劇場公開日 2016年6月25日

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「ビニール傘の音、正体不明の豆、動かぬ赤子、友人を怒ってる理由、何の仕事で汚れているかわからないシャツを着た男の義足、屋上の男...。この映画、ちょっとだけ不安にさせるのが上手い。」ふきげんな過去 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ビニール傘の音、正体不明の豆、動かぬ赤子、友人を怒ってる理由、何の仕事で汚れているかわからないシャツを着た男の義足、屋上の男...。この映画、ちょっとだけ不安にさせるのが上手い。

2016年6月26日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

ちょっと不思議な現実。地面から少し浮いたところの話というか。どこかずれてるというか、シュールというか、お茶目というか。
どう説明したらいいか考えていたが、「いつまでも秘密基地で遊んでる大人」って感じかな?
舞台挨拶で板尾が「子供の時は仮面ライダーになりたかった」と言っていたが、未来子もまだ子供の時になりたかった何かになりきったままなのかも。
どうなるか先が見える未来なんて、すぎさった過去をやり直しているようなもの。そんなことを考えていそうな果子が不機嫌なように、未来子もずっと不機嫌な青春時代を過ごしていたのだろうな。
で、爆弾を作ることで、先の見えない未来が目の前に現れて、いてもたってもいられなくなって、どこかへ飛び出したのだ。たぶん、あのラストの果子のような笑顔を残して。

台詞は、ひとつひとつがよく練られていて、言葉だけでなく間や強弱や顔の向きやらが、極上。向田邦子を思い出した。面白い映画です。

栗太郎
栗太郎さんのコメント
2022年2月15日

同じことを感じていただいて嬉しいです。
気になって監督を検索すると、映画はこれだけしか撮っていないようです。ちなみにTVドラマで向田邦子賞の受賞歴あり、なるほどとニヤけました。

栗太郎
かひろさんのコメント
2022年2月15日

ちょっとだけ不安にさせるのが上手い
...この表現に唸ります!
正にそうだ!!と僕も思います。
こんな言い回し/表現が出来る事に羨望デス。

かひろ