「1時間の苦悩と2時間の解放」リップヴァンウィンクルの花嫁 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)
1時間の苦悩と2時間の解放
最初、声が小さくて気も小さくて、
自分と世の中に違和感を感じつつも首を引っこめるようにして生きてきた七海(ななみ)が、
虚なのか実なのかなんだかよく分からない波に翻弄されて溺れそうになりながらも
だんだん強くなっていく姿を、
黒木華さんは見事に演じてた。
そこに絡む綾野剛さん演ずる安室行枡(あむろゆきますw)が
親切なんだか現金なんだか怪しいんだか分からない男を絶妙に演じてたし、
Coccoさん=真白(ましろ)の明るさと脆さが突き抜けた演技も素晴らしかった。
180分の上映時間は正直長いけど、
削ったとしてもせいぜい10分にも満たないんじゃないかと思うので仕方なかろう。
原作既読でストーリー知ってても退屈はしなかったし。
1時間の苦悩に耐えれば、2時間の解放が待っている。
もっと上映館が増えて、
全国いろんなところで観られるようになるといいなぁ。
東映さんガンバレ。
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