劇場公開日 2016年2月27日

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「西部劇である必然性が感じられない・・・・」ヘイトフル・エイト colt45SAAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0西部劇である必然性が感じられない・・・・

2021年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ちょっと長尺(まあ、タランティーノの作品はデス・プルーフ以外長尺だけど)で、テーマがタランティーノらしくないと思い避けていた作品を観賞。
3時間近くある作品だが、あっという間に終わってしまった。
まず感じるのは台詞の汚さ。長く、汚い台詞が持ち味のタランティーノ作品だが、流石に台詞も描写も汚さを強く感じる。自分も上品な人間じゃないが、(むしろ下品な人間)聞いてて不愉快に思える台詞が次から次へとサミュエル・L・ジャクソンの口から飛び出してくる。この手の台詞は(登場人物の)相手に対してケンカ売ってんだろうけど、まるで観客を煽ってるようにも取れる。
いや、これがタランティーノの手法なのだろうか?
そんな訳でほとんど室内が舞台のこの作品だが、室内なら西部劇じゃなくていいんじゃないのと思う。単純に。しかも自分のような古い世代の人間からすると、ガン捌きが西部劇ぽくない(?)んだよね。すごくシャープでクールな感じ。まあ、自分はマカロニウエスタンばっかり観てるんで、銃の発砲音がまず昔の西部劇とは違うし、カート・ラッセルはバントラインスペシャルみたいな長い銃持ってるし(あんな銃身の長い銃じゃ早撃ちは無理)と一言で肌に合わない・・・
只、そんな自分的西部劇に対する拘りを取っ払えば、先程記した様に見せ場と時間軸のすり替えであっという間に見終わる。長さを感じない。
あと、タランティーノは日本映画好きなんだろうねぇ〜。細かい事は書かないけど、「女囚さそり」にインスパイアされたシーンが出て来て思わず笑ってしまった。

colt45SAA