてもシンプルなストーリーであり、セットだった。壊れた扉がクソ面白い。タランティーノだからこその暴力描写をみせつけてくれるが、ここまでやられると笑える。訳ありの嘘ッパチ八人。いや、嘘をついてないものもいる。リンカーンの時代の南北戦争直後のアメリカ人を描いた優れた密室スリラーである。コメディの要素が大きいような気もするが、あの早口の台詞回しとどぎつい内容のせいかもしれない。
見る人を選びます(ネタバレ要素あり)
ミステリーではありません。ホラー要素はありませんが、スプラッターに分類していいかと。とにかく超絶“悪趣味”です。
映画としては相当良く出来てます。☆4、あるいは4.5くらいつけられます。
その映画技術で語るストーリーとクライマックスが鮮血どばどば悪人達の惨劇パーティーなので、「これが観たかった!」という人と「こんな話とは思わなかった。。。」という人に分かれると思います。個人的には後者でしたし惨劇は好きではないのでその点☆3くらい。
作品トータル評価は間を取って☆3.5としました。
映画は見世物であり娯楽であります。人類社会に於いて長い間、公開処刑や私刑もまた娯楽の機能を持っていたと聞きます。
その意味では映画のある側面の正統な継承者といえる作品です。
事実、3時間弱に及ぶ本作鑑賞後の私の心は、比較的爽快な気分でした。
長いよ…
まぁ、面白くない訳じゃない。けど、なんとも悠長な語り口で進むし、会話劇だから、どうしても長く感じられるし単調になる…
ちょっと寝ちゃったもん…
悪趣味なのはまぁ持ち味なんだとしても、「またこんなオチかい!」と言わざるを得ない展開はどうなのか?
あと、あの人の出演はちゃんとアナウンスされてるンだっけ?かなり良い感じの退場の仕方でしたけど。
暴力と意外性を兼ね備えた、ハズレの無い一本
待望のタランティーノ監督第8作で、70mmフィルムで撮影が敢行された事も話題になった本作。
70mmの画面なんて体験したが無かったので、謎の使命感に駆られて劇場へ足を運んだ。
その甲斐あって、自分が今まで観てきたタラさん映画の中でも、一、二を争う充実感だった。
物語は、第一章「レッドロックへの最後の駅馬車」(だったかな? 記憶が曖昧)で幕を開ける。
タラ映画の常連、サミュエル・L・ジャクソン演じる黒人賞金稼ぎのウォーレンと、
駅馬車に乗った、カート・ラッセル演じるこれまた賞金稼ぎのルースとの出会い。
そして馬車には、ジェニファー・ジェイソン・リー演じる1万ドルの賞金が懸けられたドメルグが、
手錠に繋がれて同乗しており、彼女の左目には痛々しいアザが。
タラさんお馴染みのトーク合戦がここでまず繰り広げられるわけだが、
後々伏線として利いてくる「リンカーンの手紙」以外のシーンは少し間延びし過ぎかな、と思った。
でもまぁ、こんなもんだよね。
途中に、ルースとドメルグが理由あってフッ飛ばされるシーンがあるのだが、結構笑えた。
第二章……のタイトルは忘れたが、ここではウォーレン達とウォルトン・ゴギンズ演じるマニックスの出会いが描かれる。
ちなみにマニックスは、この映画の中でも個人的にかなり気に入ってるキャラクター。
ここでも駅馬車内での凸凹トークが思う存分楽しめるが、
ここでの黒人ウォーレンと、元・黒人虐殺略奪団のマニックスとの対立はラストに響くので要CHECKだ。
第三章「ミニーの服飾店」(確実に間違ってます)では、物語が動き出していく。
タイトルの通り、一癖も二癖もあるような8人が、中継地である良い感じの雰囲気なログハウスに集結する。
ちなみに、このログハウスを含めた作品美術を手掛けたのは、日本人の種田陽平。
「キル・ビル」にも参加した人物だが、ウォーレンの赤いタイと裏地の黄色いマントがアクセントになった衣装に、驚異的なセンスを感じた。
タラさんの真骨頂を感じたのは、ウォーレンがブルース・ダーン演じる老いた南軍将軍、スミザーズとやり合うシーン。
よくアメリカ映画を見ていると、相手を挑発したりなんかするのに「オレのアソコを舐めてくれよ」みたいな台詞が飛ぶが、
実際にそれを撮っちゃいました。って感じのシーンだから、是非ともCHECK。
男がフルチン真っ裸になるカットが含まれていて、本作がR18なのは、それも起因しているらしい。
しかし残念なことに、鑑賞前の用事で意外と疲れていた自分は、この第三章で少し意識が遠のいてしまった。
とはいえ非常に大事なシーンが続くので、これから観ようという貴方には十分な休養を取ってからの鑑賞をお勧めする。
一番面白くなってくるのが、第四章「ドメルグには秘密がある」からだ。
ここからの話は何を描いてもネタバレになってしまうので控えたいが、
「パルプ・フィクション」のようなタラ謹製の時間逆行シナリオの妙が光っていたと思う。
ここで初めて、人死にが出るシーンとなるのだが、ここがすごく面白い。
マンガみたいにオッサンが血を吹いて苦悶し、オマケにもういっちょ的な感じで血を吹きまくる。
思わず「フフッ」てなっちゃうんですね。
部位欠損とか、マグナムで顔が吹き飛んだりとかもあるよ!
そして、衝撃の最終章「黒い男と白い天国」。(もしかしたら間に第五章があったかも)
「レザボア・ドッグス」のような駆け引き感が楽しめて、最後は笑えちゃう、タランティーノらしい章。
というか、閉鎖空間を舞台としている時点で「レザボア」っぽいんだけど。
と、ここまで書いてきたが、何故に評価が欠けているかというと、鑑賞中に意識が飛んだから。
可能ならもう一度劇場に行きたいが、そんな金銭的余裕も時間もないので、ソフト化を大人しく待とうと思う。
それでも実質的な評価は文句なしの星5で、満足度もタラ作品史上トップレベルに高い一本。
彼らしい長尺の作品にはなっているが、随所に楽しめるポイントもあり、
なおかつよく練られた意外性のある脚本になっているので、彼の作品の入門編としても最適かもしれない。
アカデミー音楽賞を受賞したエンニオ・モリコーネの楽曲は、マカロニ・ウエスタンの懐かしみを覚える仕上がり。
タラとは相思相愛のタッグ、という事だが、確かにタラのビンテージなオープニング演出などとマッチしていた。
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