「伏線と回収、取捨選択。」リップヴァンウィンクルの花嫁 59さんの映画レビュー(感想・評価)
伏線と回収、取捨選択。
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伏線とその丁寧な回収を期待してみる映画ではないのはわかっているのだけれど、前半のイライラさせられる部分を耐えた割に後半特に主人公の成長を見られるわけでもなく、辛い。その見る辛さの表現力は役者の演技と共に良かったけど、それならなんらかのカタルシスがほしい。
また、雑に放り込まれる登場人物の多さと、薄っぺらさが居心地悪かった。バイト中に出会う同級生や通信で教えるこども、偽装親族になった家族、マネージャーやAV女優仲間。葬式屋。本当に必要でなさそうな役者が登場しては放つセリフのひとつひとつが薄っぺらく場を回すためのものにしか思えない。
最後の母親の所はセリフも含め悪くなかった。取捨選択というか力を入れる部分とそうじゃない部分の差が激しすぎるというか。
自転車で草むらを歩くシーンやウェディングドレスで水槽に囲まれベッドで寝転ぶシーンなど綺麗で印象的なシーンもおおいけど、そういう画を撮りたいからと無理やりな舞台転換をすることも居心地が悪い。
ファンタジーに突っ込むのもあれだけど、非常勤も公務員だからアルバイトはできないし(私立の派遣みたいな形なのか?それならそれで特殊すぎる気が)、もっと設定にリアリティ持たせて欲しかった。
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