劇場公開日 2017年5月20日

「OVAのエキスパンション」BLAME! りゅぅきさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0OVAのエキスパンション

2017年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

基本的に出てくる用語が多くすんなり見れるのは原作をよく知っているか、シドニアの騎士などから引き続き・・・という感じでないと辛いのではなかろうか。

アトモス上映で観たが、7.1chなどと比べてどうか?というと比べなきゃわからないと思う。当方比べてないので、すごく良い!と言えないところだ。
ただ、それほど音が飛び回るような場面が多いわけではないので、活かしきれてないのかもしれない。

映像に関してシドニアなどである程度完成された雰囲気のなかで、「映画」としてのクオリティがあったのかというと、「OVAのエキスパンション」ぐらいだろうか?
ポリゴン・ピクチュアズの独特の作風であるので、海外3Dアニメと比べるものではないが・・・
シドニアを見ていて引き続きこれを見るなら全く違和感無く観れるだろう。しかしうぉースッゲ!って言うほどの感動は薄いかもしれない。

私は原作連載をアフタヌーン誌で追っていた世代だが、霧亥の無口さは良く表現されていた。
メガストラクチャ内の村・集落の中での出来事ということで、しゃべらない霧亥以外がきちんとストーリーテリングをこなしており、よく知らない人に対してもなんとなく雰囲気はつかめるようになっている。
コアなファンであればもっとセリフがなくても・・・と思うだろうが、興行なのだから落とし所としてはまずまずだろう。

それこそ初見が楽しめない。
ただ、全体的にこじんまりとまとまっているというか、見る側として、激しい感動や衝撃は薄く、大作を見た!という印象があまりない。泣けるわけでなく、笑えるわけでなく。らしいといえばらしいが。BLAME!は本来そういう作品といえばそういうもん。

映画の評論として、「原作ファンであれば」とか言うのは映画としては残念な評価と言わざるをえないが、そこは抜け切れていないと思う。
そういった意味も含めてOVAのエキスパンションという評価。

個人的にはあの作品が映画に?!ってので感慨もあり嫌いじゃないが、
初見には面白くないんじゃない?って言ってるのと同義。
弐瓶勉氏の作品を知らない人を誘うのはやめた方がいいとおもう。
自分が知らないなら行かなくてもいいと思う。

りゅぅき