「残念ながら、つまらないの一言」ミュージアム 肉玉ぶっかけうどんさんの映画レビュー(感想・評価)
残念ながら、つまらないの一言
結論から言えば今年劇場で見た多くの映画でも残念ながら最下位だろう。プロットも良く、予告編で店のウインドウにへばりつくシーンなどは秀逸で、期待していただけにガッカリしてしまった。もっと、もっと良い映画になったはずという気がして残念。カエルの被り物をした犯人の雨の時だけ起こる狂気殺人なんてとても面白い設定だな、と思ってただけに。
何よりツッコミ所が多すぎて観てて興ざめしてしまった。ある程度のツッコミはよくあることだが、この映画は多すぎた。
家族の物語、犯人の物語の描写が雑で希薄で感情移入もできやしない。
素晴らしい俳優たちを起用しているが、個人的にはこの人じゃなかったんではという気もしてならない。
小栗旬、喚き一辺倒で仕事一筋のやり手刑事には到底見えない。鬼気迫る感もイマイチ。アクションもイマイチ。永瀬正敏や大森南朋、香川照之などのほうがよっぽど雰囲気が出たはず。タバコを吸う仕草ひとつでも若者感を感じてしまった。
尾野真千子、これまた喚きの演技がイマイチ。もっとグチャグチャに泣き喚いて子供を庇って欲しかった。そもそも小栗旬の奥さんということに違和感あるのは私だけ?いっそ山田優が奥さん役だったら、グーっと印象は変わったかもと思う。
妻夫木聡、主演の中では一番好演だったように思うが、サイコパスはさすがに無理があったように思う。サイコパスを演じるなら、何を考えてるかわからない狂った目、不気味な笑顔、が必要かと思うが、それらが今一つ足りなかった。セリフの声の出し方も、工夫したのだろうが、笑ってしまった。ああいう喋り方をさせるなら堺雅人などが適役な気がする。不気味な目と笑顔も上手だし。
他のレビューではセブンやハンニバルとよく比較されていてその比較もどうかとは思う一方で、やはりサイコパスの狂気度、得体の知れないそこはかとない気味悪さというものが弱かった。
ただ、ハンバーグを作るシーンと、庭でのラストシーンは良かった❗️