エイリアン コヴェナントのレビュー・感想・評価
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前作「プロメテウス」に不満を持った人こそ必見! 死を目前?ご老人のオマージュ溢れた気配り最新作をおっさんはこう見た。
マイケル・ファスベンダー主演、ということからも「プロメテウス」の続編というのが分かる。「エイリアン」シリーズを知らなくてもいいが、「あの」「プロメテウス」は事前に予習必須、というファン以外はハードな作品。(詳しくはオレの「プロメテウス」評で)しかしおばちゃんノオミ・ラパスの名前はない。あれほど勇んで旅立ったのに。
「エイリアン・コヴェナント」
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「covenant」とは「契約」とか「聖約」といった、宗教的な意味合いが強いモノのようでこのことを知ってると、今回の話はとても分かりやすく、また登場人物、特にアンドロイド・デヴィッドがずいぶん語ってくれるので、前作の、カットしまくりの本編の反省か、今作はずいぶんわかりやすい。
「オジマンディアス」の引用やワーグナーの曲を使ったりして、今作のやりたいことはアンドロイド・デヴィッドにとっての神である人間を滅ぼし、完全なる生命体の「エイリアン」を創造するアンドロイド・デヴィッド(ダビデ)が神になろうとする話だ。
ただこの創造主がゲテモノ好きで性的不能者の女好きだったという。
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興味深いところはたくさんある。
1.これまでのシリーズへのオマージュ
リドリースコットは過去シリーズについて、なかったようにしている、という評論をみたが、そんなはずがない。
そんな了見の狭い人間であれば、これまで彼の作品群に観るようなバラエティ豊かなジャンルの作品を作ることが出来なかっただろう。
1)エイリアン
もちろん、タイトルフォントや、ゴールドスミスの音楽。高身長のややスコットの趣味を疑うルックスの主人公。そしてのそのタンクトップ姿、そしてエイリアン撃退方法。ただこればっかりはもうちょっと何とかしてほしいが。
2)エイリアン2
あまり本筋とは必要がない、惑星からの脱出における、ゼノモーフ成体とのアクションシーンに「2」のリプリーとクイーンがバトルしたパワーローダー風のクレーンで対抗する。
3)エイリアン3
前作「プロメテウス」の主人公ショウ博士がさっさと死んでしまった(という説明)やエイリアン視点でのカメラワーク。
4)エイリアン4
胞子から母体の遺伝子操作で生まれる白い生体が人型まで大きくなったその姿はリプリーから生まれた新種のエイリアンを少し彷彿させるし、今回のデヴィッドが行った遺伝子操作の研究の描写はグロさ含め「4」を思い出させる。
5)その他ゲームやAVPもあるのか
コヴェナント号内での、エイリアンの動きとか、「エンジニア」の星でのデヴィッドの所業など。
2.「2001年宇宙の旅」と「ブレードランナー」
冒頭、白い部屋で人間とアンドロイドとの会話でも想起される「2001年宇宙の旅」では、人間とコンピュータとの対決に人間が勝ち、次への進化に進む話だったが、本作ではアンドロイドが勝ってしまうという。
しかし「ブレードランナー」の新作も同じようなテーマのようなので、案外「ブレードランナー2049」はもう見なくてもいいのか?と思わせるのは果たしていかがなものか。
3.ちゃんとお約束事として、エッチをしているカップルがヤラれる。
リプリーのあのやらしい下着姿を前作ではほんのちょっとだけオマージュしていたが、本作ではなんとシャワーシーンとエッチシーンがホラー映画としてちゃんとある。
そもそもエイリアンの頭部や口は男性器、フェイスハガーの口は女性器をを思わせるものとして有名なので、ようやくここでエッチをしているカップルはヤラれるという王道をしっかり見せてくれている。
リドリーはちゃんと「エイリアンはエロい」ということを分かっている。
「1」はリプリーだけでなく、ランバートへの「しっぽ」が妙にやらしく、ちょっとだけしかその再現がなかったのは残念だが。
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総じて、正直、前作と本作、単体としてはあっまり面白くはないんだけど、2本続けてみると面白い。
だが、すこし、技巧や暗喩にこだわり過ぎて、映画そのものの謎解きではなくって、YOUTUBEに挙がった「最後の晩餐」や、アンドロイド・ウォルターの映像など、映画の解説に面白味を見いだせる人向けになってしまっているのが、惜しい。
そういう意味では、こだわりのない、日本版のポスターのダサさにガッカリ。海外の、ロダンの「地獄の門」風のぐっちょぐちょのポスターが素敵だ。日本版をリドリーが許可したというが、いっそ「そのあたり」の客層を狙う方が、興行的に良い方向に行くのではないかと思うのだが。
また、胞子の病原体の描写も描きすぎ。さらに相変わらずアホな登場人物が数多くいて、緊張感を少々削がれたり、しらけたりもする。
ただし、着陸機の炎上に至るまでの過程や、船長の功を焦る動き、待ってましたのフェイスハガーに至るまでの心理は十分描かれてはいる。
追記
つい最近公開した映画「ライフ」。その思考の浅いどんでん返し風のラストなんかよりもはるかに王道のSFホラーのつくりで、かつ衝撃的なラスト。
その根底には、「エイリアン」シリーズとしての集大成的な表現とリドリー自身作品の集大成的なところもあり、それを老齢ならではの、テーマをも盛り込む。ちょっぴりつまらないアクション表現はあるものの、十分意欲的だ。
さすがである。
リドリー・スコット翁のやりたい放題!
『エイリアン』一作目の監督は確かにリドリー・スコットだが、最初にアイデアを考えて脚本化したのはダン・オバノンだし、強烈なクリーチャーデザインはギーガーがもともと描いていたものだし、ギーガーとスコットと引き合わせたのはオバノンだし。ほかにもウォルター・ヒルら大勢の人材が関わっていて、スコットが「シリーズの生みの親」かどうかには議論の余地がある。
しかしスコットは敢えて『プロメテウス』『コヴェナント』と続けて「エイリアン」伝説のはじまりを描こうとしている。ぶっちゃけ後付けの前日談は蛇足になりがちだが、スコット翁の「オレにとって「エイリアン」はこうなんだよ!」と宣言するかのごときやりたい放題はある意味で痛快。神話をモチーフにしまくっているせいで「エイリアン」の神秘性が逆に薄れた感はあるが、『プロメテウス』よりもアクション/スリラー感が増して娯楽に寄っている分、今回の方が単純に楽しめた。
「スター・ウォーズ」連作のように、第1作に円環する
SF映画の巨匠として、リドリー・スコットがルーカスに張り合ったのかどうかは不明だが、「スター・ウォーズ」シリーズのように、「エイリアン」シリーズの前日譚として「プロメテウス」と本作を作り、第1作の冒頭につながるストーリーを作った。もっとも、最初から全体の構想があったSWに比べると、こちらの前日譚は後付け感が少々。うまいことつじつま合わせたな、と感心はするけれど。「プロメテウス」を未見なら、事前の観賞が必須。でないとファスベンダーの二役とか意味が分からないと思う。
コヴェナントは、作中では宇宙船の名前だが、「契約、誓約」といった意味がある。辞書には神とイスラエル人との契約の例が出ている。本作では創造主と新たな種の契約を示唆しているのだろうか。明示的ではないが、観る人によっていろいろ解釈できると思う。
悪魔が来りて笛を吹く。 『エイリアン』の皮を被ったファスベンダーのアイドル映画だこれっ!
人体に寄生する地球外生命体“エイリアン“の恐怖を描くSFホラー『エイリアン』シリーズの第6作。
西暦2104年、入植船「コヴェナント号」は、乗組員15名と入植者2,000人、そしてヒトの胎芽1,140体を乗せ、「オリガエ-6」という惑星に向け舵を取っていた。途中、不慮の事故により破損したコヴェナント号を修理するため船外活動を行っていた乗組員が、不思議な信号をキャッチする。その発信源を辿ると、そこには人類が入植可能な惑星が存在していた。調査のため、乗組員たちはその未知の惑星に着陸するのだが…。
監督/製作はリドリー・スコット。
○キャスト
デヴィッド/ウォルター…マイケル・ファスベンダー。
ピーター・ウェイランド…ガイ・ピアース。
コヴェナント号のクルーのひとり、ジャネット・ダニエルズを演じるのは『トランス・ワールド』『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のキャサリン・ウォーターストン。
コヴェナント号の船長でダニエルズの夫、ジェイコブ・ブランソンを演じるのは『スパイダーマン』シリーズや『ソーセージ・パーティー』の、名優ジェームズ・フランコ。
『プロメテウス』(2012)から5年。リドリー・スコットによる「ワシの考える宇宙創世記」が再び始動した。
流石に前作は好き勝手にやり過ぎたと反省したのか、今回は比較的保守的な作風になっており、フェイスハガーやゼノモーフなど、お馴染みのクリーチャーが登場し人間共を血祭りに上げる。
また、御大自らが監督した『1』(1979)だけでなく、全てのシリーズ作品のオマージュが随所に見られるなど、サービス精神旺盛な出来に仕上がっている。…まぁちょっとファンに目配せし過ぎな気はするが。
『プロメテウス』の正当続編でありながら、ちゃんと『エイリアン』シリーズでもあるという、ハイブリッドな映画…というと聞こえは良いが、正直なところ帯に短し襷に長しというか、『プロメテウス』の続きとしては面白ギミックが少ないし、だからと言って『エイリアン』シリーズとしてはエイリアンそのものへの興味関心が薄過ぎる。優等生である事は認めるが、だからこそ物足りなさを感じてしまった。
この年、リドスコは本作の他に『ブレードランナー 2049』(2017)の製作にも携わっている。どちらも人造人間が主題の物語であり、これは彼の興味が創造主たる「神」と、創造物たる「人」との関係性に向けられていた事を示している。
本作におけるデヴィッドは、自らもエイリアンの創造主となり、自らを創造した人類、そしてその人類を創造したエンジニア、双方への叛逆を試みる。本作には元々『Paradise Lost』という仮題が付けられていたそうだが、悪魔を率いて神々に逆らう姿はまさに悪魔の王ルシファーそのものである。
ここで面白いのは、最終的にルシファーが全勝ちしちゃうところにある。古の神々を滅ぼすだけでは飽き足らず、ノアの方舟を乗っ取り約束の地を地獄へと変えてしまうのだ。無神論者である事を標榜しているリドスコ。本作の2年前に公開したSF映画『オデッセイ』(2015)では、信仰ではなく科学と頑張りによって活路を開く人間の姿を描いていたが、今回はそんな人間への希望すら捨て去ってしまった。この2年で一体どんな心境の変化があったのか、そこが一番気になる…。
SF映画で神学論を展開する、というのは良いのだが、それを『エイリアン』シリーズでやる必要があるのかは甚だ疑問。そっちに気を取られるあまり、肝心のモンスター映画の部分がおざなりになってしまっている様な気がする。古城に籠るマッドサイエンティスト、シャワー室に忍び寄る殺人者など、古典的なホラー要素がガンガン詰め込まれているし、人体破壊などの残酷表現もかなりのレベルで描かれている。ただ、どこかお約束でやっている感というか、予想を裏切る驚きは一切無かった。エイリアンも白肌のプロトタイプでどったんばったんしているまでは良かったんだけど、お馴染みの完全体になってからは「うーん、マンネリ…」というモヤモヤが付き纏う。まぁこれはしょうがないっちゃしょうがない。何本もシリーズ作を作って来て、今更新しい事をやれという方が酷。新しい事をやった『プロメテウス』も、「それ『エイリアン』シリーズでやる意味ある?」と思わん事も無いし…。このマンネリ感は長期シリーズの宿命で、そこは折り込み済みで鑑賞すべきだというのはわかっているんだけどね。
人間サイドのバカさ加減は今回も酷い。『プロメテウス』以上にバカばっかり。お前らさぁ、どんな病原菌がいるかわかんないだからせめてヘルメットくらいは着用して探検しろよっ!そうすりゃこんな悲惨な事態は避けられたと思うんでけど。
『プロメテウス』はほぼコメディだったから、人間のバカさ加減も笑っていられた。しかし今回は一応ちゃんとホラーをやってる訳だから、ここまで人間がバカばっかりだと「お前ら、それは自業自得だぞ😠」という感情が先に立ってしまい、真面目に観ていられない。ホラー映画に必要なのは緊張感。リドスコはそれをちゃんと演出出来る人なのだから、もう少し脚本の部分に力を入れて頂きたい。
『エイリアン』を冠しているが、実態はアンドロイド映画…というより、マイケル・ファスベンダーのアイドル映画である。リドスコの愛情がモンスターよりもファスベンダーに向けられている事は明らか。だって2人に増えちゃったんだもん。分裂したファスベンダーが2人で笛をピロピロし始めたり、詩を諳んじ合ったり、挙げ句の果てにはチューまでし出したり…。これ一体何を観させられているんだ?
これだけ血がプッシャーとなるのに、結局印象に残るのはファスベンダーのイイ男っぷりだけという不思議な映画。リドスコ、実は『エイリアン』じゃなくてファスベンダー版『ブレードランナー』を作りたかっただけなんじゃ…?
おお!?はぅ!?ああああああ!!!
プロメテウスのレビューのタイトルと似通ってますが、感情の流れとしてはこんな感じ
アホが群雄割拠するエイリアンシリーズ!
プロメテウスよりもちゃんと説明があったおかげで、結構楽しめた。
倒しても倒してもやってくるキショ生命体との戦いはどれも一級品。
飛び立つ船の上で、ショベルカーみたいなのが出てくるのもぶっささる。
ハッチを開けたり、閉めたりでエイリアンを追放したラストも、緊迫感、面白さ、どれをとっても最高。
ただ、そのエイリアンとそれを作ってるデイビッド君の登場までが長い、長い。
船長が死んじゃった…とか、新しく船長になったけど言うこと聞いてくれねぇ…とか、そういうのマジでいらなかったと思う。
結局みんな、キャラ背景も何もかも無視で、雑に死んでいくから意味がなくなっていくし、主人公の女性がいまいち目立たない。
もしコヴェナント号側になんかドラマを生むなら、
序盤で焼死した船長を、中盤で死ぬようにしたら、主人公の悲しみも重みがでたし、後半から主人公覚醒タイムが来ても違和感がなかったと思う。
だって今回重要なのはコヴェナント号の船員じゃなくて、コヴェナント号に乗ってた2千人の入植者(デイビッドが喉から手が出るほど欲しかった宿主)なんだから。
プロメテウスで起きたことのケリをつけて、エイリアン第一作につなげる作品として、主題をさいしょっからデイビッド周りにもっていったほうが、回りくどくなくて良かったんじゃないかと思う。
デイビッドがショウ博士を媒介として、エンジニアの研究していた生物兵器を元に生み出したのが、第一作のエイリアン。
ここをしっかりガツン!と来てほしかったところではある。
でも?でも?SF、ロマン、なにもかもが最高潮で、観ている方は興奮必至。
殺され方は芸術的だし、
最初のデイビッドと若ウェイランドの会話が最後のシーンで生きてくるのも舌鼓。
最後の最後まで観客を驚かせるという目論見は大成功してると思う。
やっぱりいいね。エイリアンシリーズ。
エイリアンの追放の仕方は「1」だし、
1作目で敵だったアンドロイドが2作目では頼れる味方なのは「2」 。
さらにそれをも逆手にとった終わり方!
プロメテウスもコヴェナントも、流石のリドリー・スコット監督でした。
追記
🤖🪈🤖
こんな感じでデイビッドとウォルターが間接キスするシーンめちゃ好き。と思ったら最後直で行きおった笑
アンドロイドの決断
宇宙移住計画中の宇宙船コヴェナント号が謎の電波を拾い目的になかった星を探索する
謎の電波は、エイリアン開発に行き詰まって新たな生贄を誘き寄せるための罠だった。ショウ博士とアンドロイドのデヴィッドはエンジニアの母星に到着する。デヴィッドは生物兵器でエンジニアたちを全滅させ、 さらにショウ博士を改造してエイリアンを生成していた。デヴィッドは新型アンドロイドのウォルターになりすまし、コヴェナント号を乗っ取ることに成功。物語はバッドエンドで終わる。
映画プロメテウスの続編に当たる作品なので、プロメテウスを観てないと分かりづらい。
エイリアン誕生の話。
続編が打ち切りとなったため、エイリアン1にどう繋がるかは想像するしかないが、概ね理解出来る。
ああ、まあエイリアンか
宇宙船内や未知の惑星の
新章第2弾。
ダメなシナリオの見本
主人公サイドが全員馬鹿すぎる。
リドリーは観客やスポンサーを馬鹿にしてるのかな?
テーマが何であれ、こんなレベルの低いシナリオ他人に見せてはだめでしょ。
馬鹿にするならもっと高みに行くか、引退してほしいですね。
ロムレス観てプロメテウス観たから観たw
ロムルスを観て、プロメテウスとコべナントってどんなんだっけ?
ってなってしまった。
で、プロメテウス観たらコべナントって絶対に観なきゃあかんやつやん!
(なぜに関西弁)
って、なったので観た。
プロメテウスで作られたエイリアンであろうエイリアンがどうして
あんな形になったのかとか?(ゼノモーフ)
どうやったらエイリアン(無印)に繋がんの?とか。
気になったので観たのだけれど・・・
プロメテウスに出ていたデヴィッドが出演なされてて
ショウ博士は死んでいて...(実験台?)
って、観た中でインパクトあったのから書き始めてるw
プロメテウスでエイリアンとなりうる生物が誕生して
プロメテウスに登場してた人造人間デヴィッドがとショウ博士が更に根源を
追求するために行きついた惑星で、その惑星から発進されるメッセージに
引っかかってたどり着いた人達のエイリアンとの戦いのお話。
デヴィッドのマッドサイエンティストぶりがなかなかなかなかで。
話の途中で人造人間が2体揃ってるってのがフラグ立っちゃってて。
最後はほら見た事か。
と、あきれる始末。
ところでオリガエ6ってどこ?
エイリアン(無印)はLV426に行ったんだよね?
って事は、あっちこっちにエイリアンっているんだねw
って、事が知れる作品でした。(感想が一つもないw)
観ていて思ったのは「前日譚」はあまり作るものではないのかも...と
だって宇宙船の作り?精密さってかリアル加減?
例えばだけどモニターに移される文字でもなんでも無印時代よりも
最先端なんだもん(汗
実はコべナントを観た後に無印を観ちゃったもんだから
余計にその作りの差にモヤモヤしてしまったw
まあ、でもね
見せるんですよ。
これが作り手の旨さなんでしょうね。
面白いんですよ
お話が。
なるほどなぁ~とかえぇ~~~とか思わせながらも最後まできっちりと。
そりゃ疑問は残ります。
でも、それはどんな作品でも大なり小なりある物で
それを明確にするのは野暮ってもので...
もしかしたら今後もエイリアンのスピンオフって続くのかな?
って、ちょっと期待させられる作品でした。
ほんと、面白かったですよw
前日譚の謎は解明されないまま、“当日”にはまだまだ戻ってこないのだ…
最新作『エイリアン ロムルス』鑑賞前にBlu-rayで復習(2024.9.23)。
リドリー・スコットが製作・監督を続投したプレ・リプリー編の第二弾。
映画はアンドロイド=デヴィッド(マイケル・ファスベンダー)誕生のシーンから始まる。
前作から続けて観たから分かったことだが、つまりこの後デヴィッドがショウ博士らとともにプロメテウス号で探査の旅に出るということだ。
そして、デヴィッドに自分が父だと告げる男こそ若き日のウェイランド社長なのだ。だから、この男は本筋には出てこない(前作で死んでいるから)。
この男を演じているのがガイ・ピアースで、前作のウェイランドの老人フルメイクの下が同じガイ・ピアースだと知っていれば容易に想像できたのだろう。
これが日本映画で演者が甲本雅裕とか津田寛治とか光石研あたりだったら誰でも分かったことだ。
本筋が始まると、移民船コヴェナント号にもアンドロイド=ウォルターが乗っていて、同型だからファスベンダーが演じているため余計に分かりづらいのだ。
前作で馬蹄型宇宙船に乗って飛び立ったショウ博士は、筋肉マン(エンジニア)たちの母星を目指したので、本作の舞台がその母星になることは予告済みだったのだ。
あのときデヴィッドは筋肉マンの生き残りに頭部と体を引き裂かれていたが、ショウ博士によって宇宙船に乗せられていた。
その後、考古学者であるショウ博士がアンドロイドを元通りに修理したのだ…実に多才である。
そして、謎の地球型惑星で2体のアンドロイドがご対面。
これがまた分かり難いのだけれど、制作側の作戦だということが最後に判明する。
地球人の起源が筋肉マンだったとして、彼らの母星を滅ぼしたのは地球人が作ったアンドロイドだということか…。
デヴィッドとショウ博士が乗った宇宙船がこの母星に到着したとき、筋肉マンたちは生存していた。ならば、遠く離れた惑星で同族たちがエイリアンによって滅んだことを知っていたはずだが、救助には向かわなかったようだ。
デヴィッドが彼らにエイリアンの〝菌〟をばら撒いた理由は、創造主でありながら地球人をエイリアンで滅ぼそうとしていた筋肉マンたちへの報復か?
でも、ショウ博士を実験台にして殺しているし…よく解らない。
説明しようとすればするほど矛盾が生まれてくるのだから、妙な筋立てはやめて欲しかった。
戦う女性主人公を引き継いているのは、惑星間移住の責任者であるダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)である。
コヴェナント号に戻る作業船の船外で追ってきたエイリアンと決死の白兵戦を繰り広げるのだが、あのエイリアンはショウ博士と筋肉マンとのハイブリッドで生まれたH・R・ギーガー型の新種に見えた。この新種はこの星にはいないはずでは…?
コヴェナント号で移民地に向かったアンドロイドの目的は何か…それを明かす続編は現時点では作られず、この物語が第一作『エイリアン』に繋がる様子はない。
むしろやめて欲しいと思っていたら、シリーズの新作が公開される。
だがやっぱり、リドリー・スコット総帥はこの謎解きを他人には任せたくないのだろう、新作は『エイリアン』直後のスピン・オフだった。
もうシリーズは終わったと思ってBlu-ray6枚組コレクションBOXを買ったのに…💧
■以下、初鑑賞時のレヴュー(2017.10.17記)……………
「エイリアン」の面白さは、エイリアンの襲い方の恐ろしさと、生き残る方法のアイディアにある。
ただ、それだけだ。
それだけの単純なスタイルを開発したのは、リドリー・スコットの功績のひとつ。
一旦手を離れて、数々のクリエイターたちによって様々にアレンジされた「エイリアン」を前作「プロメテウス」で取り戻したリドリー・スコットは、単純だからこそ怖くて面白かったスタイルに、なぜ変な理由付けをしてしまったのだろう。
最初からこんな“前日譚”があったとは、思えない。
後付けにちがいない。
自分が創造者だという自己顕示だろうか?
そう考えれば、「プロメテウス」から「コヴェナント」までの物語は、正にリドリー・スコット自身の“エイリアン”支配者としてのものかもしれない。
しかし、物語を単純なものにしないために考えられたシークェンスには、前作にもあった安易さが見えてしまって、逆効果になっている。
たとえば、アンドロイドの危険な企みに気づいて追及しているのに、まんまと繭を覗き込んで襲われる船長のバカさ加減、とか。
映画技術の進歩もあって、前作も今作も、エイリアンとのバトルシーンはレベルアップしていて、実に面白かった。
それだけに、要らない講釈が残念だ。
ゾンビ映画のように、エイリアン映画はひとつのジャンルと言って良い。
シチュエーションの工夫とアクションのアイディアだけで勝負して良かったのではないだろうか。
近作『ライフ』のように。
辻褄合せは理解出来たが…
最近、劇場でロムルスを鑑賞したのですが、色んな過去作へのオマージュが散りばめられていたので、確認の意味も含め、プロメテウスと併せて連続再鑑賞してみました。
劇場公開当時も、レンタルDVDで鑑賞していましたが、細部は記憶から飛んでいたので、今回ようやく後付の辻褄合せは理解出来ました。
ただ、プロメテウスしかりコヴェナントしかり、2001年宇宙の旅の様に、人間とはどこから来てどこへ進むのかという哲学的なテーマを扱うにしては、プロットが短絡的かつ雑な印象ですし、かといって、1作目の様にSFホラーに全振りした訳でもないので、個人的には、どっちつかずの印象を受けました。
元々、1作目を作った時には、ここまでの前設定を意識していたと思えないので、完全に後付けの辻褄合せだと思うので、それなりに上手くつなげたなとは思いますが、だから何?という興醒めした印象を受けてしまいました。
ゼノモーフ(?)も、フェイスハガーからチェストバスターを経て成長するという定石を自己否定して、胞子タイプはバッタみたいに成体で誕生し、その後は急激に巨大化するという設定に変える等、バリエーションは増えたなと思いましたが、特撮ヒーローの変身みたいで、ちょっと失笑してしまいました。
また、1作目のプリクエルという設定ですが、本作で宇宙空間へ放出されたゼノモーフと、1作目でフェイスハガーから成長したゼノモーフは別個体のはずなので、つながるというよりは、過去にアンドロイドがしでかした悪事だと感じました。
また、アメリカ人は直情的(実際は全然そんな事はないと思いますが)かつファンキー(ジャンキー?)な発想で行動するので、嗜めてやりたいフラストレーションを感じつつ、誰にも感情移入出来ないままで観終わってしまいました。
リドリースコット監督なら、アンドロイドの描写ひとつとっても、ブレードランナーの様に、同じ意思や感情を持ちつつも、人造物と有機体でというだけでの格差や宿命など、もっと深掘り出来たはずですが、悪事の根拠はチラッとセリフで喋らせただけて流してしまっているので、動機が殆ど腹落ちせず、内容的には取って付けた様な浅い印象を受けてしまいました。
また、本作のゼノモーフは動きが素早いので、従来のようなパペットではなく、CGだと思いますが、チョロっと登場するモブキャラ程度の存在になってしまっていたのは残念でした。
ロムルス鑑賞後のプリクエル再鑑賞でしたが、ああ、こう繋がっていたのかとは理解出来たものの、それ以上の印象は感じませんでした。
言いたいことは分かる気もするが・・
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