「映画大好き!」ヘイル、シーザー! mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
映画大好き!
この監督の映画は絶対観る、という監督が何人かいる。
コーエン兄弟はそんな監督のひとり(ひと組)である。
1950年代のハリウッド。メジャースタジオの問題解決屋エディ・マニックス(ジョシュ・ブローリン)の仕事ぶりを活写する。
キリストをモチーフにした大作「ヘイル、シーザー!」を撮影している最中、主演の大スター(ジョージ・クルーニー)が何者かに誘拐される。
というのは、プロットのほんの一部で、スタジオで働く人々の悲喜こもごもが、ユーモアたっぷりに描かれる。
コーエン兄弟はスタイリッシュを旨にしていると思うが、今回は、自身の映画愛を見せつける作品になっている。
劇中映画で様々なジャンルの映画を見せ、ボーイング社にヘッドハンティングされるマニックスが、自分がいかに映画が好きかと気づいていく過程は、我ら映画好きには涙なしには見られない。
シンクロナイズドスイミングをモチーフにした水中ダンス、チャニング・テイタムを中心にしたタップダンスと、コーエン兄弟のこれからの可能性も示唆する映像も見逃せない。
映画の楽しさを教えてくれる、思い出させてくれる一本である。
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